デリケートな「生理」の問題。 体調が悪そうな女性社員に、どう声をかけますか?~事例付きで紹介

書いてあること

  • 主な読者:「生理」で体調を崩している女性社員への対応を知りたい男性の経営者や上司
  • 課題:女性特有の問題だけに深入りしにくいし、どう対応すればいいのか分からない
  • 解決策:女性社員が自然に自己対応できる雰囲気を作る。まずは生理の基礎知識を再確認する。また、福利厚生の制度などを取り入れることも効果的

1 「生理の問題はタブー」という意識から脱却しよう

女性にとって深刻な「生理」の問題。女性社員314人に独自アンケート(2024年9月30日から10月1日まで)を実施したところ、62.1%から「生理が原因で不便を感じたことがある」との回答が得られました。

もしも職場に生理で体調を崩している女性社員がいたら、男性の経営者や上司の方は、どう声をかけるでしょうか? 正直なところ、

「助けにはなりたいけど、女性特有の問題だけに声をかけにくい……」

という人が多いかもしれません。とはいえ、「何とかしたいけど、何もできない」という状態が続くのは、お互いにとってストレスになりますし、労務管理上の問題も出てきます。

そこで、この記事では、生理の問題に冷静に対処する上で押さえておきたい内容として、

  • 生理の基礎知識(周期や症状)、女性社員が体調を崩したときのための福利厚生
  • 体調の悪そうな女性社員への声のかけ方(だめな言い方、望ましい言い方の事例付き)

を紹介します。

2 生理の基礎知識と福利厚生

具体的な内容に入る前に、生理について押さえておいてほしいことが2点あります。

  • 症状には個人差があること
  • 体調不良の際に備えて、働き方の選択肢があるのが望ましいこと

生理の症状やその程度は、個人によってかなり大きな差があります。自分の家族などの症状を基準にすると、対応を間違える恐れがあります。

また、生理による体調不良の程度は、女性社員本人にしか分かりません。休むのか出勤するのか、あるいは、テレワークに切り替えるのか会社で稼働を続けるのか。本人に選択肢を与えられることが望ましいです。

以上2点を念頭に置いた上で、まずは生理の基礎知識から見ていきましょう。

1)生理の基礎知識(周期や症状)

生理について、最低限押さえておきたいのが図表1の内容です。

画像1

繰り返しになりますが、全ての項目について「個人差がある」ことに注意が必要です。例えば、腹痛はなく、経血量も少なく、3日で生理が終わる人や、立ち上がれないくらいの体調不良と、気軽に動けない経血量と、7日以上の出血などの症状を抱えている人もいるなど、かなり差があります。

他に知っておくとよい知識として、次のようなことが挙げられます。

  • 経血を排出するタイミングや量を、本人がコントロールすることはできない
  • 生理は必ずしも、毎月決まった日に来るわけではない
  • 病院に行っても、アレルギーや体質、周りの環境によって、症状が改善しない人もいる
  • 生理前にPMS(月経前症候群)で体調が悪くなる人も。何らかの症状がある人は70%~80%、日常生活に支障をきたす人は5.4%ほど(日本産婦人科学会「月経前症候群(Premenstrual syndrome:PMS)」)
  • 生理の症状には個人差があるため、同性である女性同士でも理解し合うことができず、症状が軽い人が症状が重い人に心無い発言をすることも少なくない。「女性のことだから」と他の女性社員に対応を任せるのではなく、会社として対応を考えるのが望ましい

2)女性社員が体調を崩したときのための福利厚生

労働基準法上、生理で就業が困難な女性社員から請求があったら、会社は休暇を与えなくてはなりません。これを一般的に「生理休暇」といいます。とはいえ、ただ生理休暇を与えるだけでは、体調不良の女性社員への対応として不十分なケースもあります。

誰にとっても働きやすい職場を実現するため、生理に関する福利厚生の例を紹介します。 なお、実際に福利厚生を整備する場合、次のポイントが網羅できていると理想的です。

  • 複雑な手続きや直接的な言葉なしで、自己判断で制度を利用できる
  • 本人に行動の選択が委ねられている
  • 「女性だけ」「生理痛だけ」に限定しない

1.「体調不良休暇」を導入しよう

2023年に厚生労働省が公開したデータでは、

女性労働者がいる事業所のうち、2020年度中に生理休暇の請求者がいた事業所はわずか3.3%(出所:厚生労働省「働く女性と生理休暇について」)

