御社と同地域の他社で○○という効果があった事例です。全くご興味ありませんか?
メリットをより分かりやすく
新規開拓の営業では、いきなり連絡をしてもアポイントを取るのは難しいのではないでしょうか。初めのうちは、相手がこちら側の商品・サービスにほとんど興味を持っていないからです。
そこで「営業最強フレーズ集:アプローチ編1」で挙げた「御社と同じ○○業の企業様での最近のご活用事例をお持ちします」というフレーズを使って、会うメリットを伝えるわけですが、それでも「必要ないから」と断られるかもしれません。
そう言われたら、冒頭のような言い方で実際の効果を分かりやすく伝え、相手に少しでも興味を持ってもらいましょう。例えば、相手にとっての競合他社や顧客が「販路開拓に成功した」「コストを削減することができた」などの効果を伝えるのが理想的です。
具体的な数字が効果的
このとき、「具体的に」「簡潔に」「インパクトのある言葉を使って」成功事例を伝えることがポイントです。「△件の販路開拓に成功した」「□%のコストダウンが実現できた」など具体的な数字を挙げると分かりやすく、インパクトを与えやすいかもしれません。数字を挙げることが難しい場合には、「~が増えた(減った)」「~できなくて困っていたのができるようになった」というように、ビフォーアフターの違いが分かるようなフレーズを使うと効果が伝わりやすくなります。
相手にとっての競合他社や顧客に関する具体的な効果を挙げ、「それでも全くご興味ありませんか」と尋ねると、相手は断りにくくなります。自分(相手)のビジネスに関わりがあるのではないかという気持ちが強くなるからです。「全くない、というわけじゃないけど」と言ってくれるかもしれません。
「食い下がらない」ことも選択肢に
逆に、そこまで伝えても「必要ない」と言われたら、今の段階では成約の可能性は低いと考え、諦めたほうがよいかもしれません。ここで食い下がって印象を悪くするより、他の見込み先にアプローチするほうが効率的です。
ただしその場合も、資料と名刺を送り、時期を置いてから改めて連絡してみましょう。相手の状況は、いつどのように変化するか分かりません。状況が変わったとき、思い出してもらえる可能性が少しでも高まるように布石を打っておくのです。
初回アポイントは工夫のしどころ
新規開拓の営業では、初回のアポイントを取るのが一番難しいといっても過言ではありません。相手に、少しでも会うことのメリットを感じてもらえることを目標に、内容や言い方を工夫して伝えることが大切です。
以上(2018年8月)
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画像:Mariko Mitsuda