今日は、「伝え方」についてお話しします。新商品のパンフレットのデザインや内容について、デザイナーと話していたときのことです。
そのデザイナーは私に、たくさん質問をしました。「このパンフレットはどの年代の人に見てほしいか?」「どういうシチュエーションで手に取ってほしいか?」「一番伝えたいのは【価格の安さ】と【機能の良さ】のどっちか?」「商品の伝えたい雰囲気は【楽しくてワクワク】か【便利でスマート】のどっちか?」「パンフレット上での商品を人に例えると【モード系オシャレで寡黙なお姉さん】か【テック系仕事バリバリの情熱起業家】のどっち寄りか?」などなど。
要するに「このパンフレットで伝えたいことは何なのか」ということを、色々な角度から掘り下げて、具体的、立体的にしてもらった感じです。おかげでパンフレットは想像以上の仕上がりになりました。何より、パンフレットに記載したQRコードからの問い合わせが想定の2倍以上にも上り、成果を上げることができました!
当たり前のことですが、「楽しくてワクワク」を伝えるときと、「便利でスマート」を伝えるときでは、色使いやレイアウト、使う言葉などが全く違います。イラストを主にするか、写真を主にするかなども違ってきます。「伝え方が全然違う」と言ってもいいでしょう。パンフレットの製作過程とその成果から、私は改めて「伝え方」は非常に大事だと感じました。
表情や話し方についても同じことがいえます。例えば、「楽しくてワクワク」を相手に伝えたいときは、ニコニコの笑顔、声のトーンを上げる、身振り手振りをつけるなどが考えられます。そうすると「楽しそうだ」という雰囲気が伝わります。話の内容はもちろん大事ですが、つまらなそうに話していたら、せっかくの内容の楽しさ、面白さが半減してしまうかもしれません。日ごろ、人と話すときやプレゼンをするとき、オンラインのときなどには、「伝え方」を考えてみましょう。
オンラインといえば、最近印象に残った「伝え方」がもう一つあります。お世話になっているクライアントの方が、異動することになったと画面越しにお話しされました。遠方ということもあり、画面越しに、「オンラインでのご挨拶で失礼します」とのお言葉。普段、オンライン上では一貫してカメラをオフにしているその方が、その異動のお話のときには、カメラをオンにしてご挨拶してくださいました。「お世話になりました。ありがとうございました」という気持ちを、カメラをオンにすることで伝えてくださっているように感じました。これも気持ちの「伝え方」の一つではないでしょうか。もちろん、こちら側も全員カメラをオンにし、顔と顔を合わせてご挨拶し、感謝の気持ちをお伝えしました。
「伝え方」一つで、相手の気持ちが変わることもあります。オンライン化が進む今だからこそ、ぜひ、「伝え方」を工夫してみてください。
以上(2022年5月)
pj17101
画像:Mariko Mitsuda