です。生理休暇を請求しない理由としては、「(男性上司なので/利用している人が少ないので)申請しにくい」「休んで迷惑をかけたくない」などがあるようです。

こうした問題をクリアしたい場合、理由に関係なく取得できる年次有給休暇(年休)を使ってもらうという方法もありますが、「せっかくの年休が、毎月の生理のためだけに減っていくのは困る……」と不満に思う女性社員もいるかもしれません。

そこで、会社が独自に定める特別休暇の1つとして、

性別に関係なく、生理の症状に限らず、体調不良であれば取得できる「体調不良休暇」

などを導入するのもよいでしょう。なお、性別を問わず腹痛や頭痛がある場合、鎮痛剤や他の薬を飲んでから効果が出るまでは、一定の時間を置く必要があります。こうした場合に備え、

体調不良休暇を「1時間単位」で取得できる仕組みにしておく

こと、さらに鎮痛剤などが効くまでの間、小休憩を取れる場所も確保できるとよいでしょう。

2.テレワーク制度の拡充を検討しよう

テレワークを実施できる業種・職種の場合、

体調不良時に自己判断でテレワークへの切り替えができる制度

を導入するのも効果的です。生理による症状で就業できなくなる理由には、「職場の空調で気分が悪くなる」「人目が気になる」「気を使われたくない」など、勤務場所を自宅に切り替えれば解決する問題も存在します。

3.専門家に相談しやすい環境を導入しよう

婦人科医などの専門家に相談しやすいシステムを導入するのもいいでしょう。生理痛の症状で困っているけど、上司や同僚には相談しにくいという場合、

婦人科のオンライン診療サービスなどを福利厚生に加えることで、本人が自発的に診療を受ければ、症状を和らげられる可能性

があります。職種にもよりますが、通院にかかる時間や病院での待ち時間の問題をクリアできます。なお、当たり前ですが、こうした福利厚生サービスは存在が知られていないと意味がないので、定期的に社内に周知することも忘れないようにしましょう。

4.女性用トイレに生理用品を常備しよう

急に生理が来たときにも対応できるよう、生理用品を女性用トイレに常備しておきます。ただ「置いておく」だけでは防犯上好ましくない場合もありますが、最近は女性用トイレの個室内で、アプリを使って無料で生理用品を取り出せる機器なども開発されています。

5.研修制度を導入しよう

生理用品メーカーなどは、会社向けに生理に関する研修を行っているところがあります。研修では生理の基礎知識や生理用品についての講習の他、相互理解を促すディスカッションなども実施されます。性別や年齢に関係なく、社員全員が研修を受けることで、知識や会話の擦れ違いを緩和することができるでしょう。

3 体調の悪そうな女性社員への声のかけ方

ここでは、体調が悪そうな女性社員に接する際の声のかけ方の事例を、

  • セクハラやパワハラになり得る「問題発言(だめな言い方)」
  • 問題発言を女性社員に寄り添うものに変えた「言い換え事例(望ましい言い方)」

に分けてシチュエーション別に紹介します。なお、問題発言のセリフは、冒頭で紹介した独自アンケートの対象者(女性社員314人)のうち、「生理中、職場で不快に感じる言動をされた(あるいは見聞きした)ことがある」という85人が、「実際に言われて困った言葉」です。

1)女性社員の体調が悪そうに見えるとき

まずは、女性社員の体調が悪そうに見えるときの言い換え事例です。

生理と明言しないこと、周囲に他の社員がいる環境では指摘しないこと

がポイントです。

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2)女性社員から生理痛がつらいと申告されたとき

次に、社員に「生理痛がつらい」と申告されたときの言い換え事例を紹介します。

否定から入らないこと、解決法を決め付けずに本人に選択を委ねること

がポイントです。

例えば、病院に行くかどうかは本人の体調にもよりますし、人によっては生理痛のために病院に行くことを悟られたくない場合もあります。

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3)業務が忙しいとき

業務が忙しいときに体調を崩されると、いつもよりスムーズに業務ができなくなって困ることもあるでしょう。しかし、生理の症状はコントロールできないことも多く、また、生理休暇の取得の拒否は、前述した通り労働基準法違反にもなり得ます。どうしても人員が必要な場合、

