1 コロナ禍で進んだ採用のオンライン化

コロナ禍をきっかけに、企業の採用活動のオンライン化が進んでいます。パーソルキャリア社が実施した「Web面接の実態調査」では、同社が2021年7月に取り扱った求人案件のうち「Web面接可」の求人案件は63.8%となっており、2020年8月の38.4%から直近1年間でその割合は約1.7倍に増加しています。

Web面接は「感染防止の効果」をはじめ、「交通費がかからない」「日程調整がしやすい」「多くの応募者を集めることができる」などのメリットが多い一方で、「雰囲気が伝わりにくい」といった課題があるのも事実です。「採用した人材が、思っていた人材と違った」というような問題も頻発しているそうです。

このような事態に陥らないために、企業側はどのようなことに注意すればよいのでしょうか。創業時の2015年から現在に至るまで、メンバー全員の採用をオンラインで行ってきた私たち株式会社ニットが、オンライン採用でも優秀な人材に出会うために企業がすべきこと、Web面接では応募者のどこを見るべきなのかのチェックポイントなどを詳しくお伝えします。

2 SNSを活用する ①企業情報の発信

私は、企業がオンライン採用を進めるにあたって、まずはSNSを効果的に活用するべきだと考えています。

優秀な人材を確保するためには、より多くの人に応募してもらえる状況を作っておくことが重要です。そのために企業にできることの一つが、SNSを活用した企業ブランディングの土台作りです。SNSには、LINEやFacebook、Instagramなど様々ありますが、なかでもTwitterは日本国内の月間アクティブアカウント数が4,500万人(2017年10月時点)と、LINEに次ぐユーザー規模を誇ります。つまり、Twitterで採用の募集をかけると、極端に言えば4,500万人に対してそのツイートが目に留まるチャンスがあるということです。また、顔見知りでない人ともつながりやすいという点からも、私はTwitterを活用したSNS採用が有効であると考えています。

ここで注意しなければいけないのは、SNSはあくまでも「情報収集」目的で利用する人が多く、就職・転職活動のためだけに利用している人は少ないということです。つまり、企業のSNS発信がすぐに採用につながるわけではないということです。重要なのは、SNSを通じて、会社の情報を日頃からこまめに発信し、フォロワーとコミュニケーションを図ることで、「会社のファン」になってもらうことです。これにより、いざ採用がスタートした際に、「もともと応募したいと思っていました!」と言ってもらえる状態を創出することができます。

現在、広報である私のTwitterには3万人近くのフォロワーがいます。ありがたいことに、Twitter経由での応募者は増加しています。最近では私が面接する4人に1人はTwitter経由といっても過言ではないほどになっており、直近3名の入社にもつながりました。

このようなことからも、広報と人事は一緒にSNSで情報発信をして、優秀な人材を確保するための土台を作ることが大切です。

(日本法令ビジネスガイドより)

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画像:photo-ac

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