インターネットやSNS等で労働者を募集する際には法律違反とならないように、必ず”6情報”(①求人者・労働者の募集を行う者の氏名又は名称、②住所(所在地)、③連絡先、④業務内容、⑤就業場所、⑥賃金)を記載することを念頭に置き、求人広告を作成するようにしましょう。
【中堅社員のスピーチ例】なぜ、あなたの指示は部下に伝わらないのか
【ポイント】
- 部下が成長しないのは、部下を教育する上司の「言語化」が足りないからかもしれない
- マニュアルのような大仰なものでなく、メモ書きでもいいので「ポイント」を言葉にする
- 言葉化することで、上司と部下との間に共通認識が生まれ、部下が成長しやすくなる
おはようございます。私が部下を持つ上司の立場になってから数年が経ちました。今日は私と同じ上司の皆さんに、ぜひ聞いていただきたい話があります。皆さんは、部下がなかなか仕事を覚えてくれなくて、モヤモヤした経験はないでしょうか。私は上司になってからそのようなモヤモヤがずっと続いていたのですが、最近になって、それは部下ではなく、部下を教育する私のほうに問題があったのだと気付くことができました。
私に足りなかったものは「言語化」です。私は今まで部下に何かを教える際、「私が今からやるから、同じようにやってみて」と、具体的な言葉で伝えずに指導をすることが多々ありました。私自身も若い頃、当時の上司から「仕事は見て覚えるものだ」と言われて育ちましたし、日々の業務も忙しく、マニュアルなどを作る余裕もなかったからです。
ですが、あるとき別の会社で働く友人から、アドバイスを受けました。その友人も、私と同じく部下を持つ上司ですが、このようなことを言われました。「仕事のポイントが『10個』あったとして、部下に『5個』しか言葉で伝えてなかったとしたら、それはできなくて当たり前だよ」と。私が「でも、マニュアルを作る時間もないし……」と言いかけたら、その友人は「そんな大仰なものじゃなくて、教えることをメモ帳やホワイトボードに書き出すだけでいいんだよ」と返してきました。
友人の言う通り、部下に何かを教える前に、ポイントをメモに書き出して渡すようにしたら、部下とのコミュニケーションが一変しました。先ほどの例えで言うなら、言語化によって「ポイントが10個あること」が私と部下の共通認識になり、部下は仕事の全体像が分かって質問がしやすくなり、私も「部下が理解できていること、できていないこと」を整理しやすくなったのです。
上司にも仕事がある以上、全てを手取り足取り教えるわけにはいきませんし、部下の成長のために「見て覚えてもらうこと」が必要なときもあります。とはいえ、チームで仕事をする以上、基本となるのはやはり「言葉」であり、「忙しいから」「言葉にしにくいから」といった理由で言語化を怠けていては、いつまでたっても上司も部下も成長できないのだと考える今日このごろです。
以上(2025年6月作成)
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画像:Mariko Mitsuda
荷物があるのに運べない! 物流業の人手不足打開のカギは?
1 物流業「2024年問題」の現在地
労働基準法の「時間外労働の上限規制」が物流業にも適用される(いわゆる2024年問題)ようになってから、1年以上がたちました。

とはいえ、物流業は「2割長く、2割安い」職業といわれており、もともと
- 点呼や運行日報の記入などを人力で行っているケースが多い
- 長時間の運転時間の他、荷待ち時間が発生したり、本来依頼になかった荷役作業を急ぎで依頼されたりすることが多い
- 労働時間が不規則で年次有給休暇が取りにくいなどの理由から、若手が入りにくい
など、長時間労働に陥りやすい傾向があり、2024年問題への対応がいまだ追いついていない会社が少なくありません。物流業の会社は、いかに人手不足を解消すればよいのか。この記事ではそのヒントとして、
業務のDX化や配置転換で長時間労働を是正すること
をご提案します。
なお、物流業界においては、2024年問題への対策として
2025年4月1日から改正流通業務総合効率化法・改正貨物自動車運送事業法が施行され、荷主・物流事業者に対する規制などが強化
されています。第3章で紹介していますので、自社が対応できているか改めてご確認ください。
2 業務のDX化や配置転換で長時間労働を是正する
中小企業クラスの物流業における、時間外労働の削減に関する取り組み事例を紹介します。
1)ドライバーの点呼や運行日報の記入を自動化
物流業では、安全運転の徹底のため、運行管理者がドライバーの出発前や帰社後に点呼を取り、健康状態や呼気中のアルコール濃度をチェックすることが欠かせません。ですが、この業務にかかる時間は、DX化によって削減できる可能性があります。
例えば、ある会社は、各営業所に設置したロボットが、ドライバーの健康状態やアルコール濃度のチェックを自動で行い、運行管理拠点にデータを送る形で点呼を行っています。
ロボットが点呼を行うことで、運行管理者がドライバーと対面する必要がなくなり、作業時間を大幅に削減できる
ようになったそうです。
また、この会社では、運行日報の記入の自動化も実施しています。運行日報は手書きが当たり前という会社も多いですが、
「デジタルタコグラフ(デジタコ)」を使い、運転時の速度・走行時間・走行距離などを自動で記録できるようにする
ことで、ドライバーの負担を軽減しているそうです。デジタコと連携した勤怠管理システムもあり、勤怠管理も自動化することもできます。
2)セーフティーレコーダーで荷待ち時間を削減
ドライバーの長時間労働が慢性化しやすい原因の1つに、荷物の積み下ろしが終了するまでドライバーが待機する「荷待ち時間」の問題があります。
例えば、ある会社は、ドライブレコーダー機能とデジタコ機能が一体になったセーフティーレコーダーを全車に導入し、車両の速度、走行時間、走行距離などを分析することで、荷待ち時間がどの程度発生しているのかを突き止めました。さらに、
荷待ち時間を可視化したデータを顧客に見せ、荷待ち時間短縮の協力を仰ぐ
ようにし、配送ルートの見直しも併せて行うことで、時間外労働の削減に成功したそうです。
3)高齢ドライバーを事務職に配置転換し、効率の良い配車を
どの会社でも従業員の高齢化は大きな課題ですが、物流業においては特にその傾向が強いです。経験豊かなベテランは会社にとって戦力の要ですが、一方で人間の身体機能は年齢とともに低下していくため、高齢化とともにドライバーが事故に遭うリスクも高まっていきます。