時間休や休憩の提案、テレワークへの切り替えを含め、本人に判断を委ねること

がポイントです。

画像4

4)その他

その他、アンケートで挙がってきた問題発言としては、次のようなものがあります。これらのセリフは言い換えが難しく、そもそも発言を控えるべき言葉です。

・生理休暇、前回と同じ日に取らないんだね

生理は毎月決まった日に来るわけではありません。

・今日は生理休暇取れないよ

労働基準法上、生理休暇は女性社員が請求したら必ず取得させなければなりません。

・(冷え込みが辛いという女性社員に対して)せっかく換気しているのに……

生理痛は、冷え込みで症状が悪化します。嫌な顔をせず、どうしても換気が必要な場合はブランケットを貸し出す、事前に許可を得てコートなどを着てもらう、風の当たらない場所に移動してもらうなどの配慮が求められます。

・生理中かどうか、においでわかるときがあるんだよね

女性に明らかに不快感を与える発言は、セクハラになる恐れがあります。

・女はこれだから困るよ

「女だから」「男だから」など性差を強調する発言は、セクハラになる恐れがあります。

・今日はよくトイレ行くね/今忙しいからトイレ行かないで

相手を精神的に追い詰めたり、明らかに不要(または不可能)なことを命じたりする発言は、パワハラになる恐れがあります。

以上(2024年11月作成)

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画像:nabuKO

企業理念を策定する際の基本ステップ

書いてあること

  • 主な読者:企業理念を通じて、企業の価値観を社員と共有したい経営陣
  • 課題:企業理念を策定、あるいは改定したい。企業理念を日々の活動に役立てたい
  • 解決策:社員を巻き込みつつ企業理念を策定、あるいは改定し、定期的に思いを再確認する場を設ける

1 今こそ求められる企業理念

  • お客さまを起点にすること、創造への情熱、優れた運営へのこだわり、長期的な発想―Amazon.com,Inc.)
  • Paint it RED! 未来を塗り替えろ。―コカ・コーラボトラーズジャパン株式会社
  • 服を変え、常識を変え、世界を変えていく―株式会社ファーストリテイリング(ユニクロ)

これらは全て、誰もが名前を知っている企業の「企業理念」です。

企業理念は、企業としてどうありたいか、大切にしたい価値観はどういうものかを言語化し、社内外に示すものです。経営環境がめまぐるしく変化する今だからこそ、企業理念を策定する、あるいは改定することに大きな意味があるのではないでしょうか。

また、自社が今後も進化し成長していくためには、社員一人ひとりが自分で考え行動できる組織が理想的です。社員が企業の一員としてどう動いていくかを考える際に、企業理念は行動のよりどころとなります。

自社がこの先も成長し、業績を伸ばしていくために、社員全員で企業理念を共有することには一考の価値があります。この記事では、社員を巻き込みながら企業理念を策定、あるいは改定するためのステップを、順を追って紹介します。

2 企業理念を策定、あるいは改定する際の基本ステップ

1)まずは現状分析を行う

企業には、明文化されているか否かにかかわらず、「企業文化(価値基準)」が存在します。

例えば、

  • 商品を作るときに必ず考えるべき視点
  • サービスとして世に出す際に譲れない基準

といったもので、「企業文化」は「その企業らしさ」を表します。この企業らしさは、企業理念と密接に関係してきます。仮に、素晴らしい文章・文言の企業理念を策定したとしても、今ある企業文化とかけ離れていると社員は共感せず、企業理念を策定、あるいは改定することによる効果は期待できなくなるでしょう。

そこで、まずは企業文化となっている価値基準や考え方を明らかにするために、自社の現状分析をしてみましょう。このとき、

必ず社員を巻き込んで行う

ことがポイントです。今の企業文化を醸成し、それに従って実際に行動している社員たちを対象としたアンケートやインタビューを行ったりすると、自社のリアルな現状が見えてきます。

ただし、単に「企業活動において重視していることや価値観を教えてください」と質問しても、社員は回答に困り、有効な回答が得られにくいでしょう。同年代の社員や同じ部課の社員など、

