書いてあること

  • 主な読者:外国人を雇用している、またはこれから雇用の予定がある経営者、人事担当者および現場担当者
  • 課題:外国人労働者の定着率を高めたい、早期に戦力化したい
  • 解決策:実際に外国人労働者を雇用し、戦力として活躍させている現場担当者のエピソードを参考にする

1 外国人労働者に活躍してもらうには

外国人労働者を雇用していたり、これから雇用することを検討したりしている経営者や人事担当者の中には、

「外国人労働者に早く戦力になってもらいたいけれど、どう育てていいか分からない」

と、悩んだり不安に感じたりしている人もいるのではないでしょうか。この記事では、実際に外国人労働者を活用している会社の経営者や現場担当者の方々から、外国人労働者に活躍してもらうコツを伺いました。

実際の現場で培った知見を参考にして、外国人労働者の育成のヒントにつなげてください。

2 外国人労働者が働きやすい社内体制や関係性を構築する

【インタビューした会社:ジンザイベース(東京都千代田区)】

  • 従業員数:28人(外部パートナー含む) ※2023年2月1日現在
  • 業務内容:外国人労働者の就労支援や定着支援、教育支援。自社メディア(オウンドメディア「Jinzai Plus」やYouTube、TikTokをはじめとしたSNS)を活用した、外国人労働者や採用を考えている会社への情報発信
  • 外国人従業員の国籍:ベトナム3人、ミャンマー1人、インドネシア1人(いずれも在留資格は「技術・人文知識・国際業務(注)」)
  • インタビューした人:マネジャーの和須津(わすづ)亮さん

(注)技術・人文知識・国際業務:学歴は国内外の大学の卒業以上か国内の専門学校卒業が要件。理工学などの自然科学や人文科学分野の専門技術職、もしくは母国の知識や経験を活かした国際業務に従事する外国人を受け入れるための在留資格。

ジンザイベースは、顧客に外国人労働者を紹介するだけではなく、自社でも外国人労働者を雇用し、外国人労働者の募集・集客や定着・教育支援、外国人雇用企業のサポートを任せています。和須津さんは、外国人労働者が早期に戦力化し、定着してもらうには、

「外国人労働者が働きやすい社内体制や関係性を構築していくことが大切」

と言います。そのために必要なのが、

  • コミュニケーションが円滑なこと
  • 基準やルールが明確なこと
  • 責任のある仕事を持たせること

だと言います。

1)コミュニケーションが円滑なこと

コミュニケーションを円滑にするために、

入社当初の1カ月は毎日30分ほど、一対一で話を聞く時間を設けています。

その際は、業務やプライベートの悩みも含めて、何でも聞くようにしています。また、話すときには相手の日本語レベルを考慮したスピードや単語で、5W1Hを具体的に細かく伝えることを意識しています。特に、指示を出す際には、どういう成果物を期待し、納期はいつまでなのかという点を意識して伝えています。

あいまいな指示では、外国人には伝わりきらないため、コミュニケーションエラーが多発していきます。

そうなるとお互いにフラストレーションがたまり、関係性も悪化していき、最悪の場合、早期離職へつながってしまいます。

2)基準やルールが明確なこと

外国人を採用すると決めてから、

早期に職務や責任範囲、職務目標、社内の細かいルールを明文化しました。

当たり前ですが、日本人と外国人との間で、評価制度や基準、待遇面で差をつけることはしていません。当社は少数組織ですが、組織図も作成し、

誰が上司で、自分の責任範囲や権限はどこまでなのかという点を明確にし、誰もがしっかりと把握できる体制を構築しています。

また、外国人が一番重視するのは賃金です。そのため賃金については、成果に応じて、しっかりと昇給していく評価制度を運用しています。

3)責任のある仕事を持たせること

責任のある仕事を持たせ、やりがいを持って働いてもらうために、当社のベトナム人女性従業員には、サブマネジャーとして

役職と権限を与えて、実際に3人の部下(ベトナム人・インドネシア人・ミャンマー人)を持たせています。

彼女には、日本で就労を希望する求職者を募集するマーケティングと、キャリアアドバイザー業務を任せています。彼女とは、週に1度のミーティングで状況報告と気になる点を伝えるのみで、部門運営やマネジメントに関して私はノータッチです。実際の業績に関しても、右肩上がりの実績をたたき出していて、想像以上のパフォーマンスを発揮してもらっています。