例えば、ある会社は、こうした高齢のドライバーをあえて「事務職」に配置転換することで、事故のリスクを減らすとともに、働き方改革に成功しました。「経験豊かなベテランを現場から外して大丈夫なのか?」と思うかもしれませんが、
ドライバーの仕事内容を細かく把握しているからこそ、配車が効率良く行える
という側面があり、結果的に職場全体の時間外労働の削減につながったそうです。例えば、どのサイズのトラックなら現場に入れるかなどを細かく顧客とやり取りしながら、ドライバーの仕事を決められるといった具合です。
4)「あえての新卒採用」に取り組む
中小企業の場合、ドライバーは中途採用が基本です。トラックの運転免許については、大型免許であれば原則21歳以上、中型免許であれば原則20歳以上といった具合に年齢要件が高めに設定され、なおかつ一定の運転経験が受験資格に含まれているため、新卒採用に取り組みにくい面があります。ただ、人手不足と高齢化の中、そんなことばかり言ってもいられません。
例えば、ある会社は、「いつまでも若手を入れないわけにはいかない」と考え、
物流業のいわゆる3K(きつい、汚い、危険)のイメージを取っ払い、新卒の人にも興味を持ってもらえる会社づくり
に取り組みました。業界未経験者であっても会社が費用を出して免許を取ってもらう形を整え、労働時間が不規則で年次有給休暇が取りにくいという課題を解決するため、年5日の計画年休制度も導入するなどした結果、高卒のドライバーの新卒採用に成功しました。また、従業員のユニフォームを清潔なデザインに一新したり、社内にパウダールームを設けたりすることで、女性の新卒採用にも成功し、人材の確保・育成を継続しているようです。
3 (参考)2025年の流通業務総合効率化法等改正について
最後に、2025年4月1日から施行されている、改正流通業務総合効率化法・改正貨物自動車運送事業法について解説します。今回の改正のポイントは大きく3つに分けられます。
1)荷主・物流事業者に対する規制(改正流通業務総合効率化法)
1.物流効率化のための努力義務
荷主(発荷主、着荷主)と物流事業者(トラック、鉄道、港湾運送、航空運送、倉庫)について、次のような措置を講じる努力義務が課されています。

2.特定事業者の指定と義務
「特定事業者」と呼ばれる、主務大臣が指定する一定規模以上の荷主・物流事業者について、物流効率化のための措置に関する中期計画の作成や提出が義務付けられています。
また、特定事業者に該当する荷主については、物流効率化のために必要な業務を統括管理する「物流統括管理者」の選任が義務付けられています。
2)トラック事業者の取引に対する規制(改正貨物自動車運送事業法)
1.実運送体制管理簿の作成
荷主から運送を委託された元請事業者について、1.5トン以上の貨物を運送するために他のトラック事業者(実運送事業者)を利用した際、「実運送体制管理簿」という運送の実態を記録する管理簿を作成することが義務付けられています。
2.運送契約時の書面交付
荷主・トラック事業者・利用運送事業者(実運送業者に運送を委託する事業者)は、運送契約の締結時に、提供する役務の内容やその対価(附帯業務料、燃料サーチャージ等)について記載した書面を交付することが義務付けられています。
3.下請け利用の適正化
トラック事業者・利用運送事業者について、他事業者の運送の利用(下請け)を適正化する努力義務が課され、一定規模以上の事業者には、適正化に関する管理規程の作成や責任者の選任が義務付けられています。
3)軽トラック事業者に対する規制(改正貨物自動車運送事業法)
1.貨物軽自動車安全管理者の選任と講習受講
軽トラック事業者の営業所ごとに「貨物軽自動車安全管理者」を選任し、定期的な講習を受講させることが義務付けられています。
2.事故情報の公表
軽トラック事業者に係る事故報告や安全確保命令に関する情報が、国土交通省のウェブサイトで公表対象となります。
以上(2025年6月)
(監修 三浦法律事務所 弁護士 磯田翔)
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画像:emma-Adobe Stock
「大学×企業の可能性を広げる」近畿大学リエゾンセンターに聞く産学連携の今と未来(3)
令和4年3月24日、近畿大学と徳島大正銀行は「産学連携包括契約」を締結しました。
産学連携・交流を円滑に推進するための組織が近畿大学リエゾンセンター(KLC)です。
「とくぎんサクセスクラブnavi」(とくさくnavi)では、KLCのコーディネーター武田和也さんへのインタビューを3回連載でお届けします。産学連携の『今』、地域企業とのつながり方や未来の可能性に迫ります。
最終回となる第3回では、リエゾンセンターが描く産学連携の進め方や、企業へのメッセージをご紹介します。「大学と連携してみたいけど、何から始めれば…?」という方へのヒントも必見です。
―今後、どのような産学連携を進めていきたいと考えていますか。
今までは、教員の研究テーマに合致したネタでないと技術相談が成立してこなかったんですが、企業のふわっとした「ビジネス展開を考えてほしい」といった相談にも対応できることがよくわかってきました。商品化につながっている例もたくさんあります。
また、学生が関わってくることにも面白みを感じています。若い学生たちが自分ごととして考えることができています。一番信用性が高いのは、若い人たち向けの商品展開を考えてほしい、といったご相談ですね。そういったご相談がどんどん増えていけばいいなと思っています。
また一方で、学生たちが関わって商品化につながることで学生たちの就職活動時に大きなアピール材料にもなります。デザインのご相談を受けた際、学生がデザインを考え、展示会にいってそのご縁で就職が決まったこともありました。当時2011年は就職活動氷河期でしたが、希望の企業へ就職できたのも産学連携の効果で、企業だけでなく学生たちにもメリットがあることも知りました。
このように、企業にとっても大学や学生にとってもWINWINとなる産学連携が増えることにも期待しています。

―「こんなことから始めてみては?」というアドバイスがありましたらお聞かせください
