相続3つの入口~単純承認・限定承認・相続放棄~

1 借金を相続しないための選択肢

「相続=税金(相続税)」と考えられがちですが、実際は「相続財産をどのように引き継ぐのか(または引き継がないのか)」を決めることからスタートします。当然のことですが、

相続の対象には、現金や不動産などのプラスの財産(資産や権利など。以下「資産」)だけでなく、借金(保証人である場合も)などの負債も含まれる

ことになりますが、世間的に資産家とされる人でも、多額の借金を抱えている可能性があるわけです。オーナー会社の経営者であれば、会社名義の借入に経営者自身の個人保証が付いているケースも珍しくありません。仮に、

資産以上の借金などがあったら、あなたは相続と同時にその借金を背負う

ことになってしまいます。そのため、相続人(相続により資産・負債を引き継ぐ親族など)は、

  • 単純承認:相続財産のすべて(資産も負債もすべて)を受け継ぐ
  • 限定承認:負債は受け継いだ資産の範囲内で支払い、資産を超える負債は負担しない
  • 相続放棄:相続財産のすべてを受け継がない

の3つの対応から、いずれか1つを慎重に決めなければなりません。では、その選択をどのようにすればよいのか、そのポイントをご紹介します。

2 猶予はたったの“3カ月”

父や母が亡くなったとき、その財産や負債を相続するか否かを判断する機会が与えられています。具体的には、

自己のために相続の開始があったことを知った時から3カ月以内に、相続を承認するか放棄するかを決定することができます。この3カ月の期間を「熟慮期間」

と呼びます。

仮に熟慮期間中に、相続財産が債務超過である(資産よりも負債のほうが大きくなる)ことが分かった場合、その相続を放棄すれば、父や母の資産を相続しない代わりに、負債を引き継ぐ義務もなくなります。逆に、引き継ぐべき負債があっても資産を相続したいという場合は、この熟慮期間中に相続放棄をしなければ、相続を承認したこととなり資産を相続することになります。

ちなみに、「自己のために相続の開始があったことを知った」とは、

  • 相続開始の原因たる事実が生じ
  • それによって自分が相続人になったことを知った

という意味で、相続財産の内容を知ったかどうかは関係ありません。ですから、親族が死亡したことによってご自身が相続人となったことを知った場合には、その遺産の内容が分からなくても、熟慮期間中に何もしなければ相続を承認したことになります。

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3 単純承認とは

単純承認とは、

相続人が被相続人(亡くなった人)の権利および義務の全てを受け継ぐこと

です。つまり、相続財産が債務超過になる場合、相続人は被相続人の負債を、自身の財産から弁済しなければならないことになります。単純承認は、

  • 法律上自動的に単純承認したとみなされる場合(法定単純承認)
  • 被相続人の意思表示による場合

に分けられます。実際は、ほとんどの単純承認が法定単純承認で、被相続人が意思表示をするケースはまずありません。例えば、次の場合には法定単純承認が生じた(相続人は単純承認をした)ものとみなされます。

  • 相続財産の全部または一部を処分した場合
  • 熟慮期間が経過した場合
  • 背信行為(債権者をだましたり、裏切る行為)があった場合

1)相続財産の全部または一部を処分した場合

限定承認や相続放棄をするか検討している期間(熟慮期間中)であっても、相続人が相続財産を処分した場合には、単純承認したものとみなされます。例えば、

  • 被相続人の預金を引き出して使用した場合
  • 相続財産に該当する家や土地を売却・取り壊した場合
  • 遺品を売却・廃棄した場合

などがそうです。なお、単純承認したものとみなされる処分行為は、

  • 相続人が相続開始の事実および自身が相続人であることを知った後に行ったもの
  • 被相続人の死亡が間近であると予測して行ったもの

です。もし、相続を知らず(死亡を予測せず)に処分してしまった場合で相続放棄をする場合には、財産を処分した時点で相続を知らなかったことなどを客観的に証明できなければなりません。

2)熟慮期間が経過した場合

相続人が限定承認や相続放棄をしないまま熟慮期間が経過したときは、単純承認したものとみなされます。

3)背信行為(債権者をだましたり、裏切る行為)があった場合

限定承認や相続放棄をした後でも、相続人が、相続財産の全部または一部を、

  • 債権者に見つからないように隠したり、こっそり使ったりした場合
  • 債権者をだます目的で、相続財産の目録に記載しなかった場合

には、単純承認したものとみなされます。

4)法定単純承認の取り消しはできない

もし、相続財産を処分したこと自体が、「間違っていた」「だまされた」ことを理由に取り消される場合でも、債権者の権利を保護するため、法定単純承認の効果を取り消すことはできないとするのが裁判所の立場です。

ですから、相続直後(相続財産の資産と負債のバランスが確定していない段階)に相続財産の処分は行わないほうがよいでしょう。もし、どうしても処分が必要な場合には、弁護士などの専門家に相談した上で行うようにしましょう。

4 限定承認とは

限定承認とは、

負債については、相続財産の中で資産の限度においてのみ弁済する責任を負う相続のこと

です。限定承認は、相続財産が債務超過になるかどうかが分からず、単純承認をするか相続放棄をするか決めかねる場合に有利な選択肢となります。限定承認をするには、熟慮期間内に、