4)その他:日本になじみのない習慣を持つ宗教や文化について

その他に留意する点としては、日本になじみのない習慣を持つ宗教や現地国の文化への一定の配慮が必要だということです。日常生活の中では、食べ物が関わってくることがあり、

懇親会など、従業員全員で食事に行く場合は、お店のチョイスを工夫しています。

当社のインドネシア人従業員はヒンドゥー教徒のため、牛肉を食べません。また、ベトナム人従業員は生モノが苦手なため、刺し身やすしなどがあまり得意ではありません。他にも、アルコールを摂取されない方もいらっしゃるので、ノリで酒を進めたりすることもしません。やはり、宗教や現地国の文化に対して、一定の配慮は必要だと感じています。

■ジンザイベース運営オウンドメディア「JinzaiPlus」■
https://www.jinzaiplus.jp/

3 業務を通じて、夢をかなえるスキルを磨ける環境を与える

【インタビューした会社:ウィントライアングル(京都府京丹後市)】

  • 従業員数:22人 ※2023年2月1日現在
  • 業務内容:中華料理チェーンのフランチャイズ
  • 外国人従業員の国籍:ベトナム7人、ミャンマー4人、インドネシア1人(いずれも在留資格は「特定技能(注)」)
  • インタビューした人:代表の森戸博さん

(注)特定技能:人手が慢性的に不足とされている14業種で、即戦力となる外国人を受け入れるための在留資格。生活や業務に必要な日本語能力を持っているか、試験などで確認する。在留期間は通算で上限5年。

ウィントライアングルは、京都府最北端の京丹後市と与謝野町に、中華料理チェーンのフランチャイズとして1店舗ずつ運営しています。両自治体は、全域が過疎地域と認定されていて、深刻な労働力不足になっている地域です。日本人の雇用も難しく、同社は2020年から外国人労働者の採用を行っています。

しかし、地方では採用した外国人労働者が数カ月で退職することも多いそうです。森戸さんは、都市部と比べ賃金が低く、生活インフラも十分でない地方に来てもらうために、

「面接で賃金以外のメリットを示している」

と言います。そのために必要なのが、

  • 地方に来る労働者の本心を見抜くこと
  • 定着を図るための仕組みを作ること
  • スキルアップと賃金アップのサイクルを早く回すこと

だと言います。

1)地方に来る労働者の本心を見抜くこと

私は、地方で働く外国人の本音は、

「本当は都市部で働きたいが、在留資格がなくなるのも困るので、一次避難的にどこでもいいから仕事をしたい」というもの

だと思っています。自分が希望する就職先に決まったら、急に辞めたいと言う外国人を何人も見てきました。

そのため、面接では本心をいかに見抜くかが必要です。

しかし、彼らは母国のネットワークや、就職を指導する会社からこう答えたら採用されるというアドバイスを受けています。「飲食店で働いて何を得たいですか?」という質問をすると、「将来的には母国でお店を持ちたい」という答えが金太郎あめ状態で返ってくるときがありました。「本当にそれがしたいの?」と、直球で聞くのもいいかもしれません。

一方、こちらは提示する条件に嘘をつかないことが重要です。過疎化している地方であること、都市部に比べ賃金は少ないことなどは事前に説明しています。その代わり、当社で働けば「飲食店を運営できるようになるまでしっかり指導してあげる」と明確に伝えると、関心を持つ方がいます。本当にそう思っている方を見抜くことが大事です。