商品化に関するお困りごと、商品を作った時の不具合、学生たちに考えてもらいたい若い人たち向けのアイデアなどお気軽にご相談いただけたらと思います。オンライン相談もできるので、遠方からのご相談も大歓迎です。共同研究だけでなく色々なメニューをもっています。アイデアがほしい、分析をお願いしたい、デザインを考えてほしいだけでもかまいません。企業のお困りごとをビジネスコンテストで発表してもらう、なんてメニューもあります。企業のお困りごとへのアイデアを学生が3ヶ月かけて考えて、3ヶ月目で優勝者を決めるコンテストです。色々な学生のアイデアをお持ち帰りいただけるのでおすすめです。また、先生に企業にいってもらって指導してもらう、セミナーを行ってもらうなどもできます。企業の希望を聞きながら、希望に合うようなメニューを選び出すのが我々コーディネーターの仕事ですのでお任せください。

―とくぎんサクセスクラブの会員さまへメッセージをお願いします。
何でもご相談ください。ハードルはありません。とりあえず何ができるか聞いてあげようか、みたいな軽い気持ちでご相談ください。とくぎんサクセスクラブ会員様からのご相談をお待ちしております。
以上、近畿大学リエゾンセンターのコーディネーター武田和也さんへのインタビューを3回連載でお届けしました。
近畿大学産学連携についてのご相談は、お取引のある営業店にお問合せください。または、とくぎんサクセスクラブnaviのお問合せフォームからご連絡ください。
以上(2025年5月作成)
画像:近畿大学リエゾンセンター
【業種別データ】骨材・石工品等製造業の動向
2023年の骨材・石工品等製造業は、事業所数2187でほぼ横ばい、従業者数は2万3690人に減少したものの、製造品出荷額は6453億円(対前年比101.1%)と微増で概ね堅調でした。品目別では再生骨材・人工骨材が大幅減少する一方、鉱物・土石粉砕は出荷・付加価値が大きく伸びています。原材料比率は約43.8%、従業者1人当たりの現金給与総額は419万円と上昇しており、需給動向と原料価格が今後の焦点です。
1 業界動向
1)業界全体
2023年の骨材・石工品等製造業の事業所数は2187事業所(対前年比99.1%)、従業者数は2万3690人(対前年比97.5%)、製造品出荷額等は6453億5700万円(対前年比101.1%)となっています。
1事業所当たりの従業者数は11人(対前年比98.4%)、現金給与総額は4500万円(対前年比99.7%)、原材料使用額等は1億2900万円(対前年比103.1%)、製造品出荷額等は2億9500万円(対前年比102.1%)、付加価値額は1億4700万円(対前年比101.6%)となっています。
従業者1人当たりの現金給与総額は419万円(対前年比101.3%)、製造品出荷額等は2724万円(対前年比103.7%)、付加価値額は1360万円(対前年比103.3%)となっています。
製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は43.8%(対前年比101.0%)、同付加価値額比率は49.9%(対前年比99.6%)、同現金給与総額比率は15.4%(対前年比97.6%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
2)砕石製造業
2023年の砕石製造業の事業所数は782事業所(対前年比100.5%)、従業者数は1万1221人(対前年比96.0%)、製造品出荷額等は3342億9400万円(対前年比100.1%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
3)再生骨材製造業
2023年の再生骨材製造業の事業所数は185事業所(対前年比97.9%)、従業者数は1718人(対前年比94.1%)、製造品出荷額等は384億2700万円(対前年比85.3%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
4)人工骨材製造業
2023年の人工骨材製造業の事業所数は14事業所(対前年比87.5%)、従業者数は281人(対前年比49.5%)、製造品出荷額等は101億2300万円(対前年比71.8%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
5)石工品製造業
2023年の石工品製造業の事業所数は923事業所(対前年比98.6%)、従業者数は5406人(対前年比97.3%)、製造品出荷額等は649億6800万円(対前年比97.5%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
6)けいそう土・同製品製造業
2023年のけいそう土・同製品製造業の事業所数は32事業所(対前年比94.1%)、従業者数は433人(対前年比98.4%)、製造品出荷額等は95億5600万円(対前年比101.9%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
7)鉱物・土石粉砕等処理業
2023年の鉱物・土石粉砕等処理業の事業所数は251事業所(対前年比98.8%)、従業者数は4631人(対前年比109.8%)、製造品出荷額等は1879億8800万円(対前年比111.2%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)
品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
3 経営指標

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)
(注1)( )内は、調査対象企業数です。
(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。
以上(2026年3月更新)
pj55064
画像:Mariko Mitsuda
【業種別データ】鉄素形材製造業の動向
2023年の鉄素形材製造業は、事業所数1249、従業者4万8618人とやや減少する一方、製造品出荷額は1兆7654億7300万円(+2.6%)と増加し、付加価値や従業者1人当たり賃金も上昇しました。品目別では可鍛鋳鉄や鍛工品が伸びる一方、鋳鋼や一部の銑鉄鋳物は減少し二極化が鮮明です。原材料比率は約65%と高水準で、原料コスト対策と高付加価値化が収益改善の鍵となります。
