今年も残すところあと1週間です。この1年間、皆さん、ありがとうございました。今年は、我が社にとってとても厳しい1年であり、皆さんには大変ご苦労をおかけしました。忘れてしまいたいことが数多くあった年でもあります。
昨今の厳しい環境の中、我が社が多くのお客様から支持されているのは、皆さんの日々の努力があればこそです。皆さん一人ひとりが持てる力を発揮していただいたおかげで、今年を乗り越えることができました。心から感謝しています。
今日は、我が社の忘年会です(先週、我が社の忘年会は終わりました)。忘年会の忘年は「その年の苦労を忘れる」という意味だそうです。この1年、全く苦労を感じなかったという人は1人もいないでしょう。「仕事を進めるについて思い通りいかなかった」「人間関係に苦慮した」「上司に叱(しか)られてばかりだった」など、さまざまな苦労があったと思います。中には苦労ばっかりだったという人もいるかもしれません。
苦労とは「心身を苦しめる」または「物事がうまくいくように、あれこれと気や体を使うこと」で、決して楽なことではありません。
しかし、この苦労が皆さんを成長させているのです。皆さんの中には、年々、苦労が多くなっていると感じている人もいるでしょう。けれども、苦労が多いということは、多くの人の役に立ち、周りの人を楽にしているのだと考えてください。会社の中では、上司が頑張った人に「ご苦労様」と声をかけます。ご苦労様が一番多かった人が、会社に最も貢献しているのです。
特に、今年我が社に入社された方は慣れない環境でたくさんの苦労を経験されたでしょう。その苦労は来年も続くと思います。また、ベテランと言われる方も、業務の高度化や多様化に対応するために、来年は今年より苦労が多くなるでしょう。
そうした苦労が、私たちや会社を成長させてくれるのですから、苦労を歓迎しようじゃありませんか。
先に、忘年は「その年の苦労を忘れる」という意味だと言いましたが、我が社の忘年は、「その年の苦労を忘れるのではなく、その年の苦労を労(ねぎら)い、来年くる苦労を歓迎する」ことにしましょう。
そして、これから仕事納めまでの1週間を、1年の苦労の総決算の週にしてほしいのです。皆さんに最後にしていただきたい苦労は、大それたものではありません。皆さんが、今年中にやろうと思ってできなかったことを、この1週間だけでもやってもらいたいのです。
例えば、「毎日ぎりぎりに出社している人は、明日から10分前に出社する」「机の周りが整理整頓できていない人は、今日から机を整理して帰る」「業務が遅れがちな人は、少しでも早く業務を進める」「部下や後輩を持つ人は積極的に彼らに声をかける」「タバコを吸う人は、業務時間中の喫煙本数を減らしてみる」などです。
今年は残りたった1週間です。きっとできるはずです。
以上(2022年12月)
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画像:Mariko Mitsuda