書いてあること
- 主な読者:健康管理の一環としてダイエットを考えている経営者
- 課題:忙しくて運動をする時間が取れないし、会食が多くてダイエットが難しい
- 解決策:隙間時間を活用した運動や、緩やかな糖質制限ダイエットなどに取り組む
1 あなたの健康管理は万全ですか?
「体が資本。ビジネスをする上で、健康が第一」です。
言われなくても分かっていることですが、経営者は「多忙でなかなか運動をする時間が取れない」「会食に行く頻度が高い」といったケースが多く、ダイエットがしにくい環境に置かれています。
とはいえ、経営のかじ取りをする経営者の身に、何か起きてからでは手遅れです。最近、体重が気になるという人は、できるだけ早い時期からダイエットに努め、健康な体をつくっていくことが大切です。この記事では、忙しい経営者がダイエットを成功させるポイントと、具体的なダイエット方法を紹介します。
2 ダイエットを成功させるポイント
1)無理をせず、“コツコツ型”で進める
ダイエットの目標は、健康な体を手に入れることであり、無理をして体を壊してしまっては本末転倒です。短期間で大きな成果を上げようとするのではなく、時間をかけて少しずつ減量にチャレンジしましょう。
大幅な減量を目指す場合も、いきなり過大な目標を立てるのではなく、まずは無理のない範囲で設定してください。それを達成できたら、改めて次の目標を設定するといったように、“コツコツ型”のダイエットがお勧めです。
なお、健康面で不安がある場合は、必ず医師に相談してからダイエットに取り組みましょう。
2)「隙間時間」をうまく使う
ダイエットに取り組む際は、毎日同じ時間に食事や運動をするなど、生活リズムを整えることが大切です。また、朝は体内の血糖値が低い関係で比較的脂肪が燃焼しやすいため、午前中の運動はダイエットに効果的といわれています。
ただ、午前中はメールの確認や打ち合わせ、業務指示などで特に忙しい経営者も多いでしょう。そうした場合は、無理に午前中に運動しようとせず、業務の合間や帰宅後のプライベートな時間など、自分の生活時間に合わせて、小まめにダイエットに取り組むとよいでしょう。
3)ダイエット(運動)仲間と一緒に取り組む
1人でダイエットを続けるのはなかなか大変ですが、仲間がいると、モチベーションが上がって取り組みやすくなることもあります。例えば、週に1度ランニングをする仲間などがいれば、「自分も頑張ろう」と張り合いが生まれます。
4)自分の現状をしっかりと把握する
ダイエットに取り組む場合、食事の摂取カロリー量や運動量の参考とするために、BMIなど自分の体に関するデータを把握しましょう。
また、ダイエット中は毎食の摂取カロリーを記録しておきましょう。そうすると、例えば「1日に必要なエネルギーは2200キロカロリーなのに、今日の摂取カロリーは2800キロカロリーだった。600キロカロリーオーバーだから、明日からはもう少し食事量を調整しよう」といった具合に、自分の状況に合わせてダイエットの方針を決められます。
毎食の摂取カロリーを記録するのが難しい場合は、手帳にその日に食べたものをメモしておき、後でまとめて計算すればよいでしょう。
3 日々の食生活を見直す
1)糖質制限ダイエットを試してみる
糖質制限ダイエットは、パンや甘いものなどの糖質の摂取量を抑えるダイエット法です。制限する糖質量によって異なりますが、外食でも対応しやすく、前述したような細かいカロリー計算をしなくても、ある程度成果が出やすく、ダイエットの定番としてよく知られています。
手軽に取り組む場合は、朝食のパンを低糖質の商品に置き換える、朝食と昼食は通常通り食べて夕食のみおかずだけでご飯を抜くなど、糖質の高いメニューをあらかじめ把握しておき、無理のない範囲で糖質の摂取を控えるとよいでしょう。
2)かむ回数を増やして食事の量をコントロールする
かむ回数が増えると、満腹中枢や摂食中枢が刺激され、脳が満腹だと感じるため、食事の量を減らしても満腹感を得やすくなります。また、がんや虫歯・歯周病の予防、全身の体力向上にも効果があるといわれています。
