いわゆる「チャットツール」の進化によって、以前に比べて連絡を取りやすい環境になりました。かつては電話や電子メールで連絡していたことでも、簡単な内容であれば要件を打ち込むだけで関係者に伝えることができます。非常に便利なものです。

一方、チャットツールの進化によって新たな問題が生じています。それは平日の遅い時間や休日でも、仕事の連絡が手軽にできてしまうことです。「通知を見るくらいだから負担にならないだろう」「嫌ならば通知をオフにしておけばよい」というのが、平日の遅い時間や休日に連絡をする人の言い分です。しかし、これは一面的なものの見方です。

もう一方から見ると、「いつ会社から連絡がくるか分からない」という状況がプレッシャーとなり、安心して休めないと感じる人がいるのです。気軽に使えるからこそ、チャットツールをビジネスで利用するときには配慮が必要であるということです。

まだ携帯電話が普及していなかった頃、頻繁にポケットベルが鳴り、そのたびに公衆電話を探していた上司を私は見てきました。携帯電話が普及した後は、出先で会社や取引先とひっきりなしに連絡を取っている同僚を見てきました。そして今は、平日の遅い時間や休日にチャットツールを使って業務連絡をしている皆さんを見ています。ツールは違っても、やっていることは同じです。

中期的に私たちが目指しているのは業務効率化です。チャットツールの進化で連絡を取りやすくなったとはいえ、今の煩雑な業務連絡の状況は効率的とはいえません。

皆さんに知ってほしいことは、仕事のできる人と外出したり、打ち合わせをしたりしているとき、その人に連絡がほとんど入らないことです。それは、外出などをする前に引き継ぎをしっかりとしているからです。「引き継ぎ」というと難しく聞こえるかもしれませんが、多くの場合、「外出中にA社から連絡があったら、○時に折り返すと伝言してください」と伝えておく程度のことです。

就業時間外についてはなおさらです。平日の遅い時間や休日に連絡しなければならないのは、本当に重要なことに限られます。突発でそうした事態が発生したのなら仕方がないですが、ちょっとしたメモ程度のことを通知するのはマナー違反なのです。

このように、皆さんの気遣いで全体的な業務にメリハリを付けることができます。そして、今の時代、気遣いをする範囲はチャットツールにも及ぶということです。

今年も残りわずかとなりましたが、この年末年始の休暇を皆さんにしっかり休んでほしいと思っています。休暇中、仕事の連絡をする必要がないように、今からきちんと準備をしてください。足元だけではなく、仕事始めの状況も想定し、準備をしておくことが大切です。

以上(2018年11月)

pj16935
画像:Mariko Mitsuda

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