  • 限定承認の申述書と相続財産の目録を作成し
  • 家庭裁判所に提出

して申し出ます。家庭裁判所が申し出を受理すれば、限定承認が成立します。また、限定承認は、相続人全員が共同で行わなければならず、一部の相続人だけではできません。

限定承認が認められると、まず、相続財産の中の資産から相続した債務の弁済を行い、その後、残った財産の清算手続き(処分や換金化など)を行います。もし残った資産があれば、その資産を相続人は引き継ぐことができます。

このように限定承認は、相続財産の清算手続きとなりますので、相続人は清算手続きが完了するまで、財産を得ることができないことに注意しなければなりません。

5 相続放棄とは

相続放棄とは、

相続人が被相続人(亡くなった人)の権利および義務のすべてを受け継がないこと

です。相続放棄は、相続財産が債務超過である場合によく行われます。例えば、父が会社の借入について連帯保証をしており、多額の連帯保証債務を承継してしまうケースです。それ以外には、亡くなった父や母と、生前から疎遠になっていたケースなどがあります。

相続放棄するには、熟慮期間内に

  • 相続放棄申述書を作成し、
  • 家庭裁判所に提出

して申し出ます。家庭裁判所が申し出を受理すれば、相続放棄が成立します。

相続放棄をした人は、その相続に関してはじめから相続人ではなかったものとみなされるため、もちろん、相続を放棄した人の子も相続(代襲相続)することができません。また、相続を放棄すると、他の相続人の相続分が増加することになります。

例えば、子3人が相続人である場合、子1人当たりの相続分は全体の3分の1ですが、1人が相続放棄をすると、相続分は全体の2分の1に増加します。前述した通り、相続放棄は相続財産が債務超過である場合が多いので、相続分の増加は、受け継ぐ債務負担が増えることにつながるため、事前に他の相続人への意思表示は明確にしておくようにしましょう。

6 相続放棄をしても、生命保険金と死亡退職金は受け取れる

相続放棄をした場合でも、

  • 生命保険金(受取人が相続人である場合)
  • 死亡退職金

は相続人固有の財産とみなされるため、受け取ることができます。ただし、相続放棄をすると、税法で認められている生命保険金の非課税(500万円×法定相続人の数)の適用を受けられない点には注意しましょう。

父や母に多額の負債がある場合には、生命保険契約を締結して一定額を受け取りつつ、一方で相続放棄をすることによって、負債の受け継ぎを免れることができます。

以上(2025年3月作成)
(執筆 日比谷タックス&ロー弁護士法人 弁護士 福崎剛志)

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取引先との契約で欠かせない 「反社チェック」

1 サプライチェーン全体に求められるコンプライアンス遵守

今や毎日のように耳にする「コンプライアンス」。この言葉には、単に法令を守るだけでなく、社会的規範や企業倫理に従い、公正・公平に業務を行うという意味が込められています。そして、この言葉が市民権を得るようになった現在では、

自社だけでなく、取引先、取引先の取引先、さらにその先まで、サプライチェーン全体でコンプライアンスを遵守していくことが求められる

ようになりました。その一環として、特に、新規取引先との契約時に行われることが多いのが「反社チェック」です。

全ての都道府県で暴力団排除条例が施行されたのが2011年10月。時を経て、契約書に「反社会的勢力の排除に関する条項」を盛り込むことは、当然のこととなっています。しかし、

本当に取引を開始して問題がないのか、事前にきちんとチェックできているでしょうか?

取引開始後も、取引先の情報や契約情報に変更がないか定期的に確認することが大切です。最近は、効率的かつ誰がやっても同じ結果を導き出せる、

反社チェックに特化したツールやサービスもが登場

しています。こうしたツールなども活用して、業務効率化を図ってみてはいかがでしょうか?

2 反社チェックに便利なツールやサービス

反社チェックには、「新聞・雑誌・インターネットなどの記事検索」「業界団体への問い合わせ」「警察や暴力追放運動推進センターへの相談」「調査会社や興信所への依頼」など、相当な手間や費用がかかるため、

  • 契約書に「反社会的勢力の排除に関する条項」が盛り込んであるから大丈夫なはずだ
  • 「反社会的勢力でないことに関する表明・確約書」も取りつけているから安心だ

という判断をしている会社も少なくありませんが、これでは十分とは言い切れません。「反社会的勢力の排除に関する条項」がある場合、取引先が反社会的勢力と関係していたことが発覚した際には契約が解除できるものの、あくまで事後対応となるからです。

取引が始まる前にできる限りリスクを排除する意味で、反社チェックをしておくに越したことはありません。

反社チェックに特化したツールやサービスは、簡単に言うと「新聞・雑誌・インターネットなどの記事検索」「登記情報の確認」を自動化したもので、チェックしたい取引先の会社名や代表者、役員などの氏名を入力すると結果が出てきます。

また、これらのツールでは、反社会的勢力との関係だけではなく、逮捕報道の有無や過去の破産情報、行政処分の有無などが判明することもあり、取引の開始を検討する情報となります。

例えば、次のようなツールやサービスがあります。導入を検討する際は料金(従量課金制、月額定額制の違い)や情報量を確認した上で、自社に合ったツールなどを選ぶとよいでしょう。無料で試すことができるものもあります。

