書いてあること
- 主な読者:賃金体系や賃金支給額の見直しを考えている経営者
- 課題:自社の賃金体系や賃金支給額が妥当か分からない。判断基準が欲しい
- 解決策:統計資料における同規模・同業種の企業のデータなどを参考にする
【賃金データ集】シリーズとは?
【賃金データ集】シリーズは、基本給や諸手当など賃金の主要な構成要素ごとの近年のトレンドを、モデル支給額を中心とした関連データとともに紹介します。経営者や実務家の方々が賃金支給水準の決定や改定を行う際の参考としてご活用ください。なお、モデル支給額などのデータを紹介する際は、基本的に出所に記載されている用語を使用するものとします。また、データは公表後に修正されることがあります。
この記事で取り上げるのは雇用形態別の「基本給」「賞与・期末手当」です。
なお、以降で紹介する図表データのExcelファイルは、全てこちらからダウンロードできます。
1 雇用形態の概要
企業が労働者を雇用する際の労働条件(特に雇用契約の期間)の違いによる類型を、「雇用形態」と呼びます。一般的に、雇用形態は次のように大別されます。現在は、同一労働同一賃金の議論に見られるように、非正規雇用労働者の待遇改善が進められています。
- 雇用契約期間に定めがなく、フルタイムで働く「正社員」(正規雇用労働者)
- 正社員以外の「パート等」(非正規雇用労働者)
2 雇用形態別の労働者数
総務省「労働力調査」では、非正規雇用労働者を「パート・アルバイト、労働者派遣事業所の派遣社員、契約社員・嘱託、その他」に分類して集計しています。非正規雇用労働者数は、2023年時点で2124万人です。その中心はパート・アルバイトで、2023年は1489万人となっています。
また、現状、労働者の65歳までの就労機会を確保するための措置を講じることが企業に求められていますが、2021年4月1日より、改正高年齢者雇用安定法が施行され、企業は希望する従業員に、70歳まで働く機会を与える努力義務を負うことになりました。今後は契約社員・嘱託などがさらに増加するかもしれません。
3 厚生労働省の統計資料による短時間労働者のモデル支給額
ここでは、厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」より、短時間労働者のモデル支給額を紹介します。
4 厚生労働省の統計資料による派遣労働者のモデル支給額
5 情報インデックス(この記事で紹介したデータの出所)
この記事で紹介した統計資料は次の通りです。調査内容は個別のURLからご確認ください。なお、内容はここ数年の公表実績に基づくものであり、調査年(度)によって異なることがあります。
■労働力調査■
https://www.stat.go.jp/data/roudou/
■賃金構造基本統計調査■
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html
■労働者派遣事業の事業報告の集計結果■
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000079194.html
以上(2024年10月更新)
pj17905
画像:ChatGPT