2)定着を図るための仕組みを作ること

定着してもらうための仕組み作りとして、

入社後にすぐ、母国語のマニュアルで「やってはいけないこと」をしっかりと説明しています。

経験的に、外国人は自分にデメリットがあればあるほど、行動が慎重になります。ルールがあることで従業員同士のトラブルも減るので、結果的に会社の雰囲気も良くなります。

また、都市部の同業他社に引き抜かれないための体制作りも考えています。特定技能外国人の受け入れ会社は、特定技能ごとの協議会への加入義務があります。外食の場合は「食品産業特定技能協議会」で、加入条件の1つに、外国人の引き抜きの自粛があります。ですから、引き抜き行為が発覚すると、協議会から除名処分を受ける可能性があるのです。

引き抜きの自粛は、大都市圏や大企業などに特定技能外国人が過度に集中することを防ぐことが目的です。地方の事業者はルールを活用して身を守る体制を整えていかないといけないと思います。

3)スキルアップと賃金アップのサイクルを早く回すこと

スキルアップと賃金アップのサイクルを早く回すために、

3カ月に一度面談・査定を実施して、時給を上げています。

昇給サイクルが早いと、外国人自身にとって、スキル向上のいい意識付けになります。地方は都市部に比べて給料が低い分、頑張れば給料が上がることを早めに実感してもらわないといけません。

例えば、お客さまに提供できる料理を一品覚えたり、お客さまへの対応が上手になったりしたので、次の3カ月の給料はこう上がりますと伝えます。同時に、掃除がまだ粗いから気をつけるようにとか、努力が必要な点も伝え、次の3カ月で評価されるポイントを共有するようにしています。

■ウィントライアングル■
https://wintriangle.bsj.jp/

4 外国人労働者の生活習慣を学び、働きやすい環境を整備する

【インタビューした会社:セントラルサービスシステム(東京都中央区)】

  • 従業員数:正規社員205人、非正規社員:3706人 ※2023年2月1日現在
  • 業務内容:ホテル、レストランの食器・什器(じゅうき)の総合管理業務、洗浄業務や厨房清掃業務
  • 外国人従業員の国籍:正社員(ネパール2人、ベトナム1人。2023年度学卒入社予定ベトナム3人、中国1人。いずれも在留資格は「技術・人文知識・国際業務」)、非正規社員約270人(約6割がネパール人。在留資格は「留学(注1)」、「家族滞在(注2)」)
  • インタビューした人:上席執行役員の河村俊治さん

(注1)留学:外国人が日本の教育機関へ留学するために必要な在留資格。留学生の労働(アルバイト)は、原則1週間に28時間可能。
(注2)家族滞在:在留外国人が扶養する配偶者と子のこと。「資格外活動許可」を取得している場合のみ、1週28時間以内の就労が可能。

セントラルサービスシステムは、正社員の他に、留学生アルバイトとして多くの外国人を雇用しています。しかし、正社員に比べ留学生アルバイトの定着率は低く、その解消が課題でした。留学生アルバイトは短期の就労が前提ですが、河村さんは定着率を高めるために、

「外国人労働者の生活習慣を学び、働きやすい環境を作ることが大切」

と言います。そのために必要なのが、

  • 尊敬できる外国人のリーダーを育てること
  • 一緒に仕事をする仲間として対応すること
  • 同郷の仲間を紹介していけるような会社にすること

だと言います。

1)尊敬できる外国人のリーダーを育てること

尊敬できるリーダーがいると、留学生アルバイトたちは多少賃金が低くても、その職場で働こうと思ってくれます。そのため、

共通の母語を持つリーダーを早期に育成するようにしています。

食器の洗い方なども、日本人スタッフが教えるより、先輩が教えるほうが丁寧に仕上がります。また、食器を割ってしまったり、ミスを犯したりしてしまったときも、

同国人からの注意のほうが受け入れやすい

ようです。もちろん、皆の前で頭ごなしに注意するのは、誰であっても許されることではありません。叱るときは一対一でということは徹底しています。

2)一緒に仕事をする仲間として対応すること

外国人を受け入れる会社には、一緒に仕事をする仲間として、

彼らが働きやすい環境を整備する役割があると思います。

そのためにも、事前に彼らの宗教や習慣、国民性などを勉強し、無理なく働ける環境を用意することが必要です。

例えば、イスラム教にはウドゥという礼拝の前に体の一部を水で洗う清めの行為があります。清めるのは、手、口、鼻、顔、腕、髪の毛、耳、足です。出向先のホテルの洗面所で足を洗っている外国人がいたら、びっくりします。

