私は最近、自分があと20年くらいたって50歳になったときに、どうなっていたいかを考えるようになりました。けさはそのことについて、私なりの考えをお話ししてみますので、皆さんから忌憚(きたん)のないご意見やアドバイスをいただければと思います。
私が50歳の自分の姿について考え始めたきっかけは、プライベートで参加しているスポーツサークルの大会中止が相次いだことです。
私がそのサークルに参加したのは、今から5年前です。当初は、仲間との交流や健康づくりのために参加したのですが、練習を重ね、市民大会にも出場するうちに、「地区大会でベスト8に入る」という目標が生まれました。私の実力からすると「野望」に近い目標なのですが、知らず知らずのうちに、「上達して、地区大会ベスト8に入りたい」という思いが強くなり、練習日数を増やしたり、上手な人のプレーを勉強したりするようになりました。すると、サークルのメンバーも、この「野望」に近い目標を応援してくれるようになり、私はますます練習に打ち込むようになりました。
ところがコロナ禍で、ここ1年ほど大会が開催されなくなったことで、私の練習に打ち込む意欲が下がった気がします。目標があるのとないのとでは、モチベーションに大きな違いがあると気付きました。特に長期の大きな目標は、一歩一歩前に進んでいくための励みになります。山の頂上を見て意気込む登山者と同じかもしれません。
そう考えると、会社員としての私も同じなのではないかと感じました。今の仕事のモチベーションを高めるためには、将来の自分のなりたい姿を考えることがプラスになると思ったのです。これまでも、目の前の仕事の成果を出す、という小さな目標は常に考えてきました。ですが、私のような怠け心のある人間にとっては、それだと目の前の仕事さえできればいい、という考えに陥りがちでした。ですが、「自分を理想の姿に引き上げる」という気持ちになると、「将来のために、今もっとできることはないか」と考えて仕事に取り組めるようになりました。私より若い人たちも、50歳の自分の姿を考えてみてはどうでしょうか。
ちなみに、私がなりたい50歳の姿は、実力があって指導力もある、元プロ野球選手のイチローさんのような人です。イチローさんのように、大きな記録を残し、チームを引っ張れる人になっていたいです。具体的な目標は2つあって、1つは、私の後輩たちが新入社員に仕事の説明をするときに、「この仕事は、○○さん(私のこと)が開拓した仕事です」と言われるような成果を残すことです。もう1つは、今お付き合いしている全ての取引先に、「□□会社の○○さん」ではなく、「○○さんの□□会社」と言われるようになることです。皆さんの前で話すのは少し恥ずかしいですが、20年くらい先の話なので、先輩の方々も後輩の皆さんも、私のこれからの成長を長い目で見ていただければと思います。
以上(2021年5月)
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画像:Mariko Mitsuda