日本歯科衛生士会「よく噛んで食べるための7カ条」を意識するとよいでしょう。
- 一口30回、噛んで食べる
- 右で10回、左で10回、両方で10回、噛んで食べる
- 飲み込もうと思ったら、あと10回噛む
- 食べ物の形がなくなるまで、よく噛む
- 先の食べ物を飲み込んだら、次のものを口に入れる
- 口に食べ物が入っている間は、水分を摂らない
- 一口食べたら、箸を置く
3)低カロリーで満腹感を得る
カロリーを抑えたものを多く食べて満腹感を得る方法もあります。例えば、白米に刻んだしらたき(こんにゃく)を混ぜて、かさを増やすなどの方法もお勧めです。
また、野菜サラダを多く食べた後に肉などのメイン料理に手を付けるなど、食べる順番も工夫しましょう。一般的に、最初に野菜をよくかんで食べると満腹感が高まり、炭水化物などの過剰摂取を防げるといわれています。さらに、野菜に入っている食物繊維は、血糖値の上昇を抑える効果があり、糖尿病の予防にもつながります。
4)夜遅くに食べない
ダイエットをする場合、夜遅くの食事は避けましょう。なぜなら、エネルギーが消費されにくく、余ったエネルギーが体脂肪として蓄積され、肥満の原因になります。また、翌朝は食欲がなくなり朝食が食べられなくなることで生活リズムにも悪影響が出ます。
ただし、忙しい経営者はどうしても食事が夜遅くになってしまうこともあるでしょう。そのような場合、できるだけ低脂肪で消化の良いものを食べるようにしましょう。野菜などを多く取り、お肉や揚げ物などは少なめにするのがお勧めです。
4 運動によって代謝しやすい体をつくる
1)運動をする際の参考
運動をして消費カロリーを増やすことは、ダイエットの基本です。運動で消費されるカロリーはそれほど多くないものの、筋肉がついて基礎代謝が上がれば、太りにくい体質に近づきます。
継続的に取り組む運動の例は次の通りです。なお、性別や体重を選択して、簡単に運動の消費カロリーを調べることができるウェブサイトやスマートフォン用のアプリなどがあるため、運動をする際の消費カロリーの参考にしてみるとよいでしょう。
2)ウオーキング(散歩)に取り組む
昼食後のウオーキングを日課にするなど、小まめに歩くようにしましょう。歩くことは運動の基本であり、生活に手軽に取り入れられます。また、ウオーキングは、外の風に当たり体を動かすことで、気分をリフレッシュできます。行き詰まったときなどに思考を整える効果も期待できるでしょう。
3)ランニングやマラソンに取り組む
ランニングやマラソンに取り組むことも検討しましょう。ランニングやマラソンは体力をつけられるため、ハードに働きたい経営者にはお勧めです。
ただし、いきなりランニングやマラソンに取り組むのは、普段運動をしていない人にはハードルが高いかもしれません。そのため、例えば、東京マラソンへの参加を最終目標として、最初は短い距離から始めて少しずつ走行距離を延ばしていくなど、楽しみを見つけながら取り組むことがポイントになります。
4)筋トレに取り組む
ダイエットには筋トレもお勧めです。筋トレで筋肉量を増やして基礎代謝を上げれば、カロリーを消費しやすい体をつくれます。
筋トレというと、ジムにある器具を使っての本格的なトレーニングを想像する人も多いかもしれませんが、筋トレは自宅でも可能です。
腕立て伏せや腹筋、スクワットなどの自重トレーニングでも十分に筋肉をつけられます。忙しくてジムに通う時間が取れない経営者は、自宅などでの自重トレーニングを検討してみてください。
5)プロの手を借りるのも手
忙しい経営者は、限られた時間で効率的に運動をして、成果を上げたいと思う人も多いのではないでしょうか。こうした場合、トレーナーの力を借りるのも1つの方法です。体への負担を軽減させながら、自分に合ったトレーニングメニューを提案してもらえます。
最近は、トレーナーがマンツーマンで指導をしてくれる「パーソナルトレーニング」も増えているので、ぜひ利用を検討してみてください。
以上(2024年3月更新)
pj60203
画像:photo-ac