【ポイント】
- 仕事のやりがいは、誰かから与えられるものではない
- 自分なりに工夫を重ねて成果を出すことは、仕事のやりがいの一つになる
- 人から認められることもやりがいになるので、ぜひ自分の工夫などを発信してほしい
最近は、入社したばかりの社員が「退職代行」を利用して会社を辞めてしまう話題がよく取り上げられています。退職代行を利用する理由には、労働条件が聞いていた話と違った、希望の配属先でなかったなどさまざまですが、私が気になったのは「仕事にやりがいが持てない」ことでした。
皆さんの中にも、仕事のやりがいが分からない、あるいは分かるまでに苦労したという人もいるのではないでしょうか。それもそのはず、やりがいは人によって違うからです。例えば、お客様からの「ありがとう」がうれしい、責任ある仕事を任されることが誇らしい、チームでプロジェクトを成功させることが楽しいといった具合です。そして、こうしたやりがいは、誰かから与えられるものではなく、ある程度経験を積んで初めて見えてくるもの。だから、新入社員の段階では、仕事にやりがいが持てなくて当たり前なのです。
私の場合は、あるときから「仕事に自分のアイデアを加える」ようにしたことが、やりがいを見つけるきっかけになりました。前任の担当者や上司から任された仕事を、前例を踏襲して決まった通りに続けていくことは大切ですが、同じ仕事を繰り返すばかりで、自分自身の努力が反映されない状態になると、モチベーションが下がってしまいます。
私には毎月決まった仕事として、お客さま向けのメールマガジンを作成・配信する仕事があります。あるとき、「どうしたら、もっとお客さまがメールを見てくれるだろうか」と考え、これまでは長かった件名を短く端的に伝えるようにしたり、クリックできるリンクの色を目立たせたりしたところ、メールの開封数やリンクのクリック数がそれまでのメルマガよりも目に見えて増えました。自分なりに工夫を重ねて成果を出すことが、気づけば仕事のやりがいになっていたのです。
ちなみに、仕事でいろいろ工夫はしているものの、「この程度のことでは、認めてもらえなそう」と、周囲に発信できていない人の話をよく聞きます。ですが、仕事のやりがいは、「誰かの役に立っていると感じたとき」や「誰かに認められたとき」にこそ強く感じられます。だから「こんな工夫をしている、してみよう」という話は、積極的に誰かに話してみるのがよいと思います。
以上(2025年7月作成)
pj17222
画像:Mariko Mitsuda