1 業界動向
1)業界全体
2023年の鉄素形材製造業の事業所数は1249事業所(対前年比99.5%)、従業者数は4万8618人(対前年比98.1%)、製造品出荷額等は1兆7654億7300万円(対前年比102.6%)となっています。
1事業所当たりの従業者数は39人(対前年比98.5%)、現金給与総額は2億100万円(対前年比101.0%)、原材料使用額等は9億2000万円(対前年比101.4%)、製造品出荷額等は14億1400万円(対前年比103.1%)、付加価値額は4億2300万円(対前年比104.9%)となっています。
従業者1人当たりの現金給与総額は517万円(対前年比102.5%)、製造品出荷額等は3631万円(対前年比104.7%)、付加価値額は1086万円(対前年比106.4%)となっています。
製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は65.1%(対前年比98.3%)、同付加価値額比率は29.9%(対前年比101.7%)、同現金給与総額比率は14.2%(対前年比97.9%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
2)銑鉄鋳物製造業(鋳鉄管、可鍛鋳鉄を除く)
2023年の銑鉄鋳物製造業(鋳鉄管、可鍛鋳鉄を除く)の事業所数は701事業所(対前年比100.1%)、従業者数は2万3028人(対前年比100.1%)、製造品出荷額等は6693億7100万円(対前年比98.3%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
3)可鍛鋳鉄製造業
2023年の可鍛鋳鉄製造業の事業所数は64事業所(対前年比100.0%)、従業者数は2899人(対前年比104.5%)、製造品出荷額等は1208億2800万円(対前年比115.5%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
4)鋳鋼製造業
2023年の鋳鋼製造業の事業所数は68事業所(対前年比95.8%)、従業者数は6168人(対前年比87.1%)、製造品出荷額等は1869億8400万円(対前年比92.2%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
5)鍛工品製造業
2023年の鍛工品製造業の事業所数は408事業所(対前年比99.3%)、従業者数は1万4370人(対前年比99.7%)、製造品出荷額等は6414億3100万円(対前年比107.2%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
6)鍛鋼製造業
2023年の鍛鋼製造業の事業所数は8事業所(対前年比88.9%)、従業者数は2153人(対前年比92.8%)、製造品出荷額等は1468億5900万円(対前年比110.2%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)
品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
3 経営指標

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)
(注1)( )内は、調査対象企業数です。
(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。
以上(2026年3月更新)
pj55070
画像:Mariko Mitsuda
【業種別データ】陶磁器・同関連製品製造業の動向
2023年の陶磁器・同関連製品製造業は、事業所数約1,306、従業者約3.5万人、製造品出荷額は約9,348億円と前年を下回り全体でやや縮小しています。一方、衛生陶器・食器・タイル・理化学用陶磁器等は品目別に増加が見られる反面、電気用陶磁器は大幅減少。原材料比率の高さや品目・地域による収益性のばらつきが課題で、付加価値向上や設備更新、販路拡大による競争力強化が求められます。
1 業界動向
1)業界全体
2023年の陶磁器・同関連製品製造業の事業所数は1306事業所(対前年比98.6%)、従業者数は3万5352人(対前年比99.6%)、製造品出荷額等は9348億900万円(対前年比93.7%)となっています。
1事業所当たりの従業者数は27人(対前年比101.0%)、現金給与総額は1億3000万円(対前年比101.4%)、原材料使用額等は3億3300万円(対前年比93.3%)、製造品出荷額等は7億1600万円(対前年比94.9%)、付加価値額は3億3700万円(対前年比90.9%)となっています。
従業者1人当たりの現金給与総額は479万円(対前年比100.3%)、製造品出荷額等は2644万円(対前年比94.0%)、付加価値額は1245万円(対前年比89.9%)となっています。
製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は46.6%(対前年比98.2%)、同付加価値額比率は47.1%(対前年比95.7%)、同現金給与総額比率は18.1%(対前年比106.8%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
2)衛生陶器製造業
2023年の衛生陶器製造業の事業所数は39事業所(対前年比102.6%)、従業者数は3297人(対前年比101.9%)、製造品出荷額等は685億6300万円(対前年比104.2%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
3)食卓用・ちゅう房用陶磁器製造業
2023年の食卓用・ちゅう房用陶磁器製造業の事業所数は614事業所(対前年比99.2%)、従業者数は6226人(対前年比98.8%)、製造品出荷額等は498億6400万円(対前年比104.6%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
4)陶磁器製置物製造業
2023年の陶磁器製置物製造業の事業所数は77事業所(対前年比97.5%)、従業者数は517人(対前年比95.0%)、製造品出荷額等は36億4300万円(対前年比106.8%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
