皆さんの頑張りのおかげで、当社の新規事業は絶好調です。一方、皆さんの仕事量は増え、顧客から要求されることも一段と難しくなりました。いわゆる「繁忙期」ですが、ここをうまく乗り越えないと、当社は次のステージに立てません。今朝は、そのために大切なことをお話しします。

皆さんは、当社の取引先であるIT企業のA社を知っていますね。A社で当社を担当しているWebディレクターは、当初、とても仕事が丁寧で信頼できました。ところが、ここ数カ月は人が変わったように仕事が雑になってしまいました。不思議に感じた私は、A社のエンジニアに状況を確認しました。すると、問題のWebディレクターは新しい開発案件を複数担当することになって余裕がなくなり、当社に限らず、全般的に仕事が雑になっているというのです。

「よくある話だ」と聞き流してはいけません。繁忙期という意味で、皆さんも、このWebディレクターも状況は同じです。繁忙期は、リソース不足で余裕がなくなり、ミスも出やすくなります。早期に態勢を立て直さないと混乱が拡大し、顧客は「おいおい、大丈夫か?」と不安を覚えます。それに、こちらのビジネスが好調ということは、顧客のビジネスも好調である可能性が高くなります。この場合、顧客も繁忙期なので取引先の管理に余計な手間をかける余裕はありません。取引先の仕事が雑なままで改善されなければ、早いタイミングで取引先の変更を決断するでしょう。

実際私も、A社に発注予定だった開発案件を別のIT企業に発注しました。それだけではありません。今、A社に依頼している案件も、徐々に別のIT企業に移管することを検討しています。

繁忙期には一過性のものと、継続するものとがあります。一過性のものには、決算期の経理業務などが挙げられますが、この類いは足元の業務さえ乗り切れば状況が落ち着くので、踏ん張りが利きます。

一方、当社の今の繁忙期は、当社が成長する限り続くものです。そのため、私たちは仕事の進め方を何度も抜本的に見直しながら、その都度、現状にフィットさせなければなりません。そのために、まずは仕事の進め方を分解して、割り振りをし直しましょう。例えば営業なら、一人の担当者が属人的に行ってきた仕事を、アポイント、訪問、対応などのように分解して担当分けし、仲間を信じて任せることで、効率化が図れます。

次にすべきことは、これまで以上に丁寧に仕事を進めることです。仕事の進め方を変えれば混乱が生じますし、時間も取られます。そうなると、無意識のうちに丁寧さのレベルが低下しがちなので、丁寧過ぎるくらいでちょうどよいのです。

最後に、これまで以上に顧客の立場に立つことです。当社の成長は顧客あってのことです。その感謝を忘れず、顧客が安心して当社に仕事を任せてくれるようにならなければなりません。

以上(2021年12月)

op16906
画像:Mariko Mitsuda

Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です