つい先日、社外の人とオンライン会議の日程調整をしているときに、「マナーがなっていない」と感じることがありました。初めてお会いする相手だったので、私も気を使い、候補日を3つ提示しました。各日それぞれ3時間の範囲から選んでもらう想定でしたので、合計9時間です。相手の日程調整がなかなか進まず、結局、1週間もかかりました。しかも決まったのは、最初の候補日の前日ギリギリです。その間、私は仮予定として9時間をブロックされたままです。こういう時間の感覚は本当に良くないと改めて思った次第です。
今挙げた例は極端ですが、「自分のところで仕事を止めてしまい次工程が遅れる」「リアクションが遅く相手を待たせてしまう」なども同様に良くない時間の感覚です。これでは物事が停滞し、前に進められないからです。
どうですか。皆さんもやりがちなことではないですか?
特に、リモートワークをしている当社では時間の感覚がとても重要です。この感覚が適切でないと大きなミスにつながりますし、全体的に緩い雰囲気となれば、組織の成長の妨げにもなります。これまでも繰り返してきましたが、改めて言います。皆さん、時間の感覚をバージョンアップさせてください。そのためのコツが2つあります。
1つ目は「早く返す」ことです。メールの他、チャットやSNSツールなど、リモートワークではさまざまな形でメッセージが届きます。
いずれの場合も、まずは早くリアクションしてください。特別な理由がなければ、長くても、待って1日です。すぐに答えられなくても、「確認が必要なので明日の17時までに回答します」と返すことはできるでしょう。特にチャットの場合、半日過ぎたら遅いくらいです。立て込んでいる場合は、「本日は16時ごろまで他案件で立て込んでおりリアクションできません。それ以降に確認します」と返しておけばいいのです。相手を「どうなっているか分からない状態のまま待たせる」のは、相手の時間を奪っているものと認識してください。
2つ目は「早く放出する」ことです。これは、60%でいいのでとにかく早く相手に出す、見せることです。「自分の中でメドがついてから」「完璧にしてから」と考えてため込んでいると物事は停滞します。相手も状況が分かりません。リモートワークにある意味慣れてきた皆さんの中には、「まだメドがついていないし、催促されていないから黙っていよう」という人が出てきています。これは大きな間違いです。催促されないことほど怖いことはありません。社内外問わず、「この人のところで仕事が止まる」というレッテルを貼られている可能性のあることを自覚してください。
時間の感覚のバージョンアップは、組織のバージョンアップにつながります。むしろ、そうしていかなければ、皆さん自身も、当社も生き残れません。ぜひ、今日から実践してください。
以上(2021年7月)
pj17061
画像:Mariko Mitsuda