5)電気用陶磁器製造業
2023年の電気用陶磁器製造業の事業所数は107事業所(対前年比97.3%)、従業者数は9393人(対前年比65.5%)、製造品出荷額等は2866億600万円(対前年比56.5%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
6)理化学用・工業用陶磁器製造業
2023年の理化学用・工業用陶磁器製造業の事業所数は94事業所(対前年比94.9%)、従業者数は1万618人(対前年比181.7%)、製造品出荷額等は4470億9100万円(対前年比149.0%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
7)陶磁器製タイル製造業
2023年の陶磁器製タイル製造業の事業所数は165事業所(対前年比98.8%)、従業者数は3523人(対前年比101.3%)、製造品出荷額等は548億1500万円(対前年比113.3%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
8)陶磁器絵付業
2023年の陶磁器絵付業の事業所数は50事業所(対前年比100.0%)、従業者数は422人(対前年比106.0%)、製造品出荷額等は30億6100万円(対前年比99.1%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
9)陶磁器用はい(坏)土製造業
2023年の陶磁器用はい(坏)土製造業の事業所数は71事業所(対前年比97.3%)、従業者数は639人(対前年比101.3%)、製造品出荷額等は125億9200万円(対前年比90.0%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
10)その他の陶磁器・同関連製品製造業
2023年のその他の陶磁器・同関連製品製造業の事業所数は89事業所(対前年比100.0%)、従業者数は717人(対前年比103.2%)、製造品出荷額等は85億7300万円(対前年比103.2%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)
品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
3 経営指標

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)
(注1)( )内は、調査対象企業数です。
(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。
以上(2026年3月更新)
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画像:Mariko Mitsuda
【債権回収】倒産するかもしれない相手と取引を継続するか否かの判断基準
目次
1 いかに早く察知できるかが勝負
取引先からの支払いが滞り、こちらの催促にも応じない場合、いよいよ経営が危ないかもしれないので、速やかに行動しましょう。債権保全と回収の方法は幾つかありますが、取引先が破産や民事再生などの法的手続きを取ると、原則として個別の取り立てを行うことが禁止され、債権回収が認められなくなる場合があります。また、取引先に債権を持つのは自社だけではないはずですから、債権回収は「早い者勝ち」ともいえます。
この段階になったら、
いかに早く察知して判断し、行動するかが重要
です。この記事では、危ない取引先との取引について、「訴訟になる前の債権回収」の視点でまとめています。経営者は特に、
- 仮差押え:取引先が資産を処分できないように差し押さえる
- 商品の引き揚げ:相手の同意を得て自社商品を引き揚げる
- 相殺の実行:取引先との債権債務を相殺する
- 担保の取得、実行:担保を取得する、債務不履行なら不動産競売などを行う
- 動産売買の先取特権の実行:自社が販売した商品を当然に引き揚げる
について知っておかなければなりません。
債権回収は時間との勝負である一方で、倒産手続が開始された後には、手続開始前の一部弁済が偏頗(へんぱ)弁済として否認され、弁済に対応する金銭等を破産管財人に対して返還しなければならなくなります。したがって、早期回収を図る場合でも、取引先の倒産申立ての可能性や時期を見極め、専門家と連携して慎重に判断する必要があります。
2 取引を継続するか否かを判断する
取引先に関する情報収集が重要ですが、悠長に構えている時間はありません。取引を継続するか否かを判断する過程で、取引先へのヒアリングや、同業他社から情報収集をするので、情報収集と取引を継続するか否かの判断はセットで行うことになります。
取引先からの支払いが滞り、催促をしてもなお遅延が解消されない場合は、
- 決済サイトを短くする
- 取引量を減らす
- 担保を設定する
- リスク相当分を価格に上乗せする
といったことも検討します。
取引を継続しない場合は、契約書の「解約」か「約定解除」を実行します。解約とは、
当事者の一方の意思表示により、将来に向かって解約するというもので、「3カ月前に通知すれば解約できる」
といったように定めるものです。約定解除とは、
契約書に定められた条件に抵触する場合に解除するというもので、「1度でも支払いを怠ったときに契約を解除できる」
といったように定めるものです。もし、契約書にこれらの定めがなければ、取引先との話し合いにより「合意解除」することになります。
なお、契約解除には「法定解除」もあります。法定解除ができるのは、相手に「債務不履行」や「契約不適合」(相手から納品された目的物が仕様とは異なっていること)があった場合です。債務不履行には次の3つがあります。
- 履行遅滞:支払いが遅れているなど
- 履行不能:支払うことができないなど
- 不完全履行:一部しか支払われていないなど
法定解除の場合、債務不履行があっただけではなく、その後に履行の催告等の手続きを経なければ、解除することはできません。
3 仮差押えをするか否かを判断する
取引先が資産を勝手に処分しないように、「仮差押え」をすることを検討します。仮差押えとは、
売上債権などの金銭債権を保全するために、取引先の保有している財産を暫定的に差し押さえる制度
