書いてあること

  • 主な読者:アポイントやお礼などのメール作成が苦手な人
  • 課題:メール作成に時間がかかる。その割に相手に意図がうまく伝わらないことがある
  • 解決策:典型的なメールの「パターン」を押さえ、テンプレート化し、シーンに応じて使う

1 メール作成を効率化するには?

今でもメールはビジネスでのコミュニケーションに欠かせませんが、作成に長い時間を費やすのは非効率です。メール作成に時間がかかってしまうのは、あれこれ考えながら書こうとするためです。メールを速く作成するポイントは次の2つです。

  1. 考える時間を短くする
  2. 入力する時間を短くする

この記事では、ビジネスでよく目にする典型的なメールの「パターン」を押さえ、文章を考える時間・入力する時間を短くする方法を提案します。仮にメールを1通作成するのに平均5分かかっているとしたら、これを1通4分にできれば20%の業務効率改善に結びつきます。

アポイントメント・リマインド・お礼のシーンを想定したメールのテンプレート例を付けていますので、必要に応じて加工してお使いください。

なお、「お世話になっております」や「よろしくお願いいたします」といった「気遣い文」は、円滑なコミュニケーションのために必要かもしれませんが、この記事で紹介するテンプレートでは省略しています。また、アポイントメントのお願いメール以外は「●●●●の▲▲▲▲です」といった「名乗り」を省略し、メールの件名に「/●●●●・▲▲▲▲」と記しています。

2 アポイントメント編

1)資料請求があった相手に訪問のアポイントメントを取る

自分の都合を伝えて訪問のアポイントメントを取る場合の例です。近い将来で、ある程度幅をもたせた時間帯を提示することで、相手の都合が合えばアポイントメントが取れます。提示した候補日時では都合がつかないときも、気の利いた相手なら、ここであれば空いているという日程を返してくれるかもしれません。

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件名:アポイントメントのお願い(商品Aのご説明)

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○○○○株式会社

△△△△様

 

●●●●の▲▲▲▲と申します。

 

このたびは商品Aについて資料をご請求いただき、誠にありがとうございます。

お問い合わせの件、詳細についてご説明させていただきたいのですが、
1時間ほどお時間を頂戴できますでしょうか。

 

私の都合にて恐縮ですが、来週ですと以下の日程でお伺いすることができます。

<候補日時>

  • ○月○日(火)10:00~12:00
  • ○月○日(水)13:00~17:00
  • ○月○日(木)14:00~16:30

 

△△△△様のご都合、いかがでしょうか?

ご多忙中とは存じますが、ご返信いただけますと幸いです。

–署名–

2)資料請求があった相手にオンライン面談のアポイントメントを取る

相手の都合を伺ってオンライン面談のアポイントメントを取る例です。オンライン面談の場合、ミーティングとミーティングの間などの時間に対応してもらえるかもしれません。先に相手の都合を2~3(少な過ぎず、多過ぎない数としてよく用いられます)確認するのは、自分のスケジュールを調整しやすくするためです。

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件名:アポイントメントのお願い(商品Aのご説明)

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○○○○株式会社

△△△△様

 

●●●●の▲▲▲▲と申します。

 

このたびは商品Aについて資料をご請求いただき、誠にありがとうございます。

お問い合わせの件、詳細についてオンラインでご説明させていただきたいのですが、
30分ほどお時間を頂戴できますでしょうか。

私から、××(自社が使うオンライン会議ツール。例えば、Zoom)のURLをご案内
できればと存じます。

 

今週、来週で△△△△様のご都合のよろしい日時を2~3お知らせいただけますと幸いです。

–署名–

3 リマインド(確認や念押し)編

1)オンライン面談のアポイントメントを取った相手に事前に念押しする

オンライン面談の当日、事前に相手に念押しする例です。相手がオンライン面談をうっかり忘れているかもしれませんし、別件で急用が入ってしまう恐れもあります。アポイントメントが取れたときに、メールソフトの機能などを使って事前に送信されるように予約設定しておくのも一手です。

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件名:○月○日(火)14:00~(オンライン面談)/●●●●・▲▲▲▲

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○○○○株式会社

△△△△様

 

念のため、××(自社が使うオンライン会議ツール。例えば、Zoom)のURLを
再度お知らせいたします。

URL:

 

急にご都合が悪くなってしまった場合など、お知らせいただけますと幸いです。

–署名–

2)メールの返信がない相手に催促する

相手に何かをメールで依頼し、返信をもらわないといけないものの、返信がない場合に催促する例です。相手を責めるのではなく、こちらの状況を客観的に伝え、返信を促します。メールソフトによりますが、送信済みメールを新しいメールとして編集する機能などを使うのも一手です。

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件名:(再送)××××のお願い/●●●●・▲▲▲▲

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○○○○株式会社

△△△△様

 

○月○日(月)の○時○分ごろ、××××をお願いするメールをお送りしたのですが、
その後いかがでしょうか?