■Sansan「リスクチェック」■
https://jp.sansan.com/function/compliance/
■ソーシャルワイヤー「RISK EYES」■
https://www.riskeyes.jp/
■オープン「RoboRoboコンプライアンスチェック」■
https://roborobo.co.jp/lp/risk-check/
■KYCコンサルティング「Risk Analyze」■
https://riskanalyze.jp/
■エス・ピー・ネットワーク「SP RISK SEARCH®」■
https://info.sp-network.co.jp/service/anti-social/sp-risk-search
■ジー・サーチ「Gチェッカー」■
https://db.g-search.or.jp/compliance/gchecker/
■日本経済新聞社「日経リスク&コンプライアンス」■
https://nkbb.nikkei.co.jp/rc/
■東京商工リサーチ「ネガティブ情報チェックオンラインサービス」■
https://www.tsr-net.co.jp/service/detail/negative-check.html

3 コンプライアンス違反で、最悪の場合、会社の倒産も

例えば、九州地方のある設備工事会社は、社長が付き合いで会食を重ねていた相手が暴力団関係者だったことが発覚。その後、行政処分(排除措置、社名の公表)を受け、それから、わずか2週間足らずで倒産してしまいました。

指名停止で公共工事の受注ができなくなるだけでなく、対外的な信用が失墜し、手形が不渡りとなり、銀行が同社の口座を凍結したという真偽不明の情報が流れるなどしたそうです。また、同社の社員は、突然仕事を失い、再就職しようにも「反社会的勢力と関係のあった会社に所属していた」ということで、辛酸をなめることになったそうです。

その他、経営コンサルタントと称して、会社の資金を吸い上げられ、破綻してしまうといったこともあります。こうした事態に陥らないようにするためにも、反社チェックは重要です。

4 参考

行政機関や業界団体などが会社のネガティブ情報を公表しています(反社会的勢力との関係に限りません)。無料の範囲で反社チェックを行う際に、参考にしてください。

■国土交通省「ネガティブ情報等検索サイト」■
https://www.mlit.go.jp/nega-inf/
■金融庁「行政処分事例集」■
https://www.fsa.go.jp/status/s_jirei/kouhyou.html
■金融庁「課徴金納付命令等一覧」■
https://www.fsa.go.jp/policy/kachoukin/05.html
■産業廃棄物処理事業振興財団「産業廃棄物処理業・処理施設 許可取消処分情報」■
https://www2.sanpainet.or.jp/shobun/
■日本貸金業協会「ヤミ金(悪質業者)の実例検索」■
https://www.j-fsa.or.jp/personal/bad_contractor/search/
■安全衛生優良企業マーク推進機構「優ジロウ ホワイト・ブラック企業検索」■
https://shem.or.jp/yujiro_serch

以上(2025年3月作成)
(監修 三浦法律事務所 弁護士 磯田翔)

pj60369
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【朝礼】指輪物語に学べ! 「小さな勇気の声」に耳を傾けよう

【ポイント】

  • 指輪物語の主人公フロドは、小さく非力な種族でありながら、勇気を示した
  • 部下の中にも、経験が少ないなりに何かにチャレンジをしようとしている人がいる
  • 一見頼りなさそうでも、チャレンジする部下の言葉に耳を傾ける管理職であってほしい

今日は、管理職の皆さんに集まっていただきました。私は時折、皆さんから「部下があまり主張をせず、物足りない」という声を聞きます。確かにおとなしい若手は多いですが、一方で、部下が主張をしているのに、皆さんがそれを聞き逃しているというケースもあるかもしれません。今日はそんなテーマで、J.R.R.トールキン氏のファンタジー小説「指輪物語」の話をしたいと思います。

指輪物語は、人間、エルフ、ドワーフなど、さまざまな種族が暮らす「中つ国(なかつくに)」を舞台に、巨悪サウロンの指輪を手にした主人公フロドが、その指輪を破壊するため旅をする物語です。この話には武器や魔法の使い手が多く登場しますが、フロドはホビットという平和を愛する種族で、背丈も人間の子どもぐらいしかありません。しかし、そんな彼が実は誰よりも勇敢なのです。

私が好きなのが、故郷を旅立ったフロドがエルフの暮らす「裂け谷(さけだに)」にたどり着き、指輪の今後を話し合う会議に出席するシーンです。会議にはさまざまな種族が集まり、指輪を「滅びの山」と呼ばれる火山の中に投げ込めば、サウロンを滅ぼせることが明らかになります。しかし、滅びの山はサウロンの軍の本拠地にあり、誰がそこに指輪を持っていくかという話になると、皆が黙ってしまいます。それでも、誰かがやらなければならない。そこで、フロドはこう言うのです。

「わたしが指輪を持って行きます。でも、わたしは道を知りませんが……」(*)

小さく非力なホビットの、自信なさげで頼りない言葉です。しかし、これを聞いたさまざまな種族がフロドの勇気に感銘を受け、彼を含む9人により、指輪を運ぶ「旅の仲間」が結成されるのです。

管理職の皆さん、経験豊富な皆さんからすると、部下の言葉は自信なさげで頼りないものに聞こえるかもしれません。ですが、そんなときこそ、部下の話を聞くようにしてください。もしかしたら、彼らは経験が少ないなりに勇気を出して、何かにチャレンジしようとしているのかもしれません。部下から聞こえてくる「小さな勇気の声」に、注意深く耳を傾けてください。

【参考文献】(*)「新版 指輪物語〈2〉/旅の仲間〈下〉」(J.R.R.トールキン(著)、瀬田貞二(翻訳)、田中明子(翻訳)、評論社、1992年5月)

以上(2025年3月作成)