です。もう少し簡単に言うと、
訴訟を提起して、判決が出ても、実際に回収ができるようになるまでには時間がかかります。その間に相手が資産を処分してしまうと、回収できる資産がなくなるので、そうならないよう(相手が勝手に処分することがないようにするため)、仮で差し押さえておく
というものです。仮差押えは金銭債権を対象としています。一方、仮処分とは、
仮差押えと異なり、取引先に対して有する金銭債権以外の権利を保全する制度
です。例えば、譲渡担保権を設定している取引先の物件が第三者に譲渡される恐れがある場合、それを阻止するために利用されます。以降、仮差押えについて説明をしていきます。
仮差押えは有効な債権回収の手段、交渉手段となりますが、次のような注意点もあります。取引先の状況や費用についても検討する必要があります。
- 仮差押えは、回収の優先権ではない。従って、他の債権者も回収手続への参加を行った場合、各自の債権額の按分でしか回収できなくなる恐れがある
- 仮差押えは、取引先が破産などの法的な倒産手続を取り、当該手続きが開始されると失効する。この場合、有効な債権回収手段とはならない
- 仮差押命令を取得するためには、裁判所に担保金を積む必要がある。また、不動産を仮差押えする場合は登録免許税も必要
なお、仮差押えの主な流れは次の通りです。

4 商品を引き揚げるか否かを判断する
取引を継続しない場合は、速やかに取引先の倉庫などにある自社の商品を引き揚げます。
一方、取引が継続している状態で商品を引き揚げるには取引先の同意が必要です。同意がないと、自社が窃盗罪に問われたり、不法行為として損害賠償責任を負わされたりする恐れがあるからです。ただし、取引先の同意を得た上での商品の引き揚げでも、その後すぐに取引先が破産などの法的手続を取った場合は認められないことがあります。
引き揚げ商品が自社の売却した商品でなければ、「代物弁済」または「動産譲渡担保権」を実行します。代物弁済とは、
他の動産を受け取って債権の弁済に充てること
です。動産譲渡担保権とは、債権者に対して所有権を形式的に譲渡する方式の担保権であり、
取引先がそのまま利用できる状態で、動産を担保に取れる方法
です。動産を取引先のところにおいたままですので、譲渡担保が設定していることを知らない第三者に対しては担保の効力を主張できない恐れがありますが、少なくとも譲渡担保を知っている第三者に対しては、自己の優先権を主張できるので、一定の効果はあります。そのため、機械等の動産を譲渡担保に取る場合は、機械にプレートを付けたり、担保物件であることを示す札を立てるなどして明認方法を施すようにします。
5 相殺するか否かを判断する
相殺とは、
自社が取引先に負っている債務と、取引先が自社に負っている債務(自社から見ると債権)を相殺すること
です。原則として債権債務の弁済期が到来していることが条件ですが、自社が取引先に負っている債務については、弁済期が到来していなくても、自社が期限の利益を放棄することで相殺の対象となります。相殺は、相手方に対する意思表示によって行います。通常、証拠を残すために「内容証明郵便」を送ることで相殺通知を行います。相殺をすることによって、自分の債務分については、事実上優先的に債権を回収することができることとなります。
なお、相殺は取引先が法的な倒産手続きを取った場合に制限されることがあります。例えば破産手続きの場合、
取引先が破産手続き開始申立をしたことを知っているのに、その後に債権を取得して相殺を持ちかけることは禁止される
などといった制限です。
6 担保の設定・実行するか否かを判断する
担保には不動産などの物的担保と、経営者個人の連帯保証のような人的担保があります。ただ、担保を設定したとしても、例えば、経営者個人に支払い能力があるかは分からないので、この辺りの調査は必要です。
また、取引先が法的な破産手続きを取ることを知っているのに担保を取得しようとした場合、その担保は認められなくなる恐れがあります。
一方、債務不履行が発生し、取引先の経営が一刻を争う状態であれば、速やかに担保を実行します。例えば不動産を担保としている場合、担保不動産競売によって債権回収を図ります。担保不動産競売の主な流れは次の通りです。

7 動産売買の先取特権を実行するか否かを判断する
商品などの動産を売買した場合、当該動産の代金が未払いであれば、「動産売買の先取特権」という「法定担保物権」を有します。まず、先取特権とは、
特定の財産について、他の債権者に優先して債権回収することを認める制度
です。この先取特権が動産売買についているわけですから、動産売買の先取特権とは、
自社は取引先に販売した動産を優先的に回収できる
というものです。さらにこれは、法定担保物権という、
法律上当然に発生する担保物権なので、事前に物的担保を設定しておく必要はない
ことになります。
動産売買の先取特権は、動産競売により代金回収を行うことがまず考えられます。例えば、次の場合です。
- 債権者が執行官に対し当該動産を提出したとき
- 当該動産の占有者が差押えを承諾することを証明する文書を提出したとき
- 債権者が担保権の存在を証する文書を提出して動産競売の許可を申し立て、執行裁判所がこれを許可し、許可決定が債務者に送達されたとき
しかし、取引先が当該動産の代金を自社に支払わないまま、第三者に当該動産を譲渡してしまう場合もあります。この場合は、対象となる動産がすでに債務者の手許にないため、動産競売の方法を用いることができません。しかし、取引先がその代金を第三者から受け取っていない場合は、取引先の第三者に対する売上債権を差し押さえることができます。これを、
動産売買の先取特権に基づく物上代位
といいます。
以上(2025年7月更新)
pj60188
画像:Mariko Mitsuda
【業種別データ】農業用機械製造業(農業用器具を除く)の動向
農業用機械製造業(農業用器具を除く)は、2023年に事業所数803か所(前年比99.1%)でほぼ横ばいながら、従業者数は3万1105人(97.3%)と減少し、製造品出荷額は1兆2278億8900万円(96.4%)と落ち込みました。従業者1人当たり現金給与は509万円(104.6%)と上昇する一方で、原材料比率が65.0%へ高まり付加価値率は35.5%に低下。原材料高と賃金上昇によるマージン圧迫が顕在化しており、採算改善と生産性向上が喫緊の課題です。
1 業界動向