比較的親しい人たちを複数集めて、「仕事をするときに、何を大切にしている?」などのテーマで、雑談風に話を進める

のも一策です。

2)次に共通項を探し出してキーワードを検討する

現状分析から得た結果を基に、多くの社員が共有している価値観や考え方などを抽出していきます。具体的には、社員の口からよく出るキーワードやフレーズなどを探し、羅列していくと、現状の企業文化がだんだんと見えてくるでしょう。

例えば、

「少しくらい時間がかかっても、お客さまのためなら動いちゃうところはあるよね」

「みんなそれを嫌だとも思っていないですよね。むしろ要望を言ってもらったほうがやりがい感じるというか」

「お客さまに喜んでもらえることを大切にしている社員が多いですね」

という会話があったとします。ここからは、「お客さま第一」「やりがい」といったキーワードやフレーズが抽出できます。

次に、抽出したキーワードやフレーズの妥当性を検討します。社員の価値観を尊重することは重要ですが、それだけで企業理念を策定することはできません。企業のかじ取りを行う経営者の思いも反映させつつ、社員の思いとバランスを取ることが重要です。

また、多くの社員の中で共有されているキーワードやフレーズでも、それが企業にとってあまり重要なものでなければ排除します。これらの視点から検討を加え、実際に企業理念に盛り込むべきキーワードやフレーズを絞り込みます。

3)表現のスタイルを検討し、企業理念を具体的に決めていく

最後に、いよいよ企業理念を形にしていきます。策定した企業理念は、社員に広く受け入れられ、親しまれるものにする必要があります。そのためには、表現のスタイルについても、慎重に検討することが大切です。

例えば、表現のスタイルには、以下のようなものが挙げられます。

  • 漢字中心のシンプルなスタイル(「利他の心」「愛他主義」など)
  • 長めの文章スタイル(「私たちは、お客さま第一主義を貫き通します」など)
  • カタカナ・英語スタイル(「クライアント・ファースト」「Just for our clients」など)

どれも意味としてはほとんど同じですが、伝わり方や印象が全く違うことが分かります。社風や年齢層などに見合った表現方法を選ぶことで、社員に浸透しやすい企業理念になります。表現方法一つにしても、企業の「あるべき姿」を表す重要なものと認識しましょう。

3 企業理念を活用して、前向きな企業を目指す

最後に、企業理念を経営に活かしている好事例を紹介します。

今回、企業理念の活用についての取材に応じてくださったのは、タスキーグループ代表の青谷 貴典(あおや たかのり)氏。同グループは仙台とつくばを主な拠点に、バックオフィスの総合支援事業を行っている企業です。

青谷氏は、企業理念についてこう語ります。

「企業理念って、旗のようなイメージなんです。企業としての課題を肌で感じると、自然に旗が立つ。社員も経営者も、同じ旗のもとに集まって、共感して、一緒に働き戦っていく。そして、その旗の下が居場所になっていくような」(青谷氏)

同グループが掲げているのは、以下のようなMVVC(ミッション、ビジョン、バリュー、カルチャー)。企業によってMVVCの定義は異なりますが、一般的にミッションが本記事における「企業理念」、カルチャーが「企業文化」に相当します。

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同グループでは今年の夏初めて、これらを活用した研修を行いました。その目的は「企業理念(ミッション)」と密接に関係している、「企業文化(カルチャー)」の再検討です。

「私自身も、新卒で入社した企業で一社員として働いていた頃は、「企業理念は経営者から与えられるもの」という印象が強かったんです。すると、仕事もやらされている、という感覚になり、自分の仕事に手触り感がなくなって、楽しくなくなっていく。やはり企業理念は、社員全員が「自分事」として感じる必要があると思っています。そのために、若手含めみんなで、企業理念について考える機会が欲しかったんです」(青谷氏)

研修では、インターンも含めた社員全員でグループのMVVCを再確認。グループの価値観や強みについてディスカッションを行った後、企業文化(カルチャー)について再考すべく、意見を出し合いました。