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画像:Mariko Mitsuda

【業種別データ】自動車・同附属品製造業の動向

自動車・同附属品製造業は、2023年に製造品出荷額等が71.6兆円(前年比114.0%)と大きく伸び、業界全体として回復基調が鮮明です。特に自動車製造業と自動車部分品・附属品製造業が増加をけん引しました。一方で、原材料使用額等の比率は高く、コスト上昇の影響を受けやすい構造は続いています。雇用は概ね横ばいで、今後も生産・供給の安定化が課題です。

1 業界動向

1)業界全体

2023年の自動車・同附属品製造業の事業所数は7568事業所(対前年比100.0%)、従業者数は88万8204人(対前年比100.6%)、製造品出荷額等は71兆5990億8700万円(対前年比114.0%)

となっています。

1事業所当たりの従業者数は117人(対前年比100.6%)、現金給与総額は7億1600万円(対前年比103.6%)、原材料使用額等は70億4100万円(対前年比114.2%)、製造品出荷額等は94億6100万円(対前年比114.0%)、付加価値額は23億400万円(対前年比115.0%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は610万円(対前年比103.0%)、製造品出荷額等は8061万円(対前年比113.3%)、付加価値額は1963万円(対前年比114.3%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は74.4%(対前年比100.2%)、同付加価値額比率は24.4%(対前年比100.9%)、同現金給与総額比率は7.6%(対前年比90.9%)となっています。

【3110 自動車・同附属品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2)自動車製造業(二輪自動車を含む)

2023年の自動車製造業(二輪自動車を含む)の事業所数は103事業所(対前年比102.0%)、従業者数は20万4532人(対前年比107.6%)、製造品出荷額等は29兆6199億4200万円(対前年比118.6%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は1986人(対前年比105.5%)、現金給与総額は143億9000万円(対前年比111.2%)、原材料使用額等は2283億7500万円(対前年比118.5%)、製品出荷額等は2875億7200万円(対前年比116.2%)、付加価値額は614億4900万円(対前年比111.4%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は725万円(対前年比105.4%)、製品出荷額等は1億4482万円(対前年比110.2%)、付加価値額は3094万円(対前年比105.7%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は79.4%(対前年比101.9%)、同付加価値額比率は21.4%(対前年比95.9%)、同現金給与総額比率は5.0%(対前年比95.6%)となっています。詳しくは、下表を参照してください。

【3111 自動車製造業(二輪自動車を含む)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3)自動車車体・附随車製造業

2023年の自動車車体・附随車製造業の事業所数は273事業所(対前年比99.3%)、従業者数は2万4763人(対前年比100.4%)、製造品出荷額等は9608億600万円(対前年比115.5%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は91人(対前年比101.2%)、現金給与総額は4億5800万円(対前年比102.6%)、原材料使用額等は23億6500万円(対前年比114.6%)、製品出荷額等は35億1900万円(対前年比116.4%)、付加価値額は10億600万円(対前年比121.5%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は505万円(対前年比101.4%)、製品出荷額等は3880万円(対前年比115.0%)、付加価値額は1109万円(対前年比120.1%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は67.2%(対前年比98.5%)、同付加価値額比率は28.6%(対前年比104.4%)、同現金給与総額比率は13.0%(対前年比88.2%)となっています。詳しくは、下表を参照してください。

【3112 自動車車体・附随車製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

4)自動車部分品・附属品製造業

2023年の自動車部分品・附属品製造業の事業所数は7192事業所(対前年比100.0%)、従業者数は65万8909人(対前年比98.6%)、製造品出荷額等は41兆183億3900万円(対前年比110.9%)

となっています。

1事業所当たりの従業者数は92人(対前年比98.6%)、現金給与総額は5億3000万円(対前年比100.3%)、原材料使用額等は40億4800万円(対前年比109.4%)、製品出荷額等は57億300万円(対前年比110.9%)、付加価値額は15億600万円(対前年比115.7%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は579万円(対前年比101.7%)、製品出荷額等は6225万円(対前年比112.5%)、付加価値額は1644万円(対前年比117.3%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は71.0%(対前年比98.6%)、同付加価値額比率は26.4%(対前年比104.3%)、同現金給与総額比率は9.3%(対前年比90.4%)となっています。

詳しくは、下表を参照してください。

【3113 自動車部分品・附属品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

【品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3 経営指標

【自動車・同附属品製造業の経営指標】

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)

(注1)( )内は、調査対象企業数です。

(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。

以上(2026年3月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

【業種別データ】貴金属・宝石製品製造業の動向

貴金属・宝石製品製造業は、2023年に事業所数は横ばいでしたが、従業者数と出荷額は増加し、業界全体として回復基調が鮮明です。特にジュエリー製品は出荷額が前年比26.0%増、付加価値額も大きく伸びました。一方で原材料比率はなお高く、需要拡大を取り込みつつも、コスト管理と高付加価値化が収益確保の鍵となっています。

1 業界動向

1)業界全体

2023年の貴金属・宝石製品製造業の事業所数は625事業所(対前年比99.7%)、従業者数は7272人(対前年比102.7%)、製造品出荷額等は2599億900万円(対前年比124.4%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は12人(対前年比103.0%)、現金給与総額は4200万円(対前年比105.2%)、原材料使用額等は2億7000万円(対前年比123.3%)、製造品出荷額等は4億1600万円(対前年比124.8%)、付加価値額は1億4800万円(対前年比132.8%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は363万円(対前年比102.1%)、製造品出荷額等は3574万円(対前年比121.2%)、付加価値額は1272万円(対前年比129.0%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は64.9%(対前年比98.8%)、同付加価値額比率は35.6%(対前年比106.4%)、同現金給与総額比率は10.2%(対前年比84.3%)となっています。

