【ポイント】

  • 馬が速く走れるのは、騎手と馬が「手綱」で呼吸を合わせているから
  • リーダーは「速さの前に方向合わせ」「手綱の微調整を習慣に」「個性を強さに」を意識
  • 社員それぞれが強みを活かし、リーダーと現場で呼吸を合わせ、最高速度で駆け抜けよう

皆さん、2025年がいよいよ終わります。来年2026年の干支は「午(うま)」です。馬はとても足の速い動物ですが、速く走れるのは、騎手が「手綱」によって馬の状態を感じ取りながら、スピードが出やすいように走り方を調整しているからです。この手綱を緩め過ぎたり、強く引き過ぎたりすると、馬は首を振ってスピードを落としてしまうのだとか。「人馬一体」という言葉がありますが、騎手と馬の呼吸がかみ合って、初めて最大限の力を発揮できるわけですね。

ビジネスでも呼吸は大切です。指示を出すリーダーと現場の社員は、見えない手綱でつながっています。リーダーの方針が曖昧だと現場は迷い、現場の声を無視すればチームは前に進めません。リーダーの立場にある皆さん、2026年はこの「手綱の張り」を日々のマネジメントで繊細に調整していきましょう。押さえておいてほしいポイントが3つあります。

1つ目は、「速さの前に方向合わせ」。馬を進ませるには、まず手綱をピンと張って指示を伝えることが肝心です。早く行動を起こしたいときこそ、まず落ち着いて、チームの目指すべき方向性を明らかにしましょう。

2つ目は、「手綱の微調整を習慣に」。ビジネスは予定通りに進まないのが普通です。「途中まではうまくいっていたのに、なぜ?」なんてことにならないよう、中間チェックを欠かさず行ってください。ただし、手綱を引きすぎて、現場を止めてしまわないように。馬もビジネスも、一度止まってから元のスピードに戻すのは大変です。走りながら、小さな軌道修正をこまめに行いましょう。

3つ目は、「個性を強さに」。直線に強い馬、ぬかるんだ足場が得意な馬などがいるように、社員にもそれぞれの長所があります。全員同じ手綱の握り方では、速く走れる社員もいれば、スピードを落としてしまう社員もいます。「長所の活かし方は社員ごとに違うこと」を意識してください。

2026年、私たちは勢いに任せてではなく、意志を持って走ります。社員それぞれが強みを活かしてベストのコースを取りつつ、リーダーと現場で呼吸を合わせて加速します。ゴールに向かって最高速度で駆け抜ける1年にしましょう。

以上(2025年12月作成)

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画像:Mariko Mitsuda