そうならないように、会社が従業員の宗教や慣習を事前に確認し、イスラム教に対する理解があったり、実際に礼拝スペースを設けていたりするホテルに出向してもらうようにしています。逆に、本人に就業中の礼拝を簡略化できるかの確認をすることもあります。

もちろん、働く外国人側も学ばないといけません。会社のルールには従ってもらうし、勉強もしてもらう必要もあります。しかし、仲間として認めることで、やりがいを感じ、努力してくれる人もたくさんいます。

3)同郷の仲間を紹介していけるような会社にすること

留学生アルバイトには、留学中ずっと働いてもらいたいところですが、そうはいかない現実もあります。外国人は同郷の仲間が多いので、友人・知人を紹介していけるような会社にするために、

留学生アルバイトも働きやすい環境を整備することが大切です。

例えば、会社のルールを分かりやすく教え、学校や生活上の話を聞くなど、従業員には親身になって話しかけるように促しています。それで安心して働けた、アットホームな雰囲気の会社だったなどの評判が広がれば、仲間を紹介しようとするでしょう。これにより、年間20人から30人ほどを留学生アルバイトからの紹介で採用しています。

■セントラルサービスシステム■
https://css-ltd.co.jp/

5 最初から外国人労働者を中心にしたチーム作りをする

【インタビューした会社:eftax(兵庫尼崎市)】

  • 従業員数:約40人(役員・アルバイト・インターン含む) ※2023年2月1日現在
  • 業務内容:データ分析やアプリ開発、在日外国人のビジネス支援サイトやデータサイエンスに関するコミュニティサイトの運営
  • 外国人従業員の国籍:インドネシア2人、フィリピン1人(いずれも在留資格は「技術・人文知識・国際業務」)、他に在留インターンが6人(ベトナム人2人、ミャンマー1人、アフガニスタン1人、スーダン1人、ナイジェリア1人)。この他に「海外協力人員」が18人(インドネシア人、モロッコ人)
  • インタビューした人:代表の中井友昭さん

eftaxに入社している外国人は、インターンを経て採用しているため、即戦力として活躍しているそうです。また、ほぼ社員と同様にフルタイムで働く海外協力人員がいます。彼らは母国にいながら、リモートワークで同社の事業に参加しているそうです。中井さんは、アプリ開発を行う新事業を始めるにあたり、

「エンジニアは最初から外国人労働者を中心にしたチーム作り」

を行ったそうです。そのために、

  • 日本語力を求めないこと
  • 辞めてからもつながっていける関係を維持すること
  • 仕事をする場所にこだわらないこと

を決めたと言います。

1)日本語力を求めないこと

採用する人材に、日本語力を求めないと決めると、

留学生をはじめとした高度人材を獲得できる可能性が高まります。

情報科学などの修士課程、博士課程を学びに来ている留学生は、授業も英語で、クラスメートの多くも外国人なので、日本語を学ぶインセンティブがありません。逆に言えば、優秀な人材なのに、就職先どころか、インターンの受け入れ先も決まっていない留学生が多いのです。

実は、私は英語の読み書きはできますが、しゃべるのはうまくありません。それでもグーグル翻訳やDeepL翻訳などの翻訳ツールを使えば、なんとかなっているので、あまり日本語力にこだわらないほうがいいと思います。

2)辞めてからもつながっていける関係を維持すること

外国人とも良好な関係が維持できていると、

辞める代わりに別の人材を紹介してくれたり、引き継ぎが終わるまで責任を持ってコミットし続けてくれたりします。

当社が最初に採用したインドネシア人は、インドネシアのバンドン工科大学の卒業生でした。この大学は同国の理系ではトップクラスで、辞めたときにその大学の方を紹介されたことがありました。この大学ネットワークは、今も人材活用ルートになっています。