【3210 貴金属・宝石製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2)貴金属・宝石製装身具(ジュエリー)製品製造業

2023年の貴金属・宝石製装身具(ジュエリー)製品製造業の事業所数は465事業所(対前年比98.9%)、従業者数は5425人(対前年比101.9%)、製造品出荷額等は2075億2600万円(対前年比126.0%)となっています。

【3211 貴金属・宝石製装身具(ジュエリー)製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3)貴金属・宝石製装身具(ジュエリー)附属品・同材料加工業

2023年の貴金属・宝石製装身具(ジュエリー)附属品・同材料加工業の事業所数は98事業所(対前年比102.1%)、従業者数は1372人(対前年比105.7%)、製造品出荷額等は406億3100万円(対前年比121.7%)となっています。

【3212 貴金属・宝石製装身具(ジュエリー)附属品・同材料加工業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

4)その他の貴金属製品製造業

2023年のその他の貴金属製品製造業の事業所数は62事業所(対前年比101.6%)、従業者数は475人(対前年比103.0%)、製造品出荷額等は117億5200万円(対前年比108.5%)となっています。

【3219 その他の貴金属製品製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

【品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3 経営指標

【貴金属・宝石製品製造業の経営指標】

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)

(注1)( )内は、調査対象企業数です。

(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。

以上(2026年3月更新)

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画像:Mariko Mitsuda

山形県中小企業まるっとサポート補助金のご案内

山形県では、県産業の持続的発展のため、「中小企業まるっとサポート補助金」により、新技術・新サービスの開発から設備投資、販路開拓まで切れ目なく一貫して支援します。
県内の中小企業・小規模事業者等が経営革新計画などの各種計画に基づいて実施する設備投資や、事業継続力強化計画、またはBCPに基づく防災設備の導入などに対して補助金を交付します。

補助対象事業や申請受付期間などの詳細な内容は、こちらのページからご確認ください。

山形県中小企業まるっとサポート補助金

「転勤制度」続ける? 続けない? 経営者108人アンケート

1 サラリーマンの悲哀「転勤」に見直しの動きが?

「転勤」は嫌だけど、会社の命令だから仕方ない……。昔からあるサラリーマンの悲哀です。マイナビが、2025年3月卒業見込みの大学3年生・大学院1年生(計3万9190人)に実施した調査でも、「行きたくない会社」の上位3項目は、

1位:ノルマのきつそうな会社(38.9%)
2位:転勤の多い会社(30.3%)
3位:暗い雰囲気の会社(24.8%)

となっていて(マイナビ「2025年卒大学生就職意識調査」)、今の若い世代にとっても、転勤は可能な限り避けたいもののようです。

ただ、昨今はこうした世相を意識してか、企業のほうでも社員の負担になる「不本意な転勤」を見直すところが少なくありません。具体的には、

  • 社員が望まない転勤を廃止する
  • 転勤手当を引き上げる
  • 転勤がないことを採用時のアピールポイントにする

などの動きがあります。テレワークの浸透などによって社員が働く場所にとらわれなくなってきたことなども、こうした動きを後押ししているようです。

もちろん、転勤には「さまざまな地域・職場で経験を積むことができる」という良い面がありますし、そもそも現地でないとできない仕事もあるわけですが、このあたりを経営者はどのように考えているのでしょうか。

独自アンケートから見えてきたのは、

転勤を維持する意向の企業は多いが、社員から転勤を拒まれた経験のある企業が過半数であり、今後、何らかの対応が必要になるだろう

という結果でした。詳しくは以下をご確認ください。

2 【経営者アンケート】転勤制度を見直しますか?

ここでは、転勤制度がある企業の経営者108人に対して、転勤制度の見直し予定や、社員から転勤を拒まれたときの対応などについて聞いたアンケートの結果を紹介します(実施期間は2023年12月6日から12月12日まで)。

1)転勤制度の有無について

転勤制度について、「就業規則」などに定めている企業が全体の85.2%と大多数になっています。転勤命令は就業規則に基づくことが通常であり、定めていないのは問題といえます。

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2)転勤制度を維持する企業が約9割

転勤制度の「見直しをする予定はない」企業が68.5%と最も多く、「縮小を検討している」企業と合わせると、95.4%に達します。転勤制度を廃止するところまで踏み込む企業はほとんどいません。

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3)転勤制度を維持する理由について

転勤制度を維持する理由としては、「適材適所な人材配置ができるから」の50.0%、「現地でないとできない業務があるから」の47.3%、「社員が様々な経験を積み、成長につながるから」の44.6%が拮抗しています。1つ目の適材適所と3つ目の社員の成長は人材登用や社員教育に関する企業の方針です。一方、2つ目の現地でないとできない業務については、現地採用などを進めなければ、転勤が避けがたい状況を示しています。

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4)転勤制度を縮小、もしくは廃止する理由について

対して、転勤制度を縮小、もしくは廃止する理由としては、「転勤制度で人材採用が不利になっている、あるいは今後不利になる懸念があるから」が64.7%、「育児、介護などの家庭の事情で、転勤が難しい社員が増えているから」が47.1%と多数になっています。これらの問題は、今後ますます深刻化するかもしれません。

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5)単身赴任のある企業が多く、支援の中心は家賃補助など

「単身赴任がある」企業は全体の76.9%と、高い割合を占めています。

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単身赴任者への支援としては、「家賃を補助している」の65.1%、「引っ越し費用や、新たに購入する生活用品の購入代金を補助している」の61.4%が上位となっています。単身赴任は何かと費用がかかるので、金銭的な支援が中心になっているのでしょう。また、一部の企業では今後、単身赴任者への支援を拡充する方針もあるようです。

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6)社員から転勤を拒まれた経験と対策

社員から「転勤を拒まれたことがある」企業が全体の54.6%と、過半数となっています。

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では、社員に転勤を拒まれたときに、どのように対応しているのでしょうか?

