今、時代はめまぐるしく進化しています。テクノロジーを活用した、現金がなくても決済できる仕組みや、無人店舗が浸透しつつあります。人工知能どころか、それだけでは解決できない定性的な情報を定量化する、人工知能に次ぐ新たな技術の開発も進められています。私たちの業界も、大きく変わっていくのは間違いありません。
当社も、この下期から、新規事業への取り組みを本格化させます。それだけではありません。新しい仕組みもどんどん取り入れていきます。それが、今後もこの会社が生き残り、成長していくために、必要なことだからです。
今日ここに集まっている皆さんには、全社を挙げて、新しいことにチャレンジしていくということを、改めて認識してもらいたいのです。
これまでの当社は、いわば国立公園でした。きれいに人の手で区画整理され、安全で、どこに行けばどのようなエサがあるか分かっており、この中にさえいれば、無事に何事もなく、平和な毎日を生きていける状態でした。
しかし、これから当社が目指すのは、未開の地、ジャングルです。ジャングルでは、区画整理はおろか、敵がどこにいるのか、エサがどこにあるのかさえ全く分かりません。生きていくために、自らエサを探し、ジャングルを開拓していかなければならないのです。陸上だけでなく、空や川、海なども開拓しなければならないかもしれません。ジャングルこそが、皆さんを成長させるのです。
つまり、私たちは、これから、私たち自身の手で、会社の新しい仕組みをつくろうとしているのです。そのためには、皆さん一人ひとりが、「ジャングルを目指す」ことを理解し、自ら開拓者にならなければなりません。
ジャングルは、厳しい世界です。国立公園のような安全な世界とは違います。黙っていても仕事が与えられるわけではありません。言葉を選ばずに言えば、これまでのように、言われたことを言われた通りにやっているだけでは、生き残っていくことは難しいでしょう。
そこで、皆さん一人ひとりに考えてほしいことがあります。皆さんは、この会社を、そして皆さん自身を、どのような姿にしていきたいですか。
将来、どのような姿でありたいと思いますか。そしてそのために、皆さんは、今から、何をしていきますか。ジャングルを生き抜くためには、「意思」が必要です。一人ひとりが、「自分はこうしたい」という意思を持ち、行動していかなければなりません。
もちろん、簡単にできることではないでしょう。私も皆さんと一緒になって考え、議論し、新しいことにチャレンジしていきます。
ジャングルは、とても厳しい世界です。しかし、自ら開拓していけば、皆さんが、未来永劫(えいごう)、誇れる宝物のような世界にもなるのです。私は皆さんの意思と行動を、心から応援します。一緒に、ジャングルを目指しましょう!
以上(2019年10月)
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画像:Mariko Mitsuda