皆さんは、ビジネスにおいて一番大切なことは何だと思いますか。あるいは、日ごろ、仕事を進めていく上で、どのようなことに重きを置いていますか。
ビジネスにおいて最も大切なものは、当たり前のことですが、私は「信頼」だと思っています。
会社が信頼されているからこそ、お客様が私たちの会社の商品を購入してくれたり、サービスを利用してくれますし、金融機関も融資をしてくれるのです。
よく言われることですが、信頼を失うのは簡単ですが、築くのはとても難しいのです。こうしたビジネスにおける信頼の根本は、実は私たち、つまり人にあることを忘れてはなりません。会社は人の集まりですから、信頼を築くのも失うのも私たち次第なのです。
会社は利害関係のあるすべての人と信頼関係を築き、それを維持しなければなりません。今日はその中でも最も身近な「お客様との信頼」「会社の仲間との信頼」について考えてみましょう。
信頼関係を築くには「約束(納期や時間)を守る」「期待に応える」といったことが欠かせません。それから「できないことは、きちんとお断りする」ということも、とても大切なことです。
お客様から何か要望があれば、誰でもできるだけその要望に応えたいと思うものです。上司から何かを依頼されたときもきっと同じように思うでしょう。しかし、できないことを安易に請け負って、後になってから「実はできませんでした」では、お客様や上司との約束を破ることになり、信頼を失ってしまいます。
とはいえ、単に「できません」では、ビジネスパーソンとしては不十分です。代替案を用意するなど、少しでも相手の要望に応えることが大切です。こうして「あの人にお願いしたら、あるいは相談したら、きっと何か考えてくれる」「あの人にお願いしたら間違いない」と思っていただく、それが「信頼」につながるのです。
信頼が求められるのは「お客様」「会社の仲間」だけではありません。もっと身近に、もう一つ大切な信頼があります。それは自分自身への信頼です。自信過剰かもしれませんが、私は私の持つビジネスパーソンとしての能力を信頼しています。
皆さんはご自身を信頼していますか。私たちが自分自身を信頼するためには、日ごろから努力して自分を磨き、一生懸命仕事に取り組むしかありません。超一流のスポーツ選手は、自分自身を信頼し自信を持って競技本番に臨むために、過酷なまでの練習を自らに課します。
自分が一つひとつの仕事をしっかりやっているかいないかは、人が見ていなくても、自分自身が一番よく分かっているはずです。
私たちも、お客様、上司・先輩・同僚、自分自身から信頼されるように、一つひとつの仕事に手を抜かずに、全力で取り組んでいきましょう。今日から、約束を守る、期待に応えるのはもちろんのこと、期待を超えることを目標にしましょう。
以上(2022年9月)
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画像:Mariko Mitsuda