「企業理念を活用した研修で、社員それぞれの視点や価値観を聞くことができて面白かったし、参考になった。これからも定期的にこのような研修を続けていきたいし、若手社員主導で、時代に合わせて企業理念を改定したりすることも考えています。これをやりなさい、と押し付けられるよりも、何でやらなきゃいけないのか、を自分たちで考えて、仕事の価値観を明確にしたほうが、働くことは確実に楽しくなりますから」(青谷氏)

今回の研修で話し合った意見を基に作り上げた、タスキーグループの新たな企業文化は、2025年の年明けにも発表予定です。

トップダウン方式で企業理念を決めるのではなく、社員と共に考え、共有し、一丸となって働いていく。

企業理念という「旗」を全社一体となって描くことは、皆が前向きに働くためのきっかけにもなり得るでしょう。

企業理念は、策定したら終わりというわけではありません。企業理念を企業内部に浸透させ、それを常に尊重して活動できる組織を作り上げることに意味があります。そのためには、

社員に企業理念の周知徹底を図ることはもちろん、経営者自らが率先して企業理念を重視した活動を心掛けること、そして企業理念に込められている思いを社員と共有する場を定期的に設けること

が必要です。定期的に場を設けることは、テレワークなど社員同士が離れて仕事をする機会が多くなっている場合、コミュニケーションの機会創出という面でも有効でしょう。

また、既に企業理念が存在している企業であっても、定期的に企業理念を見直すことを検討してみましょう。その際は、現場で働く社員たちも巻き込み、共に企業理念を練り直すことが重要です。皆で同じ理念を持っている、という感覚を手に入れることで、社員はもっと活き活きと働けるようになるのではないでしょうか。

以上(2024年10月更新)

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画像:pixabay

とくぎんサクセスクラブnavi 操作マニュアル

【朝礼】「目黒のさんま」はなぜ殿様の心を捉えたのか?

【ポイント】

  • 「目黒のさんま」には、主君を気遣いさんまの塩気や油気を抜いてしまう家臣が登場する
  • 「手間をかけて作ったもの」に価値があるとは限らない。相手のニーズをよく考える
  • 相手への思いやりから、あえてニーズに沿わない決断をすることが必要なケースもある

今日は、古典落語の「目黒のさんま」を紹介します。細かい部分は噺家(はなしか)ごとに異なりますが、私の知っている内容でお話しします。

江戸時代、「雲州公」という殿様が目黒に行ったときのこと。小腹が空いた雲州公は、近所の農家が焼いていたさんまを食べることになります。さんまは庶民の食べ物で、雲州公が口にするのは初めてでしたが、彼はその味を気に入りました。

その後、雲州公は、「黒田公」という殿様に「領地を治めるなら、庶民の生活をよく知るべきだ」と、さんまを勧めます。黒田公はその言葉に従い、家臣に命じて房州(ぼうしゅう)という地域の網元から新鮮なさんまを仕入れさせますが、家臣は「焼いたさんまをそのまま出すのは、殿の体に悪い」と考え、塩気や油気を抜いてしまいます。

この味が黒田公には不評でした。黒田公は後日、雲州公に「房州からさんまを取り寄せたが、まずかったぞ」と不満を漏らします。すると、雲州公はこう答えました。「それは房州のさんまだからだ。さんまは目黒に限る」と。

さんまを焼いていた農家に偶然出会っただけなのに、さんまが目黒の特産物だと勘違いしている雲州公が滑稽ですね。ただ、私が注目してほしいのは、房州からさんまを取り寄せて調理した黒田公の家臣です。注目してほしい点は2つ。

1つは、黒田公の家臣が網元から新鮮なさんまを仕入れた上に、塩気や油気を抜いて丁寧に調理をしていること。相当手間をかけたのに、なぜ黒田公には不評だったのか。それは、さんまを初めて食べる黒田公にとって、大切なのは「新鮮さ」や「ヘルシーさ」ではなく、「味」だったからです。私たちは、「手間をかけて作ったもの」に価値があると思いがちですが、実際のビジネスでは、それが本当に相手(顧客など)のニーズを満たしているかを、よく考える必要があります。

もう1つは、黒田公の家臣の対応も、場合によっては正解になり得るということ。仮に黒田公が体調面に問題を抱えていたなら、主君の体を気遣って塩気や油気を抜くのは当然です。相手のニーズを理解した上で、あえてニーズに沿わない決断をすることが必要なケースもあるのです。

