皆さんの中にはご存じの方がいるかもしれませんが、私はこの会社の先輩である○○さんに、よくお世話になっています。けさは、この場を借りて○○さんに感謝の気持ちを伝えるとともに、上司の方々には、日ごろは目に見えないかもしれませんが、○○さんは後輩の面倒見が良いという部分でも会社に貢献していることを知っていただきたいと思います。また、若手の皆さんには、私にとって○○さんのような先輩を持つことが、いかに自分にとってプラスになるか、参考にしていただければと思います。

○○さんと私は、業務が違いますので、一緒に仕事をさせていただく機会はほとんどありません。話をするようになったきっかけは、廊下で擦れ違ったときに、○○さんに「ちょっと元気ないんじゃないの?」と声を掛けていただいたことでした。そのときの私は、仕事で行き詰まっていて、難しい顔をしていたのだと思います。それ以来、事あるごとに話しかけていただくようになり、次第に打ち解けてくると、飲みにも誘っていただくようになりました。

○○さんとは業務での上下関係がないので、評価を気にすることもなく、気兼ねなく相談事を聞いてもらえます。また、直属の先輩や上司に相談すると、「こうしたほうがいいよ」というアドバイスをいただけるのはありがたいのですが、私の場合、具体的なアドバイスよりも、共感や励ましをもらいたいときが少なからずあります。

そんなときこそ、○○さんに相談します。すると、○○さんは、まずはじっくりと話を聞いて、「分かるよ。僕も昔、同じようなことで悩んだことがあったから」と共感してくれます。その上で、「僕の場合は、こう考えるようにしたら、うまくいくようになったよ」と、あくまでも参考程度といった形でヒントを与えてくれるのです。

たまに○○さんは、私の直属の先輩や上司のエピソードも話してくれます。その話を聞いて、「あの先輩も、昔はそんなことで苦労していたんだな」と、少しホッとしたりもします。

今だから言えますが、会社を辞めたいと思ったときに相談したのも○○さんでした。○○さんに励ましてもらわなかったら、今の私はありません。○○さんには、本当に感謝しています。

今では○○さんとは、互いにプライベートの相談もしていますし、○○さんから「君と同年代の人たちは、この新企画についてどう思っているの?」といったことを聞かれたりもしています。

最近知ったのですが、私と○○さんのような、直接の上下関係ではない先輩との関係を、「斜め上」の関係というそうです。私にとって、「斜め上」の○○さんは、非常に貴重な存在です。そして、私は○○さんにしていただいていることのお返しができるよう、なるべく「斜め下」の後輩に声を掛けるようにしています。直属の先輩や上司には言いにくい悩みを抱えている人がいたら、ぜひ私を聞き役として使ってください。

以上(2021年7月)

pj17062
画像:Mariko Mitsuda

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