活用する機会の例

  • 月次や週次などの定例ミーティング時の事故防止勉強会
  • 毎日の朝礼や点呼の際の安全運転意識向上のためのスピーチ
  • マイカー通勤者、新入社員、事故発生者への安全運転指導 など

自動車の故障は1年の中で7月頃から増える傾向があります。

皆さんは日常点検を適切に実施していますか?

自動車は精密機械です。走行距離や時間の経過に伴って部品の摩耗や劣化が進みます。日常点検を怠っていると、運転中に故障やトラブルが生じ、交通渋滞や交通事故を誘因するおそれがあります。

今月は、自動車の日常点検について再確認してみましょう。

日常点検を行いましょう!

1.故障の発生状況

自動車の故障の発生件数は、6~7月から増え始め、12~1月にピークを迎えます。※

特に、ゴールデンウィークやお盆、年末年始などの連休にはロードサービスの救援要請が増加します。

ロードサービス救援件数

出典:一般社団法人日本自動車連盟(JAF)「ロードサービス救援 データ」から当社作成

※夏季は路面温度が上昇しタイヤに負荷が掛かったり、夏季にバッテリーを酷使して冬季にトラブルが生じたりすることが要因と考えられます。

故障の発生状況

国土交通省「令和4年度路上故障の実態調査結果」から当社作成

国土交通省の統計データで路上故障(一般道路)の故障部位をみると、「タイヤ」と「バッテリー」の割合が高く、この2つで全体の約6割を占めています。

タイヤの故障原因としては、空気圧不足やパンク、バーストなどがあげられ、バッテリーの故障原因としては、ライト類の長時間使用などによる過放電や破損、劣化などがあげられます。

運転中に発生するこれらのトラブルの多くは、日常点検をしっかりと行っていれば回避することが可能です。

故障経験

当社調べ「あなたは過去にお車が故障し自走不能となった経験がありますか?
(事故による故障の場合を除きます)」への回答結果
(2022年5月実績 回答者数:2,421名)

実は、3人に1人が故障を経験しています!

エンジン故障など修理費が高額になることもあります。

自走不能の場合はレッカー費用もかさみます。

2.日常点検のキホン

日常点検整備の実施は、ユーザーの義務として法令(道路運送車両法47条の2)に定められています。自家用乗用自動車の場合は、日頃、自動車を使用している中で、走行距離や運行時の状態などから判断した適切な時期に点検を行う必要があります。

【「日常点検項目チェックシート」の紹介】

自動車に安全に乗るためには欠かせない日常点検ですが、自家用乗用自動車の場合、エンジンルーム5項目、クルマの周り4項目、運転席6項目(全部で15項目)をチェックする必要があります。

「日常点検項目チェックシート」を活用して効率的に日常点検を実施しましょう。

日常点検項目チェックシート

日常点検項目チェックシート(上図参照)

出典:国土交通省「自動車の点検整備」
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha/tenkenseibi/tenken/t1/t1-2/

※日常点検で、もし少しでも「変だな」と感じたら、整備工場などで点検整備を受けてください。

<タイヤのトラブル回避>

高速で走行中にパンクやバーストが発生すると非常に危険です。また高速道路などの路肩でのタイヤ交換は追突されるなどの危険が伴います。

運転の前には、タイヤの空気圧、亀裂・損傷の有無、溝の深さ(スリップサイン)をしっかりチェックしましょう。

タイヤのトラブル回避

<バッテリーのトラブル回避>

バッテリーがあがる前にはランプ類が暗くなったり、エンジン始動の際のモーターの回転がスムーズでなくなったりします。

バッテリーの寿命を意識して日頃のバッテリー液の点検をしっかり行いましょう。

バッテリーのトラブル回避

3.日常点検の励行

日常点検を励行すれば、不具合を早期に発見・修理することができ、次のメリットが期待できます。

  • 交通事故防止(予期せぬトラブルや不測の事故の発生を未然に防げます)
  • 出費の抑制(長期的にはメンテナンス費用が少なくなり、自動車の寿命も延伸できます)
  • 環境保全(燃費の改善により地球温暖化の原因であるCO2の削減につながります)

※「エコドライブ10のすすめ」の項目(8.タイヤの空気圧から始める点検・整備)になっています。

日常点検をしっかりと行い、安心・安全かつ快適な運転を心がけましょう!

以上(2023年7月)

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画像:amanaimages

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