最も多いのは「他の候補者を探した」の39.0%、次いで「業務命令なので、そのまま転勤を受け入れてもらった」と「昇給、昇進や手当の支給など社員のメリットになる条件を付けて受け入れてもらった」が同率の30.5%となっています。他の候補者を選べる状況であればよいですが、これができない場合、業務命令として押し切るか、条件面で譲歩する対応が取られているようです。

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3 今後、転勤制度の見直しは必須になる?

いかがでしたでしょうか。就業規則で定めていれば転勤命令は正式な業務命令となり、基本的に社員はそれを拒むことはできません。にもかかわらず、企業が譲歩しなければならないという実態から、転勤制度の難しさが分かります。今回のアンケートでは転勤制度を現状維持するという企業が大半でしたが、今後は何らかの見直しが進むかもしれません。

また、2024年4月からは、

社員が就職する時点で、転勤の有無や、転勤がある場合は異動する可能性のある勤務地を示すことが義務化

されていますので、この点への対応も忘れずに済ませましょう。

以上(2025年3月更新)

pj00698
画像:ChatGPT

ちゃんと伝えたはずなのに、なぜ入社後に「この賃金、約束と違う!」なんて話が出てくるの?

1 会社に悪意がなくても、労働条件の勘違いは起きる

せっかく入社した社員と、労働条件をめぐってトラブルになることがあります。例えば、

  • 賃金の金額が、募集時に聞いていた条件よりも低い
  • 業務内容に魅力を感じて応募したのに、その業務をほとんどやらせてもらえない
  • 休暇制度自体は充実しているのに、申請しても取得を認めてもらえない

などです。

しかも、こうしたすれ違いは、「会社側の説明不足で、求職者が労働条件を自分に都合よく解釈してしまう」「福利厚生などの情報は正しいが、実際は業務が忙しくてほとんど利用できない」など、会社に悪意がない状況で起きるケースがあります。

この記事では、こうした社員とのすれ違いを防ぐためのポイントとして次の3つを紹介します。

  1. 法律で決められた労働条件は必ず明示する
  2. 労働条件の解像度を今よりもう1段階上げる
  3. ネガティブな情報も正直に伝える

2 (ポイント1)法律で決められた労働条件は必ず明示する

通常、会社が求職者に労働条件を明示するタイミングは2回、

  1. 社員を募集する際(職業安定法)
  2. 社員として採用する際(労働基準法、パートタイム・有期雇用労働法)

です。それぞれ明示すべき労働条件が決まっており、必ず求職者に伝えなければなりません。

具体的に明示すべき内容をまとめたのが、図表1です。グレー部分が「社員を募集する際と、社員として採用する際とで内容が異なる事項」、赤字部分が「2024年4月1日から明示が義務付けられるようになった事項」です。労働基準法施行規則の改正により、2024年4月1日からは

  • (募集・採用する際)就業場所、業務内容の「変更範囲」
  • (募集・採用する際)契約更新の「更新上限」
  • (採用する際のみ)パート等の「無期転換申込機会」「無期転換後の労働条件」

の明示が義務付けられているので注意が必要です。

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もしも募集時から労働条件が変わったら、そのときは速やかに変更内容を求職者に明示しなければなりません。社員として採用する前に書面で新しい労働条件を明示するのが原則ですが、求職者が希望した場合はメールなどでの明示も可能です。

3 (ポイント2)労働条件の解像度を今よりもう1段階上げる

労働条件の内容が曖昧だと、求職者に誤解を与えてしまいます。例えば、求人票に「基本給は月30万円」と記載していて、求職者が「賃金が高い」と思って応募したら、その中に手当や固定残業代が含まれていた、というのはよくあるケースです。

細かく書きすぎると文字数が増えて逆に伝わりにくくなりますが、「労働条件の解像度を今よりもう1段階上げる」という意識を持つことは大切です。例えば、「社員を募集する際に明示する労働条件」であれば、次のような点をチェックしてみてください。なお、赤字部分は、前述した労働基準法施行規則の改正により、2024年4月1日から注意が必要になった事項です。

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4 (ポイント3)ネガティブな情報も正直に伝える

条件と実態に乖離(かいり)があるような場合でも、それをしっかり伝えましょう。例えば、

  • 休暇制度が就業規則で定められ、求人情報でも正しく明示されている
  • しかし、実際は業務が忙しく、なかなか休暇を取得できない

といったケースです。

こうしたネガティブな情報は、「嘘はついていないから、まぁいいだろう」と積極的に伝えないケースが多いですが、求職者が入社後に実態を知ったら幻滅して退職してしまうかもしれませんし、「あの会社はブラック企業だ」などとSNSに書き込まれる恐れもあります。

