おはようございます。今日は、私が昔、祖父に言われた言葉について話します。祖父は遠方に住んでいて、私とは、お盆とお正月の年2回だけ顔を合わせていました。中学1年のお盆に祖父の家に行った際、祖父から「最近、学校はどうなんだ?」と尋ねられた私は、「正直、あまり楽しくないんだよね」と返しました。

当時の私は、学校のクラスになじめず、勉強の成績もあまり良くなくて、鬱屈した日々を過ごしていたのですが、祖父は温厚な態度を崩さず、しかし、私をしっかり見つめてこう言いました。「お前は最近、何か新しいことにチャレンジしたかい? 楽しくないのは、もしかしたら、お前が何もしていないからかもしれないぞ」

このときの祖父の言葉を、私は話半分に聞いていて、あまり気に留めていなかったのですが、最近、仕事の中でふと、このときのやり取りを思い出す出来事がありました。

上司から、「ChatGPTを使って、社内資料に使う図表を作るように」と指示されたときのことです。図表自体はシンプルな作りですが、ChatGPTに作らせるには、指示の出し方に工夫が必要です。しかも、私はChatGPTに不慣れで、何度指示を出しても、思い描く通りの図表ができません。エクセルを使えば楽なのにと思いましたが、上司から「ChatGPTの使い方を身に付ければ、業務が効率化できる。たまには、新しいことにチャレンジしなきゃダメだ」と言われ、ハッとしました。

言われてみれば、私は最近、定例の業務を作業的にこなすだけで、チャレンジというものをしていませんでした。ふと、祖父の言葉を思い出し、「さすがに、このままではダメだ」と腕まくり。

私は、ChatGPTに出した自分の指示と、その指示によって生成された図表を、全て一覧にして見比べてみました。すると、自分の指示と、生成される図表との間にある規則性が、次第に分かってきました。何だか楽しくなってきた私は、その後も失敗を重ねつつ、指示の出し方を修正し、気付けば思い描く通りの図表を完成させていました。今では、ChatGPTへの指示の出し方をさらに工夫し、より複雑な図表も作れるようになっています。

私がやったことは、単に上司の指示を実行しただけで、チャレンジと呼ぶには少しおこがましいかもしれません。ですが、新しい世界に触れる、あがく、形にする、この一連の流れがとても楽しく、図表を完成させたときには、しばらく味わっていなかった、確かな達成感がありました。

自分の知らないことに挑戦するのって、面倒だし、勇気がいりますよね。私も正直、苦手です。しかし、今回の出来事から「苦手と思う気持ちを抑えて、一歩を踏み出せば、後は楽しむだけ」ということを実感しました。もし、皆さんの中に、最近仕事がなんとなく面白くないと思っている人がいたら、改めて祖父の言葉を贈ります。

あなたは、最近、何か新しいことにチャレンジしていますか?

以上(2024年3月作成)

pj17174
画像:Mariko Mitsuda

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