皆さん、おはようございます。今朝は「逆張り」思考の真実についてお話しします。

「逆張り」とは、他の多くの人とは違う行動をすることですが、日本人はこれが苦手です。各国の国民性を比較したジョークがあります。「どうしたら国民がマスクをしてくれるか」というものですが、アメリカ人には「マスクをつけるとヒーローになれる」、ドイツ人には「マスクをつけることはルールだ」、イタリア人には「マスクをつけるとモテる」と伝えると効果的だそうです。日本人にはどう伝えるのかというと、答えは、

「他の人はマスクをしている」

というのですから笑えます。

さて、「逆張り」の反対は「順張り」、つまり多くの人と同じ行動をすることになるのかというと、必ずしもそうではありません。逆張りも順張りも自分の意思で決めるものですが、そうではない人は「もどき」です。

私の知人であるA部長は、長い時間をかけて営業体制を整えました。しかし、社長の鶴の一声で方針が転換され、これまでの努力がほぼ無駄になってしまいました。A部長はそのことが不満で周りに愚痴を言いますが、社長に直談判することはしませんでした。

もちろん、最終的には社長の方針に従わなければなりません。しかし、そうなる前にできることがたくさんあるはずなのに、具体的な行動を起こしません。これが「順張りもどき」の典型です。

皆さんに「順張りもどき」になってほしくはありません。きちんと自分の意見を言えるようになってください。とはいえ、考えなしに他人の反対をする「逆張りもどき」でも困ります。今は、自分の「考え(理想)」について改めて深く考えてみる時代なのです。

「逆張り」は投資の世界で使われる言葉ですが、その投資の世界に、

「他人を頼るべからず、自力を頼むべし」

という格言があります。他人が推奨する投資情報に頼ってばかりいないで、自分で決めなさいという意味では、「逆張り」を肯定しています。一方、

「落ちてくるナイフは拾うな」

という格言もあります。これは、下落している銘柄を買うなという意味で、皆に同じ行動を推奨するという点では、「順張り」の肯定といえます。

何だか矛盾しているように思えますが、どちらの格言も本質は同じです。要は「得をする(損をしない)選択をせよ」ということ。実は「逆張り」も「順張り」もなく、自分にとってベストなものを自分の「意思」で選択すればいいだけなのです。

私の知人に、誰もが「難しい」という領域でビジネスを始め、今も楽しそうにチャレンジを続けている人がいます。業績が芳しくないときに社員を採用し、育てた結果、その社員が原動力となり、数年後に業績を回復させた人もいます。全ては他人ではなく、自分がどう考えるか、その「意思」次第なのです。

以上(2024年6月作成)

pj17182
画像:Mariko Mitsuda

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