また、入社前に会社のネガティブなことも含めて情報を開示しておくことで、入社後の現実とのギャップを抑えることができ、早期退職の回避や定着率の向上の効果が期待できます。

ですから、ネガティブな情報も正直に求職者に伝えましょう。もしも面接などで求職者から「年次有給休暇の取得状況」について質問されたら、

「今の取得日数は1人当たり平均で年5日だけど、来年度には年7日に引き上げられるよう、計画的付与制度(注)を導入する予定なんだ」

といった具合に、自社の現状と改善に向けた方針を正しく伝え、その上で納得して入社してくれる人を採用するようにするのです。

(注)年次有給休暇の付与日数のうち5日を超える部分について、会社が取得時季を決めて計画的に割り振る制度です(労使協定の締結が必要)。

以上(2025年2月更新)
(監修 弁護士 田島直明)

pj00315
画像:Rummy & Rummy-Adobe Stock

【業種別データ】漆器製造業の動向

漆器製造業は、2023年に事業所数227、従業者数1,720人と、いずれも前年をわずかに下回りました。一方、製造品出荷額等は161億1,600万円と増加し、1事業所当たり・1人当たりの出荷額も伸びています。ただし、原材料使用額等の比率は上昇しており、付加価値額は横ばいに近く、売上は持ち直しても採算面には原材料高の影響が残る状況です。

1 業界動向

1)業界全体

2023年の漆器製造業の事業所数は227事業所(対前年比98.3%)、従業者数は1720人(対前年比99.4%)、製造品出荷額等は161億1600万円(対前年比104.7%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は8人(対前年比101.1%)、現金給与総額は1900万円(対前年比102.8%)、原材料使用額等は3500万円(対前年比113.6%)、製造品出荷額等は7100万円(対前年比106.5%)、付加価値額は3300万円(対前年比100.7%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は253万円(対前年比101.7%)、製造品出荷額等は937万円(対前年比105.3%)、付加価値額は431万円(対前年比99.6%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は49.0%(対前年比106.7%)、同付加価値額比率は46.0%(対前年比94.6%)、同現金給与総額比率は27.0%(対前年比96.5%)となっています。

【3270 漆器製造業】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

【品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)】

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)

3 経営指標

【漆器製造業の経営指標】

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)

(注1)( )内は、調査対象企業数です。

(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。

以上(2026年3月更新)

pj55134
画像:Mariko Mitsuda

テレワークや外出中の社員を災害から守るためのチェックリスト

1 チェックリストで確認 オフィス外での防災対策

職場の防災対策は、社員がオフィスで働いていることを前提にしたものだけではありません。例えば、社員が外回りの営業をしていたり、テレワークをしていたりと「オフィス外」で働いているときに災害が発生したら、連絡を取り合うのは難しくなります。

この記事では、そうしたケースに備えるための基本的な対処法をご提案します。まずは次のチェックリストを基に、オフィス街で働く社員に対して、どのぐらい防災対策を周知できているかを確認してみましょう。

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2 外出中に災害が発生した際の対処法は?

ここでは、行政機関や企業などが提供している防災情報を参考に、外出中に災害が発生した際の対処法について説明します。いざというときに落ち着いて対応できるように、あらかじめ社員に周知しておきましょう。

1)地震が発生したときは?

1.オフィス街・繁華街・住宅街

その場で立ち止まらずに、速やかに建物や電柱などから離れるようにします。カバンや上着などでガラスや看板などの落下物から身を守りながら、公園などの広い場所に避難します。

広いところに逃げる余裕がない場合は、耐震性の高い鉄筋コンクリートの建物に避難するようにしましょう。

また、住宅街では、門や塀が倒れてくる可能性があるので、近づかないようにしましょう。切れて垂れ下がっている電線は電気が流れている可能性があるので、近づいたり触ったりしないように注意が必要です。

2.地下街

柱や壁のそばで揺れが収まるまで待つようにします。停電した場合でも、非常照明がつくまではむやみに動かないようにしましょう。

また、地下街では60メートルごとに非常口が設置されています。混雑による転倒や将棋倒しなどの事故を避けるために、1つの非常口に殺到せず、落ち着いて地上に出ましょう。

3.電車の中

電車は地震計や緊急地震速報のデータなどを基に、強い揺れを観測した際には緊急停車します。急ブレーキのはずみで転倒しないように、手すりやつり革にしっかりつかまるようにしましょう。座っている場合には、進行方向に近いポールなどにつかまると体勢が安定します。

また、反対側の電車に接触したり、電線で感電したりといった事故を避けるために、勝手に降車せず、乗務員や駅員の指示を待ってから降車するようにしましょう。

4.車の運転中

運転中に地震が発生したときは、追突事故などを避けるために、ハザードランプを点灯して徐々にスピードを落とし、道路の左側に寄せて停車します。慌てて車外に出ると、対向車や後続車に接触したり、落下物に巻き込まれたりする危険があるため、揺れが収まるまではカーラジオやスマートフォンで地震情報や道路交通情報を聞きつつ車内で待機しましょう。

やむを得ず車を置いて避難する場合には、連絡先のメモを残した上で、緊急車両や救援車両の通行の妨げにならないように、道路外の場所、もしくは道路の左側に寄せて駐車しておきましょう。いざというときに移動させられるように、ドアはロックせずに、キーは運転席などの目立つ場所に置くか、差したままにしておきましょう。

5.エレベーターの中

揺れを感じたら、行先階のボタンをすべて押し、最初に止まった階で降りるようにします。もし、閉じ込められてしまったら、非常ボタンを押して管理会社に連絡を取るか、消防や警察に連絡して救助を待ちます。

2)水害が発生したときは?