3)仕事をする場所にこだわらないこと

仕事をする場所にこだわらないと、

世界のさまざまな国の優秀な人材が一緒に働いてくれます。

当社では、コロナ前からフルリモートにして出社は不要とし、顧客との打ち合わせもオンラインにし、定時もなく裁量労働制にしているので、海外の人材を「海外協力人員」として呼び込むこともできました。

世界中とつながると問題になるのは時差くらいです。アフリカだと7時間の時差があるので、打ち合わせの調整が少し大変になります。

■eftax■
https://eftax.co.jp/

6 自分を上司(ボス)だと認めさせ、承認欲求を満たす

【インタビューした会社:非公開(A社)】

  • 業務内容:世界各国を拠点とした商品の製造・販売
  • インタビューした人:イタリア支部の日本人マネジャー(Bさん)

最後は日本ではなく、異国で外国人をマネジメントし、業績を向上させた例をご紹介します。

A社では、日本人が海外の支部に異動して、現地の人たちをまとめることもあります。Bさんは、イタリア支部の営業チームのトップとして赴任し、業績を残しました。Bさんは現地に乗り込んでいった「外国人」マネジャーが、チームをコントロールしていくために重要なのは、

「早く自分を上司(ボス)だと認めてもらえるようにすること、部下の承認欲求を満たすこと」

とコメントしています。そのために必要なのが、

  • 早いうちにチームとしての業績を上げること
  • 「褒める」を見える化すること

だと言います。

1)早いうちにチームとしての業績を上げること

早いうちにチームとしての業績を上げるというのは、

自分を上司だと認めさせるために必要なことです。

欧米の仕事スタイルはジョブ型なので、自分のジョブにかかわる仕事しかしない人もいます。そのため、全体会議などの参加に協力的でないことがあります。

私が現地のマネジャーとして就任した当時、イタリアは欧州の他支部よりも利益率の低い商品を中心に扱っていたので、収益が悪いほうでした。そこで数年先を見据えて、利益率の高い新商品を展開するようにしました。代替商品を求めるニーズもあったので、思い切って商品転換したら、見事に収益が上がるようになりました。

こうして、現地の従業員が、「この人(私)についていけば、もっと成果が上がる」と思ってもらうと、会議にも意欲的に参加するようになり、チームとして動いてくれるようになりました。

2)「褒める」を見える化すること

「褒める」を見える化するために、成果を上げた従業員を、

「君はすごい! 君のアイデアのおかげでここまで回収できた!」と、みんなの前でかなりポジティブに大げさに褒めたことがあります。

これはある故障品の回収キャンペーンで、従業員それぞれの回収率を一目で分かるように壁に張り出したときのことでした。各自に回収方法を聞いた中で、回収率を上げていた従業員を褒めると、その後は他の従業員からもアイデアが次々と出てくるようになりました。雰囲気も良くなり、皆でワイワイ意見交換する感じにもなったと思います。

外国人は日本人より承認欲求が強いと思っているので、周りのみんなにも伝わるように褒めると、それを見ていた他の従業員がいろいろなことを考えるようになります。もちろん、まずは上司として信頼されることが大切です。「【この人】に褒められているから嬉しい」という土壌を作らないといけません。

3)その他:異なる歴史・文化を持つ人と付き合うために

その他、異なる歴史・文化を持つ人と付き合っていくには、

彼らの背景を勉強して知っておかなければいけませんが、「知っておいて触れないこと」が最良だと思います。

欧州では、歴史をひもとくと、国同士のいざこざがいろいろとあります。そのため、歴史認識も国によって違うので、そこには触れないということが暗黙のルールのようになっています。

例えば、イギリスがEU離脱を決めたとき、イタリアの従業員はとても怒りました。しかし、欧州内では、イギリスも含め頻繁にコミュニケーションを取る機会が多いのです。ですから、そういう感情や言動を表に出すのはトラブルの元です。触れないけれど、歴史認識や文化の違いなどはしっかりと勉強しておく。これが大切だと思います。

以上(2023年3月)

pj00664
画像:shutterstock-Pressmaster

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