スタートアップや中小企業がピッチコンテストに参加すると、さまざまな効果が期待できます。例えば、「知名度が向上し、顧客が増える」「資金調達先や提携先となる相手が見つかる」「求職者から問い合わせがある」そして「一緒に働いているメンバーが誇りに感じる」などです。自分たちのビジネスモデルのブラッシュアップにもつながるでしょう。
ただし、ただ参加すればそれで効果があるわけではありません。ポイントは、
「どういうピッチコンテストに参加するか」「受賞を目指してどのような工夫をするか」
などです。
この記事では、ピッチコンテストの例として、日本経済新聞社主催の【スタ★アトピッチJapan】をご紹介します。無料でエントリーできますので、事業PRやビジネスモデルのブラッシュアップの場として、ぜひお役立てください。
1 スタ★アトピッチJapanとは
スタ★アトピッチJapanは、スタートアップやアトツギベンチャーによるピッチコンテストの全国大会で、2019年(第1回)から開催されています。
●スタ★アトピッチJapan
https://staatpitch.nikkei.co.jp/
スタートアップやアトツギベンチャーは、イノベーションを担う存在であり、
- スタートアップやアトツギベンチャーが広く社会に認知され、飛躍するきっかけを提供する
- スタートアップやアトツギベンチャーのロールモデルを輩出し、起業や事業承継といった社会的課題の解決を目指していく
という趣旨で開催されています。主催は日本経済新聞社で、大会趣旨に賛同するりそな銀行も3年連続で協賛しています。参加対象となるスタートアップやアトツギベンチャーの応募資格は次の通りです。
応募資格:
新規事業を立ち上げ、その成長に挑んでいるスタートアップやアトツギベンチャー
- スタートアップ:創業10年程度の未上場のスタートアップ企業・団体の経営者
- アトツギベンチャー:新規事業などに挑む家業のアトツギ経営者・候補者
第3回となる2021年は、8月31日(火)にエントリーが締め切られ、書類選考・審査を経た後、全国を8つに分けて行われるブロック大会、ブロック大会を勝ち上がった企業による決勝大会(2022年2月を予定)が開催されます。決勝大会では、グランプリなど各賞が選ばれる他、グランプリには副賞も授与される予定です。
●スタ★アトピッチJapan
https://staatpitch.nikkei.co.jp/
2 スタ★アトピッチJapanに参加する魅力やメリット
スタ★アトピッチJapanは、第1回は351社、第2回は406社と、年々参加企業が増えています。今後はさらに参加企業も増加し、よりメジャーなピッチコンテストになることでしょう。
これまでの大会参加者は、次のような理由でスタ★アトピッチJapanに参加しています。
この他にもスタ★アトピッチJapanに参加するメリットはさまざまあります。
- 日本経済新聞などメディアで大会の様子が取り上げられ、全国の読者に向けて企業名・事業内容などを広くアピールできる
- 読者・審査員・協賛社・他の参加企業とのネットワーキング構築や、ビジネスマッチングに参加できる
- 各種アワード受賞による、社員モチベーションの向上が期待できる
- 事業内容を言語化することで、自社の目指すべき方向性の再確認や、ブラッシュアップに役立つ
大会公式ウェブサイトで公開されている過去大会の報告書では、グランプリ、準グランプリ受賞者による参加のメリットや、参加後の反響に関する声などが掲載されていますので、ご確認ください。
●スタ★アトピッチJapan
https://staatpitch.nikkei.co.jp/
3 過去大会の動画から学べるピッチのコツ
参加するだけでも自分たちのビジネスモデルをブラッシュアップできますし、そうそうたる審査員の方々(詳細は後述します)と出会うこともできますが、参加するからには、受賞を目指したいところです。
スタ★アトピッチJapanのウェブサイトには、過去大会のグランプリ、準グランプリなどのピッチの様子が動画で掲載されていますので、参考になるでしょう。特に注目したいのは、
- ピッチの進め方(ストーリー)、話し方、使っているキーワード
- ピッチで使っているスライド(資料)の特徴
です。
事例にもよりますが、過去大会の受賞者の動画からは、例えば次のようなことが学べます。
- 一番大事かつ分かりやすいキーワードを、印象に残るように最初に伝えている
- 伝えたいことを、分かりやすい言葉&短い文章で区切って話している
- 一枚のスライドにつき、伝えたいこと、キーワードは一つにしている
- スライドに記載しているキーワード、数字は大きなフォントサイズにしている
過去大会(第2回)のピッチ動画はこちらからご参照いただけます。
4 スタ★アトピッチJapanの選考過程や応募資格
選考過程には7つのステップがあります。
1)エントリー
エントリーページから応募します。大会公式ウェブサイトのトップページに「ENTRYはこちらから」の記載を目印にして、本社所在地を選択してお進みください。
締め切りは、2021年8月31日(火)です。
応募資格は次の通りです。
新規事業を立ち上げ、その成長に挑んでいるスタートアップやアトツギベンチャー
- スタートアップ:創業10年程度の未上場のスタートアップ企業・団体の経営者
- アトツギベンチャー:新規事業などに挑む家業のアトツギ経営者・候補者
2)書類選考・審査
公開情報と応募書類をもとに、主催者・有識者で構成される選考委員が審査を行います。必要に応じて別途資料の提出や、適宜ヒアリングなどが行われる場合があります。応募書類は、次の通りです。
- 事業内容・ビジネスモデル・事業ビジョンを示す事業計画書(書式自由、10ページ程度の5MB以内のPDFファイル)
- 事業概要記入書(フォーマットはエントリー企業専用サイトよりダウンロード)
ご参考
(出所:日本経済新聞社)
3)審査通過
書類選考の結果は、2021年9月下旬までに通知される予定です。書類選考を通過した企業を対象に、2021年10月上旬にブロック大会の説明会(後述します)が開催される予定です。
4)ブロック大会開催
書類選考を通過した企業は、2021年11月中に開催予定のブロック大会に進出します。ブロック大会では、全国を8ブロックに分け、ブロック大会進出企業や審査員などが参加するクローズド・ピッチが開催されます。ピッチの様子は事務局が動画を撮影します。
ブロック大会は審査員が審査する他、撮影した動画が後日公開され、日経新聞の読者などが閲覧、投票できる仕組みになっています。
5)決勝大会進出企業決定
ブロック大会出場企業のうち審査員審査で、決勝大会に進出する企業を決定します。ブロック大会の開催の様子や結果は、随時ウェブサイトや日本経済新聞紙面にて随時発表されます。
6)決勝大会開催・7)全国グランプリほか入賞企業決定
決勝大会に進出した企業は、2022年2月に東京・日経ホールで開催予定のリアル・ピッチに参加します。
決勝大会当日は会場内で審査員が各企業のピッチを審査し、グランプリをはじめとした入賞企業を決定します。
応募受付ページや、応募や審査に関する詳細などは大会公式ウェブサイトからご確認いただけます。
自社の成長の機会として、ぜひスタ★アトピッチJapanをお役立てください!
●スタ★アトピッチJapan
https://staatpitch.nikkei.co.jp/
※上記スケジュールについては、日程・形式などについて変更の可能性がございます。あらかじめご了承ください。
以上
※上記内容は、本文中に特別な断りがない限り、2021年7月27日時点のものであり、将来変更される可能性があります。
※上記内容は、株式会社日本情報マートまたは執筆者が作成したものであり、りそな銀行の見解を示しているものではございません。上記内容に関するお問い合わせなどは、お手数ですが下記の電子メールアドレスあてにご連絡をお願いいたします。
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