書いてあること

  • 主な読者:初めて取引先を訪問したり、Web会議に参加したりすることになった新入社員
  • 課題:何を着ていけばよい? 何を話せばよい? 初めてなのでいろいろと分からない
  • 解決策:とにかく事前準備が大切。細かなビジネスマナーは大した問題ではない

ドキドキ、ドキドキ。いよいよ明日は大口のお得意様を訪問する日だ。第一印象が大事だから、清潔感のある服装にしなければ。それにしても、何を話したらいいのかな。失礼なことを言って相手を怒らせたくないし。先輩も一緒だから大丈夫とは思うけど、あれこれ考えていたら緊張してきたぞ。どうしよう……。

1 初回でも100回目でも、決して準備を怠らない!

社会人になりたての頃は「初」がたくさんあります。初出勤、初給料、初出張、初受注、初トラブル……。そして「初訪問」もその1つです。最近は、「初オンライン」なんていうのもあるかもしれません。初訪問は緊張するでしょうが、肩の力を抜いていきましょう。

初訪問を控えた皆さんにお伝えしたいことはたった1つです。それは、

時間を取ってくれた相手に感謝し、決して準備を怠らないこと

です。これさえ守っていれば大丈夫。なぜなら、

  • 相手のWebサイトや新聞記事を見ておけば、的外れな発言はしません
  • 相手の所在地と自宅などからの経路を確認しておけば、遅刻をすることはありません
  • Web会議のURLをGoogleカレンダーなどに登録しておけば、直前でも焦りません

こうした事前準備は、初回訪問でも100回目の訪問でも同じ価値のある大切なことであり、これを継続できる人がすごいのです。付け加えますと、皆さんが心配しているような「座る席を間違える」「名刺交換がスムーズにできない」「席次を間違える」「うまく話ができない」などは、大した問題ではないのでご安心ください。

2 訪問する際の準備とマナー

1)今でも感染症対策は入念に

まずはコロナなどの感染症対策。念の為に検温をして、マスクも持参しておきましょう。

2)前日に資料などを確認

リモートワークをしている場合、自宅から訪問先に直行することも多いでしょう。「当日になって名刺入れを会社に忘れたことに気づく……」なんてことがないようにしてください。また、資料がデジタルデータの場合は、パソコンにきちんと保存されているかを確認します。ファイル破損のリスクに備え、コピーを取っておくと安心です。

3)到着時間は厳守

とにかく遅刻は厳禁です。最低でも約束の5分前、できれば10分前には現地に到着するようにしましょう。なお、早く到着した場合でも受け付けは5分前が基本ですので、それまで待つようにしましょう。

4)名刺交換の流れ

名刺交換はあいさつの際に行います。立った状態で相手と向かい合い、名乗りながら名刺交換するのですが、流れはYouTubeなどで確認すれば十分です。また、交換した名刺は相手が座っている順番に並べます。最も役職が高い人の名刺を「名刺入れ(座布団)」の上に置く人もいますが、最近はあまり見かけません。

5)お茶などを出されたら

お茶などが出されたら、お茶を運んできてくれた人に「ありがとうございます」とお礼を言いましょう。相手と話しているときにお茶が運ばれてきた場合は、運んできてくれた人に軽く頭を下げて感謝の気持ちを示します。

6)長居は無用

かつて、相手がノートを閉じたり、時間を気にしたりしたら「終わりの合図」ということで、こちらも帰り支度をするように教えられました。今でも当たっているところはありますが、それよりも大切なのは、

ミーティングの時間を守ること

です。例えば、45分と決めたならその時間内でミーティングが終わるようにします。45分よりも早く話が終わったら、そこで切り上げるのが基本ですが、相手が「少し雑談しましょう」などと誘ってきたら、仲良くなるチャンスなのでお付き合いしましょう。

3 Web会議の準備とマナー

1)ツールとURLの確認

Web会議のツールにはさまざまな種類がありますし、参加するにはURLが必要です。事前に利用するツールの操作を簡単に調べておきましょう。また、URLを忘れないようにGoogleカレンダーなどに貼り付けておけば、「あれ、URLはどこだ?」などと焦ることはなくなります。

2)Web会議でも時間は厳守

時間厳守はWeb会議でも同じです。5分前には接続しておき、承認を待っていれば安心です。Web会議に慣れてきたり、1日に複数のWeb会議に参加するようになったりすると、ついつい油断して遅刻してしまいがちなので注意しましょう。

3)基本は顔を出す

少し前まではWeb会議で顔を出すか否かが問題になりました。今ではそれほど気にされなくなってきましたが、通信環境などの都合がつかない以外は顔出しをしておいたほうが無難です。また、ツールには背景を変えられる機能があるので、これを使うとよいでしょう。

4)発言の呼吸を極める

Web会議では相手の呼吸が感じにくいので、ついつい他の人と発言のタイミングが重なってしまいがちです。だんだん慣れてくるものですが、最初のうちは、発言する際に「○○(自分の名前)ですが、お話ししてよろしいでしょうか?」などと断るとスムーズです。

5)誰にリアクションしてほしいかを伝える

Web会議だと話し手の目線が分からないので、誰に回答を求めているのか不明瞭なことがあります。そこで、「○○さん、□□についてですが」と切り出したり、最後に「○○さん、お願いします」と付け加えたりすると丁寧です。

6)自分が招待する立場になったら

自分がWeb会議を設定し、招待する立場になることもあるでしょう。Web会議のツールによって異なりますが、基本的な流れは次のようになります。

  • 相手に時間とURLを通知する。Googleカレンダーのスケジュールに相手も招待する
  • 1日前にリマインドする。URLを再度、伝える
  • 画面共有する資料などを準備しておく
  • 5分前に接続する
  • 相手が入ってきたらすぐに承認する

以上(2024年12月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

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