【ポイント】
- 大阪・関西万博の準備は、10年以上の歳月をかけて行われた
- 「とりあえず進めよう」「やりながら調整しよう」では、問題点が見落とされやすくなる
- 「段取りの力」を磨き、小さく地味な仕事を積み重ねることが大切
皆さん、おはようございます。2025年4月13日から開催された「大阪・関西万博」が、いよいよ10月13日をもって終了となります。日本で万博が開かれるのは2005年の愛知万博(愛・地球博)以来、20年ぶり。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに開催された今回の万博は、それぞれの趣向を凝らした海外パビリオンや、新しい外食のあり方を探る「ORA外食パビリオン 宴 UTAGE」など、見どころが盛りだくさんのイベントでした。
ところで、この半年間のイベントを成功させるために、何年もにわたる準備が裏で行われていたことはあまり知られていないのではないでしょうか。実は今回の万博の、最初の構想が発表されたのは2014年、そこから10年以上の歳月をかけて準備が行われたのです。構想、調整、手配、連携、建設……。多くの人たちが長い時間をかけて、「その日」を迎えるために全力を尽くしました。
この「準備にかける力」は、私たちの仕事でも全く同じことがいえると思います。例えば、新しい取引先との商談、納期が決まったプロジェクト、社内の業務改善などについても、「やる」と決まってからどれだけ準備をしてきたかが、結果を大きく左右します。「成功の8割は、始まる前に決まっている」という言葉がありますが、まさにその通りだと思います。
忙しいと「とりあえず進めよう」「やりながら調整しよう」という考えになりがちですし、そういう対応が必要なときもあります。一方で、場当たり的な対応ばかりでは、問題点が見落とされやすくなるのも事実です。万博のような世界的なプロジェクトが「事前準備」をどれだけ大切にしているかを思い出すと、やっぱり、私たちも「段取りの力」を磨いていくことが大切だと感じます。
情報を整理したか、リスクを想定したか、関係者とのすり合わせを済ませたか、不測の事態への備えをしたか。一見、小さく地味な仕事の積み重ねが成功の基盤になります。私たちも、今日の準備が、半年後、1年後の成果につながるかもしれません。
今年も残り2カ月です。気持ちが急(せ)く時期ですが、焦らず、仕込みを大切にしていきましょう。今日も1日、よろしくお願いします。
以上(2025年10月作成)
pj17230
画像:Mariko Mitsuda