以上(2024年11月作成)

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画像:Mariko Mitsuda

職場の人間関係、どうするの? 不仲・いざこざを解決するヒント

職場の人間関係において不仲やいざこざが起きた際、企業としてどのような対応をとるべきか、また、解決のヒントについてご説明いたします。

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公的年金シリーズ 第2弾 いまから知っておきたい遺族年金の基礎知識

遺族年金についてよく知っておくことで、将来の生活設計を立てる上で、どのくらいの準備が必要か把握できます。そして、遺族年金だけでは不安がある場合や今後の遺族年金の改正を考えると、民間会社の生命保険も検討してみましょう。

この記事は、こちらからお読みいただけます。pdf

空調や生産設備等のIoT化に補助金支給!「ディマンドリスポンスの拡大に向けたIoT化推進事業」のご紹介

中小企業等を支援する国や自治体の補助金・助成金事業では、雇用・人材開発・IT補助・コロナ支援など幅広いジャンルの支援があります。
本レポートでは、おすすめの補助金・助成金について支援の内容や対象条件、申請方法等についてわかりやすく紹介します。

この記事は、こちらからお読みいただけます。pdf

<公募期間>2024年3月14日(木)~2024年12月6日(金)まで


会社の結束力を高める社史編さん 何から着手したら良い?

書いてあること

  • 主な読者:周年記念などをきっかけに社史の編さんを考えている会社の経営者、担当者
  • 課題:社史を編さんする目的や、編さんした後の活用方法を知りたい
  • 解決策:社外向けに自社の存在意義を示すだけでなく、社内向けに新商品・サービス開発のヒントや、新入社員に自社への理解を深めてもらうための研修資料としても使える

1 なぜ、会社は社史を編さんするのか?

周年記念をきっかけに、編さんする社史は、

会社が生まれた背景や、歴史の節目にある大きな出来事をまとめた冊子

です。

社員が自社の創業から現在に至るまでの苦労や過去の教訓、理念、ビジョンなどを体系的に知ることができる貴重な資料といえるでしょう。

こうした社史には「分厚い書籍」のようなイメージがありますが、最近は読みやすさやデザインを重視したものも増えています。そのため、社史を編さんすると、次のような機能や効果が期待できます。

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社史編さんは、社内で「社史編さん室」などのチームや委員会を結成して、有志のメンバーが進めるケースが一般的です。

一方、社史の編さんに必要な情報を担当者だけで集めるのは難しいため、現役社員やOB・OGへインタビューをしたり、資料提供の協力を仰いだりします。このやり取りを通じて、部署や役職を越えたコミュニケーションが生まれるため、社史編さんは会社の結束力を高めるきっかけになります。

また、完成した社史を社員が読むことで企業理念や過去の教訓などを共有できるため、組織としての一体感が強まり、企業文化を継承していくことにもつながります。

この記事では、最近の社史の形態や編さんの流れ、社史の活用方法などを紹介します。自社の歩みを社内外の関係者と共有し、採用活動にも使える社史の編さんを検討してみてはいかがでしょうか?

2 社史を編さんするために知っておくべきポイント

1)社史の構成

発行形態によって詳細は異なりますが、書籍の社史は、次のような構成が考えられます。

1.前付け

書籍の本文より前に置かれる部分を指します。目次や代表者挨拶、祝辞などが入ります。

2.口絵

書籍の本文が始まる前に入る写真などをいいます。会社の現在の写真、歴史が伝わる写真、サービスや製品の写真などが入ります。

3.本文

社史の中心部分で、発行目的や社史編さん後の活用方法によって重視する内容が変わります。

社史の編さんをサポートする幾つかの会社へのヒアリングによると、

  • 社内向けの資料として社史を編さんする場合は、製品開発、プロジェクトの歴史、会社の利益の変遷など、社外には出しづらいが、自社の足跡が分かる情報があると良い
  • 社外向けの人材募集やブランディングを目的に社史を編さんする場合は、社員インタビューや製品・サービスのPRなど、自社の雰囲気や事業内容が伝わる情報があると良い