2023年の農業用機械製造業(農業用器具を除く)の事業所数は803事業所(対前年比99.1%)、従業者数は3万1105人(対前年比97.3%)、製造品出荷額等は1兆2278億8900万円(対前年比96.4%)となっています。
1事業所当たりの従業者数は39人(対前年比98.1%)、現金給与総額は1億9700万円(対前年比102.6%)、原材料使用額等は9億9400万円(対前年比99.9%)、製造品出荷額等は15億2900万円(対前年比97.3%)、付加価値額は5億4300万円(対前年比94.7%)となっています。
従業者1人当たりの現金給与総額は509万円(対前年比104.6%)、製造品出荷額等は3948万円(対前年比99.1%)、付加価値額は1401万円(対前年比96.5%)となっています。
製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は65.0%(対前年比102.7%)、同付加価値額比率は35.5%(対前年比97.4%)、同現金給与総額比率は12.9%(対前年比105.5%)となっています。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)
品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2023年実績)は次の通りです。

(出所:経済産業省「経済構造実態調査(製造業事業所調査)」を基に作成)
3 経営指標

(出所:日本政策金融公庫「小企業の経営指標2024」)
(注1)( )内は、調査対象企業数です。
(注2)受取利息を加味できないなど調査項目に限界があるため、「黒字かつ自己資本プラス企業」でも損益分岐点比率が100%を超える場合があります。
以上(2026年3月更新)
pj55091
画像:Mariko Mitsuda
中小企業が知っておきたい 自社PRや補助金獲得につながる宣言集
1 積極的な「宣言」が成長のチャンスに
「パートナーシップ構築宣言」や「SECURITY ACTION(セキュリティ対策自己宣言)」など、世の中にはさまざまな「宣言」があります。これらは簡単に言うと、
企業が社会的責任などを果たす上で、「何に取り組んでいるのか」を端的に表すもの
です。宣言に伴い付与されるロゴマークなどが自社PRに役立つのはもちろん、宣言に取り組むことは “企業が成長するきっかけ”にもなります。なぜなら、宣言するまでの過程で、
- 自社には、どのような課題があるのか
- 課題を解決するには、どのような目標を立てればいいのか
- 目標を達成するには、どのような取り組みが必要なのか
などに、真剣に向き合うことになるからです。また、宣言の中には
補助金の加点などの優遇措置を受けられたり、あるいは宣言すること自体が補助金申請の必須要件になっていたりするもの
もあります。
この記事では、中小企業が行うさまざまな宣言の中から、
- 補助金の加点や融資金利の優遇などにつながる宣言
- イメージアップ、人材獲得や取引拡大などにつながる宣言
を紹介します。
2 補助金の加点や融資金利の優遇などにつながる宣言
1)「パートナーシップ構築宣言」(中小企業庁)
パートナーシップ構築宣言は、
企業が「サプライチェーン全体の共存共栄、下請事業者との取引の適正化などに取り組むこと」を発注者側の立場から宣言するもの
です。
宣言するには、
- サプライチェーン全体の共存共栄と規模・系列等を超えた新たな連携(企業間の情報共有や連携、IT実装支援やサイバーセキュリティ対策、専門人材マッチング、グリーン化、健康経営など労働環境に関する取り組み)を図ること
- 下請中小企業振興法に基づく「振興基準」を遵守すること
が必要です。
宣言すると、
政府、自治体などのさまざまな補助金の加点措置や優遇措置が受けられる
ようになります。また、
次のロゴマークの使用が認められ、宣言企業であることをアピールできる
ようになります。

なお、「宣言」は全国中小企業振興機関協会が運営するポータルサイトに掲載されますが、掲載後に指導・助言を受けるなど、宣言を履行していないと認められた場合、掲載が取りやめになることもあるので注意が必要です。
補助金の加点などの優遇措置については、次のウェブサイトをご確認ください。
■「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイト 宣言するメリット■
https://www.biz-partnership.jp/merit/index.html
2)「100億円宣言」(中小企業庁)
100億円宣言は、
経営者自らが、「売上高100億円」という野心的な目標を目指し、実現に向けた取組を行っていくことを宣言するもの
です。
宣言には、
- 企業概要(足下の売上高、従業員数等)
- 売上高100億円実現の目標と課題(売上高成長目標、期間、プロセス等)
- 売上高100億円実現に向けた具体的措置(生産体制増強、海外展開、M&A等)
- 実施体制
- 経営者のコミットメント(経営者自らのメッセージ)
を盛り込む必要があります。
この宣言は、中小企業成長加速化補助金を受けるための要件となっています。また、宣言をすることで
宣言の公式ロゴマーク活用による自社PRや、経営者ネットワークへの参加
といったメリットもあります。
詳しくは次のウェブサイトをご確認ください。
■100億企業成長ポータル■
https://growth-100-oku.smrj.go.jp/
3)「SECURITY ACTION(セキュリティ対策自己宣言)」(情報処理推進機構)
SECURITY ACTION(セキュリティ対策自己宣言)は、
中小企業が「情報セキュリティ対策に取り組むこと」を宣言するもの
です。取り組み目標に応じて「★一つ星」と「★★二つ星」のロゴマークがあります。
宣言するには、中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン付録の
- 「情報セキュリティ5か条」に取り組むこと(★一つ星)
- 「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」で自社の状況を把握した上で、情報セキュリティ基本方針を定め、外部に公開すること(★★二つ星)
