御社と同じ○○業の企業様での最近のご活用事例をお持ちします
用件は堂々と
新規開拓の営業では、まず、「会ってもらう」ことが第一の壁になります。何件電話をかけてもアポイントが取れずに悩む営業担当者は少なくないでしょう。相手に「時間が無いから」と断られることを警戒して、「ご挨拶だけなので」「名刺交換だけでも」「ほんの5分程度ですから」など、つい、「お願いトーク」をしたくなるものです。しかし、こうしたお願いトークは、相手に不信な印象を与えてしまい、かえって逆効果になることもあります。
アポイントを取るときは、お願いトークではなく、「なぜお会いしたいのか」という用件を堂々と伝えるほうが好印象を持ってもらえます。このとき、「相手にとって役に立つ情報がある」という、「会うことのメリット」を伝えるようにすることがポイントです。
いかにメリットを伝えられるか?
法人営業の場合、相手が「会って役に立つかもしれない」と感じる情報は、相手の同業他社や顧客に関連するものです。そこで、冒頭のような言い方で会うことのメリットを伝えましょう。「御社のお客様の○○業界での~」という言い方に置き換えることもできます。「最近の」というフレーズを挟むことで、相手に「自分の知らない新しい情報が入手できるかもしれない」という期待感を持ってもらうことができるかもしれません。
釣り糸を垂らすのは……
会うことのメリットを伝えるトークを展開するときには、提案する商品・サービスを活用すると想定される部門、もしくは担当者にたどり着いておくことが大切です。魚のいない釣り堀に、いくら釣り糸を垂らしても魚を釣ることはできません。魚のいる釣り堀を探して釣り糸を垂らすから魚が釣れるのです。
そこで、初回の電話のときには、これまでの営業経験や上司・先輩社員の事例などを参考に関連部門のあたりをつけ、「△△部門の方をお願いします」と伝えて担当者につないでもらうようにしましょう。
異動があったら後任の担当者を
一度担当者にたどり着けば、今回はアポイントが取れなかったとしても、次回からは直接担当者に連絡できるようになります。担当者が異動した場合でも、「後任の方をお願いします」と伝えれば、新しい担当者にたどり着くことができるでしょう。
新しい担当者には、「前任の□□様には何度かお話しさせていただき大変お世話になりました。ご後任の●●様にも一度ご挨拶をさせていただきたいと思いご連絡しました」と具体的な名前を出せば、相手との距離感が少し縮まります。不信感を与えることなくアポイントを取ることができるでしょう。
以上(2018年8月)
pj70063
画像:Mariko Mitsuda