私は最近、自分の業務遂行能力を高めようと、あることを始めました。それは「昼食後の歯磨き」です。「何で歯磨き?」と思うかもしれませんが、これを習慣として取り入れてみると、仕事に役立つさまざまな恩恵が得られるのです。私が考える恩恵は3つあります。
1つ目は、「健康管理」です。普通、虫歯や歯周病予防といった口内の健康管理は、歯が痛まない限り後回しにされがちです。しかし、例えば歯周病にかかると、糖尿病をはじめとするさまざまな疾患を発症する恐れがあるといわれます。逆に健康な歯をたくさん持っていると、よくかんで食べる癖がつくため、肥満予防やバランスの良い栄養摂取につながるそうです。つまり、昼食後の歯磨きを習慣的に行うことで、仕事をする上で必須となる、健康な肉体を保てます。
2つ目は、「時間管理」です。昼食は「ながら」作業ができても、歯磨きはそうはいきません。日中は仕事が立て込むことが多い中で、毎日5分程度の時間を捻出する必要が生じるため、逆算してテンポ良く作業をこなすようになります。また、特にリモートワークの場合、公私の時間の区別が不明確でダラダラと作業をしてしまいがちですが、歯磨きを作業の区切りに挟むことで、メリハリをつけることができます。さらに、「日々の健康管理」という、緊急ではないけれど重要な要素を1日のスケジュールに組み込むことは、仕事の優先順位を考え直すきっかけにもなり得ます。
3つ目は、「整理整頓」です。これは会社で歯磨きをする人が対象になりますが、多くの人が使用する社内の共有スペースの中に、歯ブラシなどを置く場所を確保するというのは、簡単なようで意外と難しいことです。歯ブラシを乾かすためには、清潔でそれなりに広い空間が必要ですし、会社に訪問されるお客様に歯ブラシを見せるわけにはいきません。自宅だとあまり整理整頓を意識しないという人も、人目がある会社では逆に整理整頓を意識するようになるのではないでしょうか。
健康管理、時間管理、整理整頓はどれも社会人にとって初歩的なことですが、それだけにおろそかになりがちです。また、歯磨きがこれら3つの改善につながるといっても、地味で効果がすぐには見えにくいため、「やってみよう」という気は起きにくいかもしれません。ですが歯磨きには、すぐに、簡単に始められるというメリットもあります。今年度、さらなる成長を目指し、「ささいなことでもよいから、自分自身を磨いていきたい」という人には、ぜひお勧めします。
先ほど紹介した通り、歯磨きは虫歯や歯周病の予防になりますし、口中がさわやかになって気分転換にもなるなど、仕事以外の部分でもメリットがあります。歯磨きのために鏡で自分の姿を見ることで、身だしなみの乱れも正せます。
歯磨きのようなささいなことでも、自分を磨くために少しでも有益だと思えることであれば、皆さんも積極的に取り入れていきましょう。
以上(2021年4月)
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画像:Mariko Mitsuda