書いてあること
- 主な読者:画像などの利用で注意すべきルールを知りたい新入社員
- 課題:ネット上に公開されている画像をプレゼン資料で使いたいけど、ダメなの?
- 解決策:画像などを利用する場合は創作者の許可が必要。無料でも無断利用は違法
先輩からプレゼン資料に使う画像の検索を頼まれた。先輩が頑張って資料を作ってたから、格好いい画像を選ばないとな〜。どれどれ、この画像なんて無料だし、いいんじゃないかな! んっ? 「商用利用の場合は、著作権表示をしていただくようお願い申し上げます」だって。画像は無料で利用できるんだよね、これってどういう意味なの!?
1 他人のものを使うときは著作権に注意する
プレゼン資料やチラシを作るとき、「お、イメージ通り!」という画像がネット上に公開されていたら、使いたくなりますよね。でも注意してください。たとえネット上に公開されている画像でも、無断で利用すると著作権の侵害になることがあります。著作権とは、
画像・動画・文章・音楽などを創作した人に与えられる権利のこと
です。著作権には、自分の作品であることを表示する権利、無断で作品を利用されない権利など、さまざまな権利が含まれます。プロが創作したものに限らず、個人がSNSで公開している画像などにも著作権はあるので、基本的に、
自分以外の人が創作した画像などを利用する場合、許可を得る必要がある
と覚えておきましょう。通常は、創作した人が著作権を持っているので、創作した人に許可を得なければなりません。あるいは、創作した人が出版社など他者に著作権の一部を譲渡している場合もあります。
2 画像サイトなどの利用は「利用条件」を確認してから
画像や動画などの素材を提供しているサイトは、有料サイトと無料サイトがあります。有料サイトの場合は、通常、ビジネスでも使えます。つまり、プレゼン資料に掲載しても問題ありません。これは、有料サイトの運営者が事前に画像を撮った人や、画像に映っている人などから許可を得ているので、皆さんはお金を支払う代わりに、個別に許可を得る必要はないということです。
ただし、サイトによっては「利用時は『画像提供:○○』など著作権の表示が必要」「印刷物で利用する場合は、1万部以下までとする」などが設けられていることもあるので、各サイトの利用条件を必ず確認しましょう。
3 相手の許可が不要な「引用」と「私的利用」
著作権には、創作した人の許可を得なくてもよいケースがあります。とはいえ、ビジネスではトラブルを避けるためにも許可を得るのが基本なので、参考程度に知っておいてください。まずは「引用」です。引用とは、
自分の主張などを補強するために、他人の画像などを利用すること
です。引用には、「かぎかっこをつけるなど、自分の著作物と引用部分とが区別されていること」「出所が記載されていること」など幾つかのルールがあります。次は「私的利用」です。私的利用とは、
個人または家族内で動画観賞を楽しむこと
です。ただ、基本的にビジネスは私的利用には該当しません。
以上(2025年1月更新)
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画像:Mariko Mitsuda