活用する機会の例
- 月次や週次などの定例ミーティング時の事故防止勉強会
- 毎日の朝礼や点呼の際の安全運転意識向上のためのスピーチ
- マイカー通勤者、新入社員、事故発生者への安全運転指導 など
交通事故で最も多いのが追突事故です。ご自身や身近な人で追突事故を経験されたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ちょっとした追突でもその衝撃力は人体にとって大きなものです。追突されて頸椎捻挫やその後遺症などで辛い思いをしている人も多くいます。
今回は、追突事故を起こさない、巻き込まれないために気を付けたいことについて考えます。
1.追突事故の件数と発生要因
◆交通事故の3割が追突事故
下図の類型別交通事故件数では、追突事故が9.2万件と最も多く、全体の31%を占めています。つまり追突事故は交通事故の中で身近に起きる事故と言えます。
出典:警察庁「令和4年中の交通事故の発生状況について」から当社作成
◆追突事故の三大要因
追突事故発生の人的要因では、 「脇見運転」「判断の誤り等」「漫然運転」の3つの要因で全体の78%を占めています。
出典:公益財団法人交通事故総合分析センター「令和4年版交通統計」から当社作成
運転中に「周りの風景などに気を取られてしまった」「前車が急減速しないと思い込んでいる」「運転以外のことを考えたり、ぼんやりとしてしまう」といったことに覚えはないでしょうか。この3つの要因は運転者の誰にでも起こり得ることです。
上記要因を考えると、追突事故は運転への集中力が低下してしまったときに起こると言えます。
従って、追突事故を防止するには、体調に気を配り、ハンドルを握ったら運転に集中できるように日頃から準備しておくことが大切です。
2.車間距離の確保
追突事故を防止するためには運転に集中していることが大切ですが、いくら気を付けていても時には集中が途切れてしまうこともあります。
そこで重要なのが、十分な車間距離を確保して運転することです。前車の急減速、急停車に気が付くのが少し遅れたとしても、十分な車間距離を確保して運転していれば、追突するリスクが軽減できます。
しかし、車間距離が重要だといっても走行中に車間距離を適切に保つことは意外と難しいものです。いつの間にか車間距離を詰めてしまっていることもあるのではないでしょうか。
参考に、車間距離の取り方の一例を紹介します。
<車間距離の取り方~時間をカウントする方法~>
道路沿いの標識や電柱などを目印とし、前車が目印を通過した時点から自車が通過するまでの時間を数えます。
一般道路であれば2秒以上、高速道路であれば3秒以上が車間距離の目安です。早く数え過ぎないよう「ゼロイチ、ゼロニ、ゼロサン」とゼロを付けて数えることがポイントです。
昨今、前車との車間距離を詰めて運転しているとあおり運転を疑われることも多くなっています。
またそれがトラブルに発展することもあるので車間距離を意識することが大切です。
3.追突されない心がけ
追突される要因の一つとして前車との十分な車間距離を確保していない点があげられます。車間距離を詰めすぎると、加速・減速の速度変化が多くなり、運転操作等の余裕もなくなります。
十分な車間距離を確保して、次の運転を実践しましょう。
- ブレーキを踏む前に後方確認する。
- 減速や停止の合図を早めに送る。
- 車線変更するときは周りの交通状況に配慮する。
以上(2023年9月)
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画像:amanaimages