実態は派遣ですが書類上請負の場合は合法ですか。

QUESTION

実態は派遣ですが書類上請負の場合は合法ですか。

ANSWER

違法になります。

解説

書類上、形式的には請負(委託)契約ですが、実態としては労働者派遣であるものを偽装請負といい、違法です。
労働者派遣法等に定められた派遣元(受託者)・派遣先(発注者)の様々な責任が曖昧になり、労働者の雇用や安全衛生面など基本的な労働条件が十分に確保されないという事が起こりがちだからです。
請負とは、「労働の結果としての仕事の完成を目的とするもの(民法)」ですが、派遣との違いは、発注者と受託者の労働者との間に指揮命令関係が生じないということがポイントです。
自分の使用者からではなく、発注者から直接、業務の指示や命令をされるといった場合偽装請負である可能性が高いと言えます。
請負で働く場合、自分の使用者がはっきりせず、基本的な労働条件が確保されない場合には、まず都道府県労働局の需給調整事業関係業務担当窓口に相談すべきです。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.94110

画像:Mariko Mitsuda

建設業の時間外労働の規制についておしえてください。

QUESTION

建設業の時間外労働の規制についておしえてください。

ANSWER

2024年4月1日から、時間外労働の上限規制が建設業にも適用されるようになりました。

解説

建設業は、上限規制の適用が令和6年3月31日まで猶予されていましたが、 令和6年4月1日以降は、時間外労働の上限は原則として月45時間・年間360時間となり、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることができなくなりました。臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合(特別条項)でも、以下の上限を超える時間外労働・休日労働はできません。

・時間外労働 年720時間以内

・時間外労働+休日労働の合計 月100時間未満 (※) 2~6か月平均80時間以内 (※)

・時間外労働が月45時間を超えることができるのは、年6か月まで
◎ 災害の復旧・復興の事業に関しては(※) の部分が適用されません。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.93150

画像:Mariko Mitsuda

カスタマー・ハラスメント(カスハラ)に関して、企業の義務や責任などは何かありますか?

QUESTION

カスタマー・ハラスメント(カスハラ)に関して、企業の義務や責任などは何かありますか?

ANSWER

改正労働施策総合推進法により、カスタマーハラスメントに対する雇用管理上必要な対策を講じることが義務化されました。

解説

改正労働施策総合推進法により、すべての企業はカスタマーハラスメントに対する雇用管理上必要な対策を講じることが義務化されました。なお、施行は2026年10月からとなります。

    カスタマーハラスメントとは、以下の3つの要素をすべて満たすものとされています。

  • ① 顧客、取引先、施設利用者その他の利害関係者が行う、
  • ② 社会通念上許容される範囲を超えた言動により、
  • ③ 労働者の就業環境を害すること。
    企業が講ずべき措置の内容等は次のものが想定されますが、厚労省の指針等にも詳しく書かれていますのでご確認ください。

  • 事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発
  • 相談体制の整備・周知(相談窓口の設置、拡大等)
  • 発生後の迅速かつ適切な対応・抑止のための措置

企業の責務としては、自社のカスハラはどのようなものであるかを定義したり、その対応などをマニュアル化したり、就業規則などの服務規律等において、カスタマーハラスメントの相談等を理由として、労働者が解雇等の不利益な取扱いをされない旨を規定したり、自社の労働者がカスハラをしてしまった場合の行為者に対する必要な懲戒その他の措置を講ずる旨を定めたりして、労働者に周知・啓発をすることになります。

また、自社の労働者が取引先等の他社の労働者に対してカスタマーハラスメントを行った場合、その取引先等が講じる事実確認等の措置の実施に関して必要な協力を求められた際は、これに応じるよう努めるものとされています。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.93170

画像:Mariko Mitsuda

賃金の支払日が休日に当たる場合、支払日を休日の翌日にすることは可能でしょうか。

QUESTION

賃金の支払日が休日に当たる場合、支払日を休日の翌日にすることは可能でしょうか。

ANSWER

賃金の締め日と支払日の間隔が短く、その間に休日があるなどで事務作業が追いつかないような合理的な理由があることと、就業規則を変更することで、休日の翌日に支払っても違法とはなりません。

解説

労働基準法第24条で、賃金は毎月一定の期日に支払わなければならないと定められています。
しかし、所定の支払期日を変更することに合理的な理由があれば、変更後の期日に賃金を支払うことは可能です。
賃金の締め日や支払日に関する事項は、就業規則の絶対的記載事項となっています。
合理的な理由があれば支払日を繰り下げるという規定を労働基準法90条の手続に従って、記載しておく必要があります。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.92060

画像:Mariko Mitsuda

厚生年金保険の標準報酬月額の上限が引き上げられるとききましたが、どのように変わっていくのでしょうか?

QUESTION

厚生年金保険の標準報酬月額の上限が引き上げられるとききましたが、どのように変わっていくのでしょうか?