1.建物の中にいる場合

台風や大雨などによって引き起こされる土砂災害、洪水、浸水といった水害にも注意が必要です。水害が発生した際に、マンションなどのように頑丈であったり、浸水する可能性が低かったりする建物の中にいる場合は外に出ようとせず、2階以上など高い場所に移動して水が引くまで待つようにしましょう。

もし、建物の外に出て避難するときには、次のようなことに注意が必要です。

  • 避難所に行くときは、できる限り複数人で固まって移動する
  • マンホールや段差、側溝の有無を確認しながら移動する(棒があるとよい)
  • 水位が膝のあたりまで上昇している場合は、移動をやめて近くの建物へ避難する

なお、水害は地震とは異なり、発生した際の被害をある程度予測できます。あらかじめ、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」などで、自宅や訪問先の場所が浸水する危険性はないか、最寄りの避難所がどこにあるのかなどを情報収集しておきましょう。ハザードマップポータルサイトは、自治体が作成・公開している「わがまちハザードマップ」以外にも、現在地の情報や地図上からその場所のハザードマップを確認できるため、外出先でも役立ちます。

■国土交通省「ハザードマップポータルサイト」■
https://disaportal.gsi.go.jp/

2.車の運転中

局地的な集中豪雨などが頻繁に発生する昨今では、車の運転中に大雨に遭遇する可能性もあります。冠水した道路で、水深が車の床面を超えると浸水してエンジンが故障したり、水圧でドアが開かなくなったりする危険性があります。

特に、高架下、立体交差などのアンダーパスといった周辺の土地よりも低い場所に入ってしまうと浸水して車が動かなくなり、立ち往生する危険性が高いため、このような場所は避けて移動しましょう。

万が一、車内にまで浸水した場合には、慌てずに車を停めてすぐにエンジンを停止させましょう。その上で、いきなり道路に出るのではなく、片足を出して水深を測りつつ、進んできた方向に歩いて戻るようにしましょう。

ドアが開かない場合、窓ガラスを割って脱出する必要があります。車に脱出用ハンマーを備えておくとよいでしょう。また、脱出用ハンマーがない場合でも、シートからヘッドレストを取り外し、柄の部分を1本、窓ガラスの隙間にねじ込んで力を加えるとテコの原理で窓ガラスを割ることができます。いざというときのために覚えておきましょう。

3 テレワークや外出先でも取り組める防災対策

1)防災備蓄品を自宅や社用車に備える

企業向けに防災備蓄品を提供している企業の中には、テレワークの浸透を受けて、コンパクトにまとまった防災備蓄品を提供しているところもあります。テレワークを行う社員にも最低限の備えをしてもらうために、会社で購入費用を補助したり、防災備蓄品を配布したりできると良いでしょう。

例えば、アスクル(東京都江東区)では、「小スペース防災用品」として棚に収納できるA4サイズのファイルにまとまった防災備蓄品セットを販売しています。また、フェーズフリー用品(災害時のために準備するのではなく、普段使っているものを災害時にも役立てる考え方)として、普段使いができるスリッパやウェアラブルメモなども取り扱っています。

■アスクル「防災用品特集」■
https://www.askul.co.jp/sf/bousai/00/0/

なお、車内に防災備蓄品を備える際には、季節によって防災備蓄品の内容が変わることに注意が必要です。例えば、夏場であれば車内が高温になるので、食料の保管には向きません。また、冬場であれば、毛布や使い捨てカイロなどの寒さ対策が重要になります。

2)安否確認サービスを平常時の連絡手段としても活用する

さまざまな企業が提供している安否確認サービスですが、災害発生時に限らず、連絡網や健康管理ツールとして平常時でも利用できたり、自動で安否確認メールを配信したりするサービスを選ぶと、いざというときにも慌てずに対応できます。

例えば、リロクラブ(東京都新宿区)では、安否確認システムの「Relo安否コネクト」を提供しています。あらかじめ条件を設定しておくことで、地震や気象情報と連動して自動で安否確認メールを配信することもできるため、管理者による手動配信の負担を軽減できます。

また、健康状態の報告や社員向けアンケートのテンプレートなど、災害発生時だけに限らず、平常時の連絡手段として利用できる機能も備えています。

■リロクラブ 安否確認システム「Relo安否コネクト」■
https://www.reloclub.jp/crisis-management/safetycheck/

3)防災訓練をオンラインでも行う

これまでの防災訓練は、社員全員がオフィスに集まって行うのが前提でしたが、テレワークの浸透を受けて、オンライン会議システムなどを利用してリモート環境でも防災訓練ができるサービスがあります。

例えば、レスキューナウ(東京都品川区)ではWeb会議方式で防災訓練ができるサービスを提供しています。アンケートやチャット機能などを活用して防災訓練を行うことができ、録画機能もあるため、当日に防災訓練に参加できなかった社員にも訓練内容を共有できます。

■レスキューナウ「アドバイザリーサービス(リモート防災訓練)」■
https://www.rescuenow.co.jp/riskmanagement/advisory05

以上(2025年3月更新)

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画像:lemono-shutterstock