おはようございます。突然ですが、皆さんはちまたで「働かないおじさん」というワードが広まっているのを知っていますか? 先日インターネットで見つけたのですが、「職場での働きが悪く、影の薄い中高年社員」のことを、働かないおじさんとか「妖精さん」と呼ぶそうです。年齢的にはおじさんといえる私も人ごとはでないので、今日はこれをテーマに話をしたいと思います。
初めて働かないおじさんというワードに触れたとき、私は文字通り「仕事をサボっている人」を想像したのですが、書籍や記事を読んでみると、実はそうした人は少数で、むしろ仕事自体は真面目にコツコツやっているけれど、会社が期待するほどの活躍ができていない、いわゆる「ローパフォーマー」に対して多く使われているようです。
中高年社員がローパフォーマーになってしまう理由はさまざまで、例えば「ある程度安定したポジションにいるため、与えられた仕事はそつなくこなすけど、それ以上の何かを成し遂げようという気概がない」「古い知識や仕事のやり方にしがみつき、新しいことを学ぼうとしないので能力が伸びない」「プレーヤーとしては優秀だけど、マネジメント業務が苦手で、管理職としては仕事のできない人に見えてしまう」などがあります。
そして、書籍や記事を読む中で、私は気付きたくないことに気付いてしまいました。それは、「私自身が働かないおじさんかもしれない」ということです。
自分で言うのもなんですが、私はこの会社で長く勤めるうちに、新人の頃よりも周りの動きに目を配る余裕が出てきました。その結果、自分の本来の仕事をこなすだけでなく、先輩や後輩を積極的にサポートしつつ、社内書類の整理など、人の気付かない小さな仕事にも取り組むようになりました。それなりに忙しい日々を送っており、こうした姿勢で仕事をしていると、周りから感謝されるので、やりがいがあります。
ただ、そうした日々を送ることに満足すると同時に、「忙しいから」という理由を付けて、この会社をよりよく変えていくために積極的に自分を磨くことを怠るようになっていたのだと思います。周りから感謝されるポジションにいることで、「私は今のままでいいんだ」という、ある種の居心地の良さを感じるようになっていたのかもしれません。そう気付いた私は、今の自分は会社の期待に応えられているのか、本当はもっと成長しているべきだったのではないかと考え、とても不安な気持ちになりました。
そこで、私は今年度の目標を、「働きものおじさん」になることにしました。与えられた仕事には100パーセントでなくプラスアルファを付けて応え、知らないことがあれば「もっと自分は成長できる」と思って勉強し直します。もし、私と同じような不安を抱えている中高年の方がいたら、一緒に新入社員の頃の気持ちに戻りましょう。人生にいつだって「遅い」はないのです。
以上(2023年4月)
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画像:Mariko Mitsuda