ANSWER

現在の厚生年金保険の標準報酬月額は、第1級の8万8000円から第32級の65万円までの32段階に区分されていますが、第32級の65万円(実際の月収は63万5000円以上)の上限額を令和9年9月に68万円、令和10年9月に71万円、令和11年9月に75万円と段階的に引き上げられ、35段階となります。

解説

賃金が月65万円を超える方に、賃金に応じた保険料の負担およびこれまでよりも現役時代の賃金に見合った年金を受け取れることになります。
対象となるのは、毎月受け取る給与などが66万5,000円以上の方となります。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.99190

画像:Mariko Mitsuda

退職後に懲戒解雇に該当する事実が発覚した場合、退職金を返還させることは可能ですか。

QUESTION

退職後に懲戒解雇に該当する事実が発覚した場合、退職金を返還させることは可能ですか。

ANSWER

既に退職している場合は、退職金の返還を求めることができない恐れがあります。

解説

既に退職している場合は、労働契約関係が終了しているので懲戒解雇することは不可能なので、退職金の返還を求めることは原則できません。
しかし、退職金規程の中に、在職中に懲戒解雇に該当する事実があった場合は、退職金の不支給や退職金の返還を求めるという旨の規定を入れておくことで、リスクは軽減できると考えられます。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.96070

画像:Mariko Mitsuda

労働条件の明示事項が変更になったと聞きましたが、具体的にどう変更されたのでしょうか?

QUESTION

労働条件の明示事項が変更になったと聞きましたが、具体的にどう変更されたのでしょうか。

ANSWER

2024年4月1日以降、労働条件の明示事項が追加されました。

解説

追加事項は下記の通りです。

①全ての労働契約の締結時と有期労働契約の更新時に、就業場所・業務の変更の範囲を明示
②有期労働契約の締結時と更新時に、更新上限( 通算契約期間または更新回数の上限)の有無と内容(併せて、最初の労働契約の締結より後に更新上限を新設・短縮する場合は、その理由を労働者にあらかじめ説明すること)
③無期転換申込権が発生する契約の更新時に、無期転換申込機会と無期転換後の労働条件を明示

無期労働契約を締結する場合は①を、
有期労働契約を締結する場合は①~③の明示が必要です。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.91050

画像:Mariko Mitsuda

在職老齢年金制度が見直されたとききましたが、何が変わったのでしょうか?

QUESTION

在職老齢年金制度が見直されたとききましたが、何が変わったのでしょうか?

ANSWER

年金を受給しながら働く場合、賃金と老齢厚生年金の合計が基準額の月50万円を超えると老齢厚生年金が減額されるのですが、その支給停止となる基準額が月62万円に引き上げられます。

解説

高齢者の活躍を後押しし、できるだけ就業調整が発生しない働き方(働き控えの緩和・人手不足の解消)とするため、在職老齢年金制度の支給停止基準を現行の50万円から62万円に引上げられることになりました。2026年4月から施行されます。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.98060

画像:Mariko Mitsuda

定期昇給の廃止など、賃金体系を変更する際に従業員との話し合いは必要ですか。

QUESTION

定期昇給の廃止など、賃金体系を変更する際に従業員との話し合いは必要ですか。

ANSWER

合理性があれば、個々の労働者の同意は不要です。ただし、実際には労使で時間をかけて話し合うべきであり、慎重な取り扱いが求められます。

解説

賃金額は労働条件のひとつであり、これを引き下げるには、原則として、個々の労働者の同意が必要です。
個々の労働者の同意を得ないで定期昇給の廃止などを行うには、合理性の認められる範囲で就業規則の不利益変更をすることになります。
就業規則の不利益変更で労働条件を引き下げようとするときは、次のことが必要です。
 1.その変更が、以下の事情などに照らして合理的であること。
  ・労働者の受ける不利益の程度
  ・労働条件の変更の必要性
  ・変更後の就業規則の内容の相当性
  ・労働組合等との交渉の状況
 2.労働者に変更後の就業規則を周知させること。
定期昇給を廃止することは、労働上の不利益変更を伴うため、合理性の認められる範囲であったとしても、従来の人事・賃金制度全体の抜本的な見直しを前提にして、労使で時間をかけて話し合うべきです。経営環境や新人事制度の基本的な考え方を労使で共有し、賃金体系や賃金水準について順次検討して合意を得ていくべきです。
性急な定昇廃止措置は、社員や労働組合の反発を買い、会社を内紛状態に陥れかねません。まして、長期にわたる裁判を経て仮に合理性を認められたとしても、経営的には大きなマイナスであり賢明な労務管理とはいえません。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.92130

画像:Mariko Mitsuda

社会保険の加入対象が拡大されるとききましたが、どのように変わっていくのでしょうか?

QUESTION

社会保険の加入対象が拡大されるとききましたが、どのように変わっていくのでしょうか?

ANSWER

現在51人以上となっている企業規模の要件は段階的に撤廃されます。令和9年10月に36人以上、令和11年10月に21人以上、令和14年10月に11人以上と段階的に緩和し、令和17年10月に撤廃されることになります。

解説

なお、現行の短時間労働者の加入要件についても変更があります。現行では下記の要件を全て満たす場合に社会保険に加入することになりますが、この内の賃金要件が撤廃されることになります。

  • 週の所定労働時間20時間以上であること
  • 所定内賃金が月額88,000円以上であること
  • 2か月を超える雇用の見込みがあること
  • 学生ではないこと(但し、休学中、夜間学生、通信制の学生等は加入対象)

施行日は未定ですが、数年内には施行されることになっています。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.98040

画像:Mariko Mitsuda