書いてあること

  • 主な読者:メールやテキストチャットでのやり取りが多い企業の経営者やビジネスパーソン
  • 課題:入力ミスに気が付かないまま送信。致命的なミスだけは避けたい
  • 解決策:基本はよく見直すこと。文章校正ツールの導入も検討する

1 誤変換や誤字脱字、恥をかいたことありませんか?

メールやテキストチャットで入力ミスに気が付かないまま送信してしまった……。誰もが経験したことがあるのではないでしょうか。ある人は、テキストチャットで「○○の資料作成、進捗どうなってますか?」と上司に尋ねられ、「すみません。すぐ角煮します」と返信してしまったそうです。

誤変換や誤字脱字は恥ずかしいもの。何度も繰り返すと、仕事の能力まで疑われてしまう恐れがあります。特に、社外の人とのやり取りの場合、自分自身だけでなく、会社の信用も落とすことにつながりかねません。

誤変換や誤字脱字を減らすにはどうすればよいのでしょうか? 基本はよく見直すことですが、

  • 誤変換の原因と対処法を押さえる
  • 文章校正ツール・サービスを利用する

ことで、致命的なミスは避けることができます。パソコンでの作業を想定して見ていきましょう。

2 誤変換の原因と対処法は?

1)原因1=タイプミス+予測変換

パソコンで日本語を書くとき、特別に意識することなく使っているのが「日本語入力ソフト」です。Windows標準搭載の「Microsoft IME」やMac標準搭載の「日本語IM」の他、Googleが提供する「Google日本語入力」やジャストシステムが提供する「ATOK」などが有名です。

これらの日本語入力ソフトは、普段から使う単語や文章を学習し、ユーザーに合わせて最適化されるようになっており、数文字を入力しただけでその続きまで予測変換する機能を備えています。

予測変換機能はとても便利ですが、

うっかり間違えて入力したものまで学習してしまい、不要な変換候補が上位に表示される

ことがあります。これがよくある誤変換の理由の1つです。

例えば、「よろしくお願いいたします」と入力しようとして、「よろしく尾根ギアいたします」とタイプミスをしてしまった場合、日本語入力ソフトの設定次第で、次に「よ」と1文字入力しただけで変換候補に「よろしく尾根ギアいたします」が表示されます。

2)原因2=文節を区切らないでローマ字入力

パソコンで日本語を書くとき、ローマ字入力するのが一般的です。そして、文節を区切らないで連続してローマ字入力して変換すると、ユーザーが意図した通りに正しく変換されないときがあります。これもよくある誤変換の理由の1つです。

例えば、「大阪の経済波及効果」と書くつもりで、“oosakanokeizaihakyuukouka”と入力して変換すると、「大阪の経済は急降下」となってしまうことがあります。変換候補を確定すると、その情報を日本語入力ソフトが学習するため、この手の誤変換は何度も繰り返しがちです。

3)対処法=日本語入力ソフトが学習した単語や文章を削除

表示される変換候補が何かおかしいと感じた場合、日本語入力ソフトの設定を確認してみましょう。日本語入力ソフトが学習した単語や文章は、個々に削除したり、全てを初期化したりできます。誤って学習した単語や文章を日本語入力ソフトから削除したり、学習データを初期化したりすることで、誤変換を減らすことができるでしょう。

詳しい操作方法については、提供元のサポート情報などで確認できます。

■Microsoft 日本語 IME■

https://support.microsoft.com/ja-jp/windows/da40471d-6b91-4042-ae8b-713a96476916

■Macの日本語入力ソース環境設定を変更する■

https://support.apple.com/ja-jp/guide/japanese-input-method/jpim662a12b9/mac

■Google日本語入力ヘルプ■

https://support.google.com/ime/japanese/#topic=25554

■ジャストシステム「サポート」■

https://support.justsystems.com/jp/

3 日本語の文章校正に便利なツールやサービスは?

日本語の文章校正ツール・サービスは、文章を解析し、誤字脱字や誤用、重複表現などを指摘してくれます。パソコンにソフトをインストールするタイプ以外に、オンラインで使えるクラウドタイプの文章校正ツール・サービスも登場しています。

例えば、次のようなツール・サービスがあります。

【インストールタイプ/有料】

■NTTデータ東北「Press Term」■

https://www.nttdata-tohoku.co.jp/solution/corporate/proofreading.html

■ジャストシステム「Just Right!」■

https://www.justsystems.com/jp/products/justright/

【クラウドタイプ/有料(一部無料で使えるツール・サービスもあります)】

■ウェブライダー「文賢」■

https://rider-store.jp/bun-ken/

■ジャストシステム「ATOKクラウド文章校正サービス」■

https://atok.com/useful/atokchecker/

■ゼンプロダクツ「Shodo」■

https://shodo.ink/

■LivesNet「MOJI-KA」■

https://www.moji-ka.com/

■Enno「Enno」■

https://enno.jp/

■バリュープレス「プレスリリース校正ツール」■

https://www.value-press.com/proofreader

■PRUV「PRUV」■

https://pruv.jp/

これらの他、ChatGPTやGoogle Bardといった対話型AIサービスも文章校正に利用できます。

4 便利なツール・サービス 比較のポイントは?

1)使いやすさ

本格導入した際に使いこなせるかどうかがポイントです。トライアル期間が設けられているツール・サービスも多いため、直感的に操作できるか、機能が多く複雑過ぎないかなど、使い勝手を確認しましょう。

2)セキュリティー

情報漏洩対策がしっかり取られているかどうかがポイントです。不正アクセスやマルウエアへの感染対策はもとより、クラウドタイプのツール・サービスであれば、入力した文章データが蓄積されて第三者に流出する可能性がないかなどを事前に確認しましょう。

以上(2023年7月更新)

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画像:Net Vector-shutterstock

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