が必要です。取り組み目標を決めて、自己宣言者サイトから申請をすると、1~2週間程度でロゴマークの使用方法が伝えられます。
宣言すると、
「IT導入補助金」「事業承継・引継ぎ補助金(経営革新)」などの申請ができる
ようになります(宣言が申請要件の1つになっています)。詳しくは次のウェブサイトをご確認ください。
■SECURITY ACTION 自己宣言を申請要件などにしている補助金・助成金一覧■
https://www.ipa.go.jp/security/security-action/requirement/requirement.html
4)「健康企業宣言」(全国健康保険協会(以下「協会けんぽ」)各支部)
健康企業宣言(健康宣言とも。協会けんぽの支部によって名称が異なる)は、
企業が「健康経営に取り組むこと」を宣言するもの
です。
宣言するには、協会けんぽの各支部が定める取り組みを実施します。支部によって内容が異なりますが、例えば、東京支部の場合、
- (STEP1)「100%健診実施」「健診結果の活用」などの5項目、「食」「運動」「性差に応じた健康課題」などの7項目(選択式)に取り組むことを宣言すること
- (STEP2)「健診・重症化予防」「メンタルヘルス対策」など6項目に取り組むこと
が必要です。
宣言すると、
支部ごとに設定された、さまざまな特典やサポートが受けられる
ようになります。例えば、東京支部では東京信用保証協会の信用保証料率の優遇が受けられるといった特典があります。詳しくは次のウェブサイトをご確認ください。
■協会けんぽ東京支部「健康企業宣言Rとは」■
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/shibu/tokyo/cat070/collabo271210-1/
3 イメージアップ、人材獲得や取引拡大などにつながる宣言
1)知的障がい者フレンドリー宣言(Lean on Me)
知的障がい者フレンドリー宣言は、
企業が「知的障がいのある人が活躍できる社会づくりに取り組むこと」を宣言するもの
です。運営会社のLean on Me(大阪府高槻市)は、障がい者支援者向けのe-ラーニング教材の提供などをしている会社で、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)におけるアドバイザリー契約を結んでいます。
宣言するには、
- 知的障がい特性理解のための研修を実施する(年1回以上)
- 知的障がいのある人を雇用している
- 知的障がいのある人が関わるチャリティーイベントに協賛する
- 知的障がいのある人が関わるチャリティーイベントにボランティア参加する
の4つのフレンドリーアクションのうち、1つ以上の活動に取り組むことが必要です。
宣言すると、
知的障がい者フレンドリーカンパニー特設サイトに登録され、フレンドリーカンパニー専用バナーを使用できる
ようになります。詳しくは次のウェブサイトをご確認ください。
■知的障がい者フレンドリーカンパニー■
https://leanonme.co.jp/friendlycompany/
2)ISO自己適合宣言
ISO自己適合宣言は、
企業が「国際標準規格ISOに基づくマネジメントシステムを運用していること」を宣言するもの
です。多くの企業は、ISO認証を取得するために、日本適合性認定協会(JAB)が認定した適合性評価機関の審査を受けていますが、ISO9001やISO14001などのマネジメントシステムについては自己適合宣言も認められています。
宣言するには、
ISOに基づくマネジメントシステムの構築・運用が適合していること
が必要です。ただし、実際には、それだけでは信頼度が低いため、
初回は適合性評価機関を通じて認証を取得し、更新する際に外部の第三者機関に適合を証明してもらう検証審査を基に自己宣言に切り替える方法
も取られています。
宣言すると、
適合性評価機関による審査を受けるのと比べて、費用を抑えることができる
ようになります。第三者機関の審査を受ける場合も、「SDC検証審査協会」のような非営利法人に依頼することで費用を抑えられるでしょう。詳しくは次のウェブサイトをご確認ください。
■SDC検証審査協会■
3)認知症バリアフリー宣言(日本認知症官民協議会)
認知症バリアフリー宣言は、
企業が「認知症やその家族の人が地域で安心して暮らしていくために、生活のあらゆる場面での障壁を減らしていくこと」を宣言するもの
です。
宣言するには、
- 社内の「人材の育成」
- 行政、他業種などとの「地域連携」
- 認知症の家族をサポートできる社内制度
- 顧客が利用しやすいサービス・店などの環境整備
の4つに継続的に取り組むことが必要です。
宣言すると、
認知症バリアフリー宣言ポータルのウェブサイトに宣言内容が掲載されるとともに、ロゴマークが提供され、自社での広報活動に活用できる
ようになります。詳しくは次のウェブサイトをご確認ください。
■認知症バリアフリー宣言ポータル■
https://ninchisho-barrierfree.jp
4)SDGs宣言
SDGs宣言は、
企業が「SDGs(持続可能な開発目標)の17項目に取り組んでいること」を宣言するもの
です。他の宣言のように所管の機関があるわけではなく、あくまで自主的に行う宣言です。
細かいルールはありませんが、宣言するには、次のような項目をまとめる傾向にあるようです。発信の方法については、すでに実施している企業を参考にするとよいでしょう。
- 宣言文
- 自社の取り組みと、それに関連するSDGs目標(17項目のうちのいずれか)
- 宣言の公表日
- SDGsの説明
宣言すると、
SDGsのロゴやアイコンを使える
ようになります。これらは国連広報センターのウェブサイトからダウンロード可能です。ただし、資金調達や販促用商品などの商業用途に使う場合は、あらかじめ国連に許諾申請する必要があります。なお、自社のSDGs関連活動など、会社資料や社内報といったものに使う場合は、許可を取る必要はありません。詳しくは次のウェブサイトをご確認ください。
■SDGsのポスター・ロゴ・アイコンおよびガイドライン■
また、多くの自治体ではSDGs宣言を募集して、情報提供やPRなどを支援しています。支援制度を利用したい方は、各自治体のウェブサイトをご確認ください。
以上(2025年6月更新)
pj80163
画像:blacksalmon-Adobe Stock