デジタルでしがらみを断ち、企業を次のステージへ

DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉が広く知られるようになった今、その本質を丁寧に紐解きながら、現場で静かに革命を起こしている人がいます。今回は、

「ITを使って、新しい会社の”幕開け”を支援すること。それが私たちの事業です。」

と語る、企業のDX化を支援するコンサルティング企業「株式会社i-SHIn(アイシン)ビジネス」の代表 関戸 紀仁氏にインタビューを行いました。

関戸社長01

■株式会社i-SHInビジネス■
「とくぎんDX・ICTサポート(※)」の提携パートナー企業。関戸 紀仁が代表取締役を勤める。中小企業を中心としたDXコンサルティング、経営改革、生産性向上支援等を行っている。
【株式会社i-SHInビジネスの想い】
・維新:様々なことを改めて、会社の幕開けを支援します。
・i-SHIn:愛情を持って最後までお客様と接する意味の「i」と、「IT」の「i」で新たな(SHIn)ビジネスを支援します。
・SHI:「士」をもって「志」を遂げます。
(※)地域の中小企業のみなさまのDX・ICT化を支援するため2023年6月にスタートした、当行のサービス。お客さまの課題解決や企業価値向上をご支援するとともに、地域のDX推進にさまざまな取り組みを積極的に行っている。

■DXとはズバリ言うとなんですか?

DXとは「デジタルを使って、しがらみを切ること」です。ちょっとわかりづらいので言い換えると、「デジタルを使って、新しいビジネスをやっていきましょう」ということです。しがらみを切るというのは、例えばAIを使って皆さんの業務を変えていきましょうとなった時、「仕事を奪われる」と感じる人がいます。その心理的抵抗が会社から見るとしがらみなんです。

このしがらみをどう切って、次のステージに行くかっていうのを、その仕事を取られる人が「嫌な気持ちなくやっていく」という活動を行っています。その人の仕事を否定するのではなく、時間的余裕を生み出し、その人がより価値ある仕事を担えるような「場づくり」が不可欠です。AIが無駄を取ってくれて、その分で人間がもっとクリエイティブなことに挑戦できる。そういう考え方なら、誰も傷つけずにDXが進められます。

■例えば銀行業も、スマホで全ての手続きが出来るなら、物理的な店舗は必要なくなるかもしれませんね。しかしそれでは、既存の役割が否定されるように感じる方も複数いらっしゃるかもしれません。「DX=ポジションの喪失」と捉えられかねない気がします。

それにこそ、しがらみがあります。役割の再定義、評価指標の見直し、人材の活用設計。DXとは、技術だけでなく、人間の価値を見直す作業でもあります。

人口減少が進む日本において、人材は貴重な資産です。DXは”人を減らす”手段ではなく、”人の力を最大化する”手段であるべきです。傷つけずに乗り越えるには、会社がその意義を丁寧に伝え、共に設計することが求められます。

僕自身も、「関戸さんの仕事、AIでもできますよね」なんて言われたら傷つきます。でも、僕もその一部はAIに任せています。それで空いた時間を、次の価値づくりに使うことが出来ます。変革とは”過去を否定”することではなく、”未来の可能性を信じる”ことです。iSHInのDX支援は、企業の中の一人一人の心に寄り添いながら、次のステージへ導いていきます!

■DX化を進めていくと、どのようなことが起こりますか?

DX化を進めていくことは人口減少に向けた“未来への準備”だと考えています。

人口減少により、10人必要な職場に6人しか集まらない時代が確実に来る。その未来に備えるには、今の社員で”2倍の生産性”を目指すしかない。構造DXとは、そのための布石でもあります。

今ならまだ間に合います。ITやデータに慣れていないと、将来の人出不足に対応できない。中小企業でもやれる仕組みを今のうちに整えていただきたいです。

あらゆる日常がログとして蓄積され、それが次のビジネスへとつながっていく。DXとは、デジタルによって”人間の行動を見える化”し、”未来を予測できる状態”へと進化させる挑戦なのです。

■2023年から当行と連携し、日々活動をしてくださっていますが、具体的にどのような活動をされていますか?

例えば、ものすごく危機感を感じている人はどんどんDX化を進めていて、ものすごく差が開いています。銀行の担当者、安友さんと「この技術で、今皆さんがやられている業務を電子化するとこうなります。」という話とともに、「組織のフラット化をし、ワークショップを開いたりして、役職に関係なくお互いの意見をぶつけ合える環境を作りましょう。」という活動をしています。

■先日の「DXワークショップ」でも、実務担当の方だけでなく、役員の方も参加されていましたね。

あの環境がいいんです。様々な部署の担当者の人が来られていて、すごく若い人からベテランの人もいらっしゃった。みなさんたくさん意見をしていたのが役員の方に直接届いていました。あのように、若い人や今まで喋ったことのない人からアイデアを集めるっていうのが今大事なんです。世の中の変化が激しいってよく言われるじゃないですか。激しすぎちゃって、自分が得意な分野しか追い付かないんですよ。得意な分野と仕事を合わせるために、いろんなアイデアを出すための場をつくるという活動を行っています。

関戸社長02

■この記事を読んでくださっている、とくぎんサクセスクラブ会員さまへメッセージをお願いいたします。

DX・ICTサポートと一緒に新しい一歩を踏み出しましょう!

■関戸さんとともに活動している、安友 義人さんにコメントをもらいました!

安友さんコメント

以上(2025年8月作成)

画像:徳島大正銀行