皆さん、おはようございます。今朝は「『スマイル0円(ぜろえん)』こそが最強である」というテーマでお話しします。
若い人にはなじみが薄いかもしれませんが、マクドナルドには「スマイル0円」というサービスがあります。いつ始まったのかは分かりませんが、私が最初に知ったのは学生の頃でした。ただ、当時の私は未熟で、「接客だから、笑顔で対応するのは当たり前。それより、ハンバーガーをタダにしてほしい」と茶化(ちゃか)していて、「スマイル0円」の大切さに気付こうとしませんでした。
しかし、今は「スマイル0円」の大切さが分かります。それは、「人を引きつける力」と「自分と相手に幸せを与える力」の2つに尽きます。
目の前に笑顔の人と機嫌が悪そうな人がいたら、笑顔の人に話しかけますよね。これと同じで、皆さんが笑顔でいれば、相手のほうから皆さんに近寄ってきます。新しい出会いが生まれ、何かが始まります。また、脳科学の分野では、笑顔になると、神経伝達物質の「セロトニン」などが多く分泌されるという研究があります。「セロトニン」は幸せホルモンとも呼ばれるものですから、皆さんの笑顔に触れた相手も笑顔になれば、一緒に幸せになれるのです。
難しく考えなくても、私たちは、日ごろから笑顔の力に触れています。例えば、ちょっと入ったお店の店員さんが笑顔で接してくれたら、とても穏やかないい気分になりますよね。
しかし近年は、ネット通販やキャッシュレス決済が増え、以前よりもお店の人と直接コミュニケーションを取る機会が減りました。また、「お客さまは神さまだから、決して逆らってはならない」という誤解や、カスタマーハラスメントの問題もあって、互いにどこか構えている「乾いた接客」が増えてしまいまいた。
これは、日ごろのコミュニケーションでも同じです。相手を尊重するのは良いことですが、一方で衝突を恐れて相手のテリトリーに立ち入ることがなくなったので、それこそ名刺情報のレベルまでしか相手を知ることができません。これはとても残念なことです。
『人を動かす』や『道は開ける』などの書籍でも知られるデール・カーネギー氏の言葉に、
笑顔は1ドルの元手もいらないが、100万ドルの価値を生み出してくれる
というものがあります。私が皆さんに伝えたいことを示した言葉です。
ただ、もはや笑顔はタダではなくなりつつあります。お店がお客を選ぶようになってきた今、笑顔は特定のお客に対する特別な対応になりつつあります。つまり、高いお金を払ったり、何度も訪れたりする常連に向けての、限られたサービスになりつつあるのです。笑顔の価値が高まっていると感じますよね。だからこそ、むしろ、私たちは笑顔を絶やさない集団でいましょう。100万ドル以上の価値が得られます!
以上(2024年3月作成)
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画像:Mariko Mitsuda