私たちは、日々、スケジュール管理をしながら仕事を進めています。足元の仕事を整理して手順を決めるために、スケジュール管理はとても大切です。しかし、目の前の仕事を整理するだけのスケジュール管理では、今後の成長にはつながりません。個人のスケジュール管理は、会社全体の経営計画と同じといえます。つまり、足元の仕事の進捗は、将来の目標達成につながっていくものなのです。
私は、期首の全体説明会において、当社の経営計画を皆さんにしっかりと示しました。3年の中期経営計画、それを実現するために今年度中にやるべきことをまとめた短期経営計画、そして、詳細な予算計画も明らかにしました。これらの資料を見れば、皆さんは、いつでも3年後の当社の新規事業、クライアント別の収益、コストの内訳、働き方を把握することができます。
さて、当社ではイントラネット上で、私や役員も含む、全社員のスケジュールを誰でも確認できるようにしています。また、スケジュールを登録する際は、月単位や週単位で達成すべき成果も明らかにすることとされています。私はイントラネットに登録されている皆さんのスケジュールを定期的に確認していますが、多くの人は当日分だけ、長い人でも2~3日先までしかスケジュールを登録していません。しかも、登録されているスケジュールは、定時定型業務や営業の訪問予定くらいです。
この状況は、管理職についてもあまり変わりません。登録されているスケジュールは、訪問や来客の予定がほとんどです。管理職ともなれば人と会うことが大事な仕事であり、部下から同行を求められることも多いでしょう。それは分かります。しかし、訪問や来客によってどのような成果を上げようとしているのか、あるいは上げたのかについて一切登録されていないのは残念なことです。
そこで、今朝からスケジュール管理の方法を変えます。これは、皆さんの行動を縛るためではありません。会社の将来に向けて、日々やらなければならない活動とその成果を、皆さん自身がしっかりと把握するためです。
まず、全員が1週間先までのスケジュールと、その1週間で達成したい成果を登録してください。これまで、経営計画と自分のやるべきことをリンクして考えてこなかった人にとって、1週間先までスケジュールを登録するのは難しいはずです。しかし、今、自分は何をすべきかを真剣に考え、少しずつでも登録してください。
特に管理職は、率先して1週間先までのスケジュールと成果を登録してください。自身の活動の成果と反省点は、必ず部下に示しましょう。そして、部下がスケジュールを登録し、成果を上げる活動ができるよう、サポートしてください。
スケジュールとは、私たちが、将来の成長に向かって行動した軌跡を示すものです。そのことを忘れず、前に進んでいきましょう。
以上(2021年11月)
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画像:Mariko Mitsuda