「今の行動が未来を決める」
例えば、何かに本気で取り組めば成功の確率は高まりますし、失敗したとしても、その経験は非常に貴重です。逆に、今、何も本気で取り組んでいなければ未来は開けません。このことをもう一歩踏み込んで考えてみましょう。そうすると、今の行動が未来を変えるのなら、「今の行動は過去も変える力を持っている」ことに気付きます。

「これからが、これまでを決める」
これが、とても大事なポイントです。

何事もそうですが、新しいことに挑戦すると、リスクが高まります。会社経営でいえば、私の知り合いの経営者もたくさん失敗しています。ただ、この失敗とは、より良い未来を目指すために挑んだチャレンジの結果であり、称賛されるべきことです。にもかかわらず、失敗をした後の人々の言動には大きな違いが出てくるもので、そこが大きな分かれ道です。

失敗をすると周囲に迷惑をかけてしまいますが、迷惑をかけてしまった相手に真摯に謝罪する人がいます。こうした人は、過去の頑張りが前向きに評価され、未来に向けた新たなチャレンジの応援もしてもらえます。

一方、失敗を他人のせいにして言い訳ばかりする人もいます。こうした人は、「言い訳ばかりだ。どうせ思いも軽く、適当にやっていたのでは?」などと過去の努力が否定されます。次のチャレンジの応援もしてもらえないでしょう。

これは、今の行動で過去が肯定されることも否定されることもある例ですが、皆さんに伝えたい大切なポイントは、「今を真摯に生きていれば、過去の行動も評価され、応援が得られ、未来に向けた強力な推進力になる」ということです。

「失敗したくないから」という理由でチャレンジができない人を私はたくさん知っています。しかし考えてみてください。失敗した後も真摯に生きていれば、必ず次のチャレンジができるのです。私たちは、目先の成功や失敗にとらわれがちですが、むしろ大切なのは成功や失敗をした後といえるでしょう。

少し楽観的に、「たった今も人生の一瞬」と考えてみるとよいでしょう。人生は短く、できるだけ無駄な時間は過ごしたくありません。一方、人生は100年といわれるほど長く、今の失敗はほんの一瞬のことでもあります。要は「都合よく考えていい」ということです。今、当社は大きなチャレンジをしていますが、うまくいっている部分も、そうでない部分もあります。偶然の発見や出会いが想定外の出来事を引き起こしている面もあります。私は、こうした偶然や想定外を前向きに受け入れる懐の深さが重要であると考えています。

偶然や想定外はビジネスに限らず、皆さんが生きている間、起こり続けます。失敗を恐れず、それらとうまく付き合うことで、皆さんは過去を前向きに捉えることができ、未来に向けた強力な推進力を身に付けられるのです。

以上(2021年4月)

pj17051
画像:Mariko Mitsuda

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