1 地震が発生した場合にまずすべきこと
さまざまな意見がありますが、地震が発生したら、次の1、2、3の順で安全を確保するのが一般的です。また、負傷者などがいる場合は、速やかに応急処置)を施します。
1.揺れが収まるまで、机の下(机の近くにいない場合はものが落ちてこない場所)に避難する
2.揺れが収まったら、ヘルメットを着用の上、給湯室などの火の元を止める
3.オフィスのドアを開放し、避難経路を確保する。避難経路を確保できたら、被害の状況を確認する
2 地震で火災が発生した場合にすべきこと
火災が発生したら、周囲に火災が発生した旨を伝え、119番通報を促し、次の1、2、3の順で初期消火などを行います。
1.消火器の安全ピンを抜き、ホースを火元に向けてレバーを握り、初期消火を行う
2.危険を感じたら(消火器による初期消火の場合、目安は火の天井到達まで)、初期消火を中止し、避難する
3.防火戸を閉め、煙を吸わないよう、濡れたハンカチなどで口を覆い、姿勢を低く保って避難する
3 避難すべきかの判断基準
地震によって、「火災や建物の倒壊の危険がある場合」「役所・警察・消防から避難の指示があった場合」は速やかに避難する必要があります。
一般的に、震災時の避難の流れは次の通りです。
- 近所の学校や公園などの「一時集合場所」に避難する
- 一時集合場所への避難が危険な場合、大きな公園・広場などの「避難場所」に避難する
- 火災や建物の倒壊の危険がなくなり自宅に被害がない場合、帰宅する
- 自宅で生活できない場合、学校などの「避難所」に避難する
火災や建物の倒壊の危険がなく、役所・警察・消防から避難の指示がない場合、避難すべきかは会社が判断します。例えば、東京都「帰宅困難者対策ハンドブック(平成29年10月)」では、災害発生から3時間後までに、建物の耐震性や周辺の被害状況を勘案し、避難するべきかを判断するのがよいとされています。
以上(2020年4月)
pj60207
画像:Maslakhatul Khasanah-Shutterstock
イラスト:狐崎のち