皆さん、おはようございます。昨夜はぐっすり眠れましたか? 良い睡眠は心身を健康に保ち、仕事のパフォーマンスも高めます。適正な睡眠時間は「1日6時間半から7時間」ともいわれますので、目安にしてください。
かくいう私もよく寝ます。20〜30代の頃は、仕事でもプライベートでも徹夜をすることが多かったのですが、最近は違います。体力の衰えや時代の流れもありますが、それ以上に、寝るのがうまくなったのです。
私は自分を「睡眠巧者」と呼んでいますが、実は私の周りの経営者も睡眠巧者が多いのです。彼らは皆、共通したテクニックとマインドを持っています。テクニックは寝る前に水を飲み過ぎないようにしたり、リラックスしたりすることです。寝具にこだわるのも、その1つです。
ただ、肝となるのはマインドのほうです。それは、「なるようになる。今日は寝てしまおう!」と割り切る力です。仕事を放り出しているようで無責任に感じるかもしれませんが、考えてみてください。
ここ数年、本当に徹夜しなければならなかったり、徹夜とまではいかずとも、慢性的に睡眠時間を削られるほど忙しかったりする状況に陥った人はいますか?
今どき、そんな働き方を社員に強いる会社はほとんどないはずですし、実際にそうなっているなら、協力して改善すればよいことです。
仕事が忙しいという理由で睡眠不足になっている人がいたら、それは仕事の量というよりも、気持ちの問題かもしれません。「今やらないと間に合わないかも……」とダラダラ仕事を続けたり、一人では解決できない問題に悶々(もんもん)としたりしていませんか?
そんなときは、やるべきことを列挙し、遂行に必要な時間を計算してください。残業はしなければならないかもしれませんが、睡眠時間を削るほどではないはずです。
あるいは、問題を解決するために相談したい人を決め、次の日に時間をもらうことにしてください。これだけで気持ちが楽になります。
睡眠巧者はこうした割り切りが上手で、実際に睡眠時間を確保するため、仕事のパフォーマンスも高いのです。
ワーク・ライフ・バランスという考え方は、ワーク・ライフ・ブレンドに変わりつつあります。仕事とプライベートを分けずに混ぜ合わせる力は、今後、ますます皆さんに求められていくでしょう。混ぜ合わせることは分けるよりも難しいですが、奇麗に混ぜようとせず、良い意味でも割り切ってしまうずうずうしさも、時には必要なわけです。
けさは睡眠を例に話しましたが、混ぜ合わせたほうが楽しいことは他にもあります。奇麗に分けるのではなく、大胆に混ぜる。こんな物事の見方もあることを、覚えておいてください。
以上(2022年10月)
pj17122
画像:Mariko Mitsuda