2025年6月20日、「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律(年金制度改正法)」が公布され、「iDeCo(イデコ)」と「企業型DC(企業型確定拠出年金)」が改正されることになりました。

iDeCoは、社員が自分で掛金を拠出して運用する、個人型の確定拠出年金です。現行の制度では、会社員(国民年金の第2号被保険者)の場合、iDeCoに加入できるのは65歳までですが、

公布日(2025年6月20日)から3年以内に、加入可能年齢が70歳に引き上げ

られる予定です。

企業型DCは、会社が掛金を拠出するものの、運用は社員が自分の責任で行うという確定拠出年金です。企業型DCには、会社が拠出している掛金に、社員自身が掛金を上乗せすることができる「マッチング拠出」という仕組みがあります。現行の制度では、社員の掛金が会社の掛金を超えられないという制限がありますが、

公布日(2025年6月20日)から3年以内に、この掛金に関する制限が撤廃

されます。この他にも、「企業年金の運用の見える化」などの改正があります。

私的年金の見直し

現代は、昔に比べ定年まで働く社員が減る一方で、高齢化の進展により老後資金の心配をする社員が少なくなく、自社の退職金制度の在り方に迷っている会社も多いと思われます。

次の3本シリーズのコンテンツで、公的年金の減少などを見据え、退職金制度の在り方を考えるヒントを紹介していますので、興味のある人はぜひご確認ください。

以上(2025年10月作成)

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