今日は、皆さんにお願いがあります。どうか、日ごろから、「声」を出してください。これは、情報を周りに発信して共有してください、という意味です。

皆さんは、日ごろ、とても一生懸命仕事をしてくれています。しかし、残念ながら「声を出すこと」が十分ではありません。例えば、困っていることを一人で抱え込んで仕事を滞らせてしまう人がいます。それぞれの仕事の進捗状況が分からずに、複数の人が同じ仕事を無駄にやっていたり、逆に抜け漏れが出ていたりすることもあります。これは大いに問題です。

そこで今日から、皆さんは、「声の出し方」について、2つのことを心掛けてください。とても重要なことなので、必ず実践していきましょう。

1つ目は、「悪いことほど声を出す」ということです。社内外で起きたトラブル、またはトラブルになりそうだと懸念していること、起きてしまったミスなどは、すぐにその場で皆に伝えなければなりません。そのことを知っているのと知らないでいるのとでは、仕事の進め方や社内外の人との接し方が違ってきます。同じようなトラブルやミスを防ぐことにもつながるでしょう。

2つ目は、「忙しいときほど声を出す」ということです。仕事を幾つも一人で抱え込み、滞らせたりせず、「私は今、この件とこの件で忙しいのでサポートが必要です」と声を出し、早く周りに助けを求めてください。

「周りも忙しそうだから助けを求めにくい」と思っている人がいるかもしれませんが、それは大きな間違いです。早く声を出さずに、後で切羽詰まってから、「やはりできない」という状況になるほうが、周りは困ってしまいます。

また、声を出してくれる人に対する「声の拾い方」もとても重要です。皆さん、まずは、周りで起きていることに関心を持ってください。誰がどのような声を出しているのか、どのような状況にあるのか。関心を持たなければ、声をしっかりと拾うことはできません。

それから、声を出している人のほうに顔を向け、しっかり返事をしてください。背中を向けたままパソコンをカタカタ打っていたり、うんともすんとも言わなかったりしていては、発信側は声を拾ってくれているのかどうか分かりません。声を拾う側は、顔を向け、返事をして、「話を聞いています」という情報を発信することが大切です。

今、私が言った「声の出し方」と「声の拾い方」はとても基本的なことですが、皆さんは果たして実践できているでしょうか。そうではない人も多いはずです。特に管理職は、率先して部下の手本になるよう声を出し、拾ってください。そして、部下にもしっかり実践させましょう。

仕事は、皆で協力して進めることが必要です。そして、それは「声を出すこと」「しっかり拾うこと」から始まります。皆さん、今日からこのことを、肝に銘じてください。

以上(2023年2月)

pj16931
画像:Mariko Mitsuda

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