とのことです。

4.資料編

社内資料、自社に関連する統計資料・業界資料、変遷図などが入ります。

5.後付け

書籍の本文より後に置かれる部分を指します。編集後記や索引、発行者などが入ります。

2)社史の発行形態

社史と言うと、百科事典のような分厚い書籍を想像するかもしれませんが、昨今では、想定する読み手や活用シーンに応じたさまざまな形態での編さんが可能です。

例えば、より短時間で会社の変遷を伝えたい場合には、書籍に比べて比較的短期間で編さんできる動画型やウェブサイト型の社史を編さんするという方法もあります。また、社歴を詳細に記録した「本格的社史」だけでなく、創業期の苦労話など重要な部分のみを読みやすくリライトした「普及版」を併せて編さんする場合もあります。

社史を誰に読んでもらいたいか、編さんした社史をどのように活用したいのかで適した発行形態が異なるので、次の図表を基に、読み手と活用シーンを検討しましょう。

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なお、発行形態について、社史の編さんをサポートする幾つかの会社へのヒアリングによると、

  • 多くの人が手に取りやすいように、文字だけでなく、イラストや写真を多く盛り込む構成の社史を編さんしたいという依頼が増えている
  • 百科事典型の発行形態にとらわれず、人材採用や自社のブランディングなど、社外向けの活用を見据えて雑誌型や漫画型の社史を編さんしたいという事例もある

とのことです。

3 社史編さんの流れ

1)書籍の社史の例

発行形態によって編さん過程や工程は異なりますが、ここでは書籍の社史を編さんすることを想定して手順の一例を紹介します。

画像3

社史の完成までにかかる期間は、社史の発行形態や求めるレベルによっても異なりますが、最短でも1年程度と長期になる場合が多いため、入念な準備が欠かせません。

2)必要な情報の集め方

一般的に、情報収集は文書としてまとめられた資料やデータに当たるのと、関係者へのインタビューの2通りの方法に分けられます。

1. 資料やデータに当たる

例えば、社内関係では次のような資料があります。

  • 会社設立時の登記簿
  • 各種会議の議事録
  • 会計関係書類
  • 就業規則などの規程
  • 社内報
  • 社員手帳
  • 会社案内

2.関係者にインタビューする

社内、社外を問わず、人は会社の出来事の主役かつ、大きな情報源になります。

インタビューの際には聞きたい内容が分かるよう、あらかじめ関連資料を対象者に渡すなどしてインタビューの目的をはっきりさせておくことが大切です。

例えば、インタビュー対象には次のような人物が挙げられます。

  • 社内:経営陣、管理職、一般社員など
  • 社外:社員の家族、OB・OG、取引先、業界団体、エンドユーザーなど

また、情報を収集するときには

近くの情報から遠くの情報へ、社内から社外に広げていく

ことを意識すると、情報収集がしやすくなるでしょう。

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4 社史編さんのノウハウに関する事例

1)京阪ホールディングス(大阪市中央区)

同社では、2020年に開業110周年を迎えるにあたって、記念誌の編さんに取り組みました。

社内報やニュースリリース、経営に関する会議を資料に基に編さんしていますが、事業展開の背景や意義を書くことで将来的にも立ち返って参照できるような資料にしていることをポイントにしています。また、当時の担当者へのインタビューを通じて情報を掘り下げることも編さんに当たって大切にしているといいます。

2)寺岡製作所(東京都品川区)

同社では、2021年に創業100周年を迎えたことをきっかけに、社史の編さんに取り組みました。

編さんに当たっては、企画が頓挫しないように、企画の立案や紙面の構成に時間をかけて検証することで、インタビューをスムーズに進めることができたといいます。

また、インタビューに当たっては、スケジュールをエクセルの表にまとめて見渡すことができるようにしただけでなく、役員に対して定期的に進捗報告を行い、レビューをうけることで編さん過程を可視化、企画時のイメージと完成品にギャップが出ないように努めたことがポイントとなっています。

3)日本血液製剤機構(東京都港区)

同団体では、2022年10月に事業開始から10周年を迎えることをきっかけに、記念誌の編さんに取り組みました。

世代を超えたコミュニケーションを促進できる媒体をコンセプトとして、若手社員でも理解できる内容かどうかを確認しながら進めたり、社内でインタビューを依頼する際には、部署での代表者を選出し、周年事業のワーキンググループを作って行ったりしたことがポイントです。

また、情報収集を通じて、社史を編さんする担当社員が普段は関わる機会が少ない社員からも話を聞くことができ、人脈の拡大や幅広い意見を聞くことができたのが大きなメリットになったといいます。

5 参考:社史編さんに役立つ情報

1)出版文化社「社史編集室」

企画編集方針、編さん過程、情報収集などに関するノウハウやコラムを紹介しています。

■出版文化社「社史編集室」■

https://www.shashi.co.jp/index.html

2)日本ビジネスアート「社史の教科書」「周年の教科書」

「社史入門」として社史を編さんしていくための基本的なステップや実際に社史を編さんした会社のノウハウを紹介しています。

■日本ビジネスアート「社史の教科書」■

https://shashi-kyokasho.com/

■日本ビジネスアート「周年の教科書」■

https://jba-anniversary.com/

3)神奈川県立川崎図書館「すごい社史」

開館当初から65年以上、さまざまな会社の社史を収集しており、経済団体史などを含む社史およそ2万冊を所蔵しています。特色のあるさまざまな社史をウェブサイト「すごい社史」上で公開しています(随時更新)。

■神奈川県立川崎図書館「すごい社史」■

https://www.klnet.pref.kanagawa.jp/find-books/kawasaki/shashi-shiryo/sugoi-shashi/

以上(2024年10月作成)

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画像:Vector Tradition-Adobe Stock

静的ストレッチの効果(2024/10号)【交通安全ニュース】

活用する機会の例

  • 月次や週次などの定例ミーティング時の事故防止勉強会
  • 毎日の朝礼や点呼の際の安全運転意識向上のためのスピーチ
  • マイカー通勤者、新入社員、事故発生者への安全運転指導 など

夏が終わり、秋風に季節の変わり目を感じさせられますが、一方では、夏の疲れが出てくるときでもあります。疲労は、思考能力や注意力、集中力の低下、イライラ、頭痛、肩こりなど心身に様々な悪影響を及ぼします。安全運転を続けていくためには、できるだけ早く疲労を解消し、心身の調子を整えることが求められます。

静的ストレッチの効果

1.疲労の原因となる自律神経の乱れ

疲労とは、心身に過度な負荷がかかって、活動能力が低下している状態をいいます。運動や長時間のデスクワークなど精神的作業を過度に行うと、体のバランスを維持する自律神経が乱れ、神経細胞内に活性酸素が大量に発生することで細胞がダメージを受け、疲労が起こるとされています。

自律神経とは、心臓の活動や体温調節、消化、呼吸などの体内の諸機能を適切に制御し、維持してくれる神経系の一部であり、交感神経と副交感神経の二種類から構成されています。

交感神経と副交感神経は、相反する役割を果たしており、激しい運動や緊張しているときなどは交感神経がよく働き、休憩やリラックスしているときには副交感神経がよく働きます。この両者が状況に応じて交互に働き、身体の状態が最適になるよう調整することによって健全な体調が維持されます。交感神経と副交感神経の働きがバランスを保っていることが重要です。

疲労の原因となる自律神経の乱れ

過度の運動やストレス、寒暖差の身体への影響などにより自律神経が乱れバランスが崩れてしまうと、疲労だけでなく倦怠感や不眠、消化不良、息切れ、動悸、めまいといった身体的な症状が起こりやすく、イライラや不安、無気力などの心的な症状も生じやすくなります。

現代の日常生活においては、活発な行動が求められたり、緊張を強いられることも少なくありません。車の運転もその一つと言えます。その意味では、交感神経の出番が多くなっており、バランスを保つという視点で考えると、リラックスした機会をもっと増やす(副交感神経の出番を増やす)ことが、自律神経の乱れを防ぐ一つの方法といえるかもしれません。

2.副交感神経の働きを活発にする静的ストレッチ

ストレッチとは、筋肉や関節の柔軟性を高めることを目的にした運動を言います。ストレッチには、ゆっくりと一定方向に筋肉を伸ばし、その状態でしばらく静止する「静的ストレッチ」と、ある方向に関節を動かしながら筋肉を縮めたり伸ばしたりする「動的ストレッチ」