 

既にご返信いただいているかもしれませんが、私の手元で確認ができず、
お手数とは存じますが、再送をお願いいたします。

念のため、前回お送りしたメールを以下に貼り付けております。

–署名–

4 お礼編

1)アポイントメント終了後にお礼する

訪問やオンライン面談の終了後、その日のうちにお礼のメールを送る例です。お礼だけでなく、次のアクションをいつまでに行うのかを通知しておくことで、その後のやり取りをスムーズに進められるでしょう。

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件名:商品Aお打ち合わせのお礼/●●●●・▲▲▲▲

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○○○○株式会社

△△△△様

 

本日はお忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました。

持ち帰り検討とさせていただいた課題を確認の上、来週○曜日(○月○日)までに
回答いたします。

 

その他、ご不明点や懸念点などございましたら、遠慮なさらずお知らせください。

–署名–

2)着金が確認できた旨をお礼する

着金の確認後、お礼のメールを送る例です。入金をしていただいたことに感謝を伝えます。

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件名:「商品A」ご入金のお礼/●●●●・▲▲▲▲

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○○○○株式会社

△△△△様

 

○月○日付けで、「商品A」の代金、××××円をご入金いただきました。

誠にありがとうございます。

領収書の発行が必要な場合、お申し付けください。

–署名–

5 参考:AIを活用したメール作成

ChatGPTなどの生成AIを使うことが認められている職場であれば、積極的に使ってみましょう。例えば、GPT3.5(無料版)でも、次のようなプロンプト(命令や制約条件を設定したもの)で、ある程度のメール文章が出力されます。

# 命令書:

あなたは営業のプロです。

以下の制約条件と入力文をもとに「ビジネスメール」を出力してください。

# 制約条件:

  • 文字数は300文字以内
  • 重要なキーワードはもれなく入れる
  • 簡潔な出力

# 入力文:

○○様にYYYY年MM月DD日付け発行の請求書の処理状況を確認したい。支払期日までに入金が確認できていない。こちらの勘違いかもしれない。

# 出力文:

○○様

お世話になっております。貴社の請求書に関しまして、ご案内申し上げます。

お手数をおかけいたしますが、YYYY年MM月DD日に発行いたしました請求書の処理状況についてご確認をお願い申し上げます。ただ今、支払期日までに入金が確認されておりません。何か勘違いが生じた可能性もございますので、ご一報いただければ幸いです。

早急な対応を心よりお願い申し上げます。ご不明点やご質問がございましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。

何卒よろしくお願い申し上げます。

敬具、

[あなたの名前]

[あなたの連絡先情報]

(注)上記の文章はChatGPT(GPT3.5)によって生成されたものです。

内容の正確性や文章の読みやすさの確認・調整は必要ですが、プロンプト次第で業務効率化につながるかもしれません。

プロンプトを考えなくても、登録したキーワードを基にAIが一から文章を生成するサービスも登場しています。

例えば、ELYZAが提供する「ELYZA Pencil」(イライザペンシル)は、キーワードを2~8個登録するだけで、そのキーワードからAIが自動で文章を生成します。ニュース記事、メール文、職務経歴書の生成機能があり、数秒で日本語のタイトルや文章が出来上がります。

■ELYZA「ELYZA Pencil」■

https://www.pencil.elyza.ai/

また、Rytrが提供する「Rytr」(ライター)は、「言語」「トーン」「ユースケース」を選択し、「ユースケース」に応じたキーワードなどを入力すると、AIが自動で指定した言語・トーンによる文章を生成します。日本語を含む30以上の言語に対応しており、Eメールを含む様々なユースケースを選択できます。

■Rytr「Rytr」■

https://rytr.me/

以上(2023年11月更新)

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画像:hanss-shutterstock

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