1 気になる経営者たちの「生成AI」事情
近年、ビジネス界で大きな注目を集めている生成AI。ChatGPTにGemini……さまざまなAIツールがほんの数年間で驚くほどの進化を遂げていますが、実際のところ、会社のトップである経営者は、生成AIをどのような思いで、どのように活用しているのでしょうか。
「ウチの会社にはまだ関係ない」と思っている人もいるかもしれませんが、すでに多くの会社が生成AIを業務に取り入れているのも事実。そこで、2025年6月、中小企業の経営者全409人を対象として、生成AIに関する独自アンケートを実施してみました!
この記事では、調査結果から見えてきた
経営者の生成AIの利用状況、具体的な活用事例を紹介
していきます。どの設問にも個性のある回答が出揃いましたので、ぜひお楽しみください。なお、回答の中で、明らかに誤字と思われる表記などは修正しています。
2 業務でAIを利用する経営者は◯◯%!
1)業務でAIって使う?
まず、「業務で生成AIを使用することはありますか?」という質問には、全体409人のうち、
11.0%が「日常的に使用する」、21.8%が「たまに使用する」
と回答しています。一方で、
41.8%は「使用する予定がない」
と回答しており、「難しそう」「何に使えるのか分からない」「自社の業務では使えない」と考えている経営者も多いと思われます。
2)何の生成AIを使う?
また、全体409人のうち、業務で生成AIを「日常的に使用する」「たまに使用する」と回答した134人に、「業務ではどの生成AIをよく使用しますか?」という質問をしてみました。
「ChatGPT」が65.7%と圧倒的な人気
を誇っています。
それぞれの生成AIを選んだ理由も聞きました。
【ChatGPT】
- 最初に有名になったAIの定番だから
- AIの情報は正しいとは言えないが、情報が的確に近いのはChatGPTだと思うから
- OpenAIに課金して利用しているので、優先的に利用している
- 色々使うが最初はChatGPT
- 認知度が高いので学習内容が多いから
【Gemini】
- 使用範囲が広いのでGemini
- Google Workspaceを使っているので
- 使い勝手が自分に合っているため
- スマホもPCのブラウザもGoogleを使っているので、一番身近にある
- 情報の出所が分かるから
【Copilot】
- Officeについてきたから
- Edge上で検索する際は、これを使う
- すぐ立ち上げられるので使いやすいから
- 手っ取り早くほぼ期待通りの回答が出るから
- 適正な文書校正をしてくれて、行き詰まった時に助かっている
また、中には、
- Copilot、Gemini、ChatGPTに同じ質問をして総合的に考える
- 画像作成までできるのでChatgptを使うことが多いが、文書作成は自然な文章ができるのでClaude(Anthropic社の生成AI)
など、用途によって生成AIを使い分けている生成AIマスターもいらっしゃいました!
3)生成AI、どう使う?
業務で生成AIを「日常的に使用する」「たまに使用する」と回答した134人を対象に、「業務で使用される生成AIの使用用途」を聞きました。皆さん、使い方は十人十色! 文章の精査からプログラミングまで、生成AIは経営者の立派な相棒として、大活躍しているようです。
【書類作成】
- 挨拶文の作成
- 報告書の作成
- 書類作成、辞書代わり
- 資料の作成や議事録、プログラミングなど
- 原稿の推敲(表現の揺れチェック)
- 価格交渉の資料作り
【アイデア出し】
- 調べ物のアシスタント
- 仕事のアイデアを相談している
- 分析や、原因、対策を行って貰う
- 発信のネタ出し、表現のブラッシュアップ、論文検索
- デザインを考えるときのヒント
【画像作成】
- イメージ画像の生成
- 文章を画像表現した際にどうなるかを検討する材料にしている
- イラストが欲しいときに作ってもらう
- オリジナルの画像などを作る
- 写真加工
【その他の用途】
- 利息計算
- プログラムの生成
- 英語の説明書を作成するときのたたき台
- 品質管理
- 補助事業申請等に相談してます
- 起業時の社名の案検討
- 需要予測など
以上(2025年7月作成)
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画像:ChatGPT