活用する機会の例
- 月次や週次などの定例ミーティング時の事故防止勉強会
- 毎日の朝礼や点呼の際の安全運転意識向上のためのスピーチ
- マイカー通勤者、新入社員、事故発生者への安全運転指導 など
運転中の携帯・スマホの使用やカーナビの画面注視など携帯電話使用等(いわゆる「ながら運転」)に起因する交通事故件数(令和2年)は、道路交通法の改正(厳罰化)等の効果もあり、前年より大幅に減少しました。
その一方で、ながら運転による交通事故は、ながら運転以外の場合と比べ、死亡事故の比率が約1.9倍であり、重大事故となる可能性が高い傾向があります。
ながら運転を絶対にしないように心がけ、常に運転に集中しましょう。
※ 警察庁Webサイト 「やめよう!運転中のスマートフォン・携帯電話等使用」https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/keitai/info.html(2021.6.17閲覧)
1.ながら運転の罰則等
ながら運転とは、運転中の携帯・スマホによる通話、操作および画面注視、ならびにカーナビの画面注視などの行為を言います。携帯電話使用等によるながら運転は、その危険性から厳しい罰則等(下表)が課せられます。交通事故の発生や重大な事故につながる危険な運転により交通の危険を生じさせた場合は、罰則等が重くなります。
2.“ちょっと”が危険を招く
スマホをちょっと確認するだけでも、また運転に集中するまでに2秒程度を要します。
一方、スマホやカーナビを2秒以上注視するとドライバーが危険を感じる状態になると言われます。
車は2秒間で思った以上に移動します。その間、周囲の交通情報が遮断されると、対向車、停止車両、歩行者等に気づくのが遅れ、ブレーキ操作等が間に合わず、衝突、追突もしくは歩行者等をはねるリスクが高まります。
<ながら運転の事故発生場所の特徴>
ながら運転による交通事故は、比較的見晴らしがよい直線道路で多いという特徴があります。
これは、安全と思われる場所が、“ちょっと”の油断を招くからだと推察されます。
※ 公益財団法人 交通事故総合分析センター「携帯電話等の使用が要因となる事故の分析」
https://www.itarda.or.jp/presentation/18/show_lecture_file.pdf?lecture_id=95&type=file_jp
(2021.6.17閲覧)
3.ながら運転対策
厳罰化から1年半が経過しましたが、ちょっとの油断も生じさせないためには、“ながら運転は絶対にしない”という強い意識を持ち続けることが大切です。
ながら運転の危険性をいまいちど認識し、安全運転を心がけましょう。
1.ながらスマホ対策
- 着信で注意を奪われないよう、運転前に電源を切ったりドライブモードに設定したりする。
- スマホを操作するときは、安全な場所に停車してから行う。
- ハンズフリー通話は、会話に気を取られて安全不確認や漫然運転といった安全運転義務違反につながる可能性があることを十分に意識する。
- <職場での取り組み>
- ながら運転の撲滅に向け、油断が生じないよう、定期的に安全運転教育を行う。
2.カーナビ注視対策
- 時間に余裕を持った行動(目的地への道程の事前確認、早めの出発)をする。
道に迷ってもあわてず、車を安全な場所に駐車して地図を確認しましょう。
以上(2021年7月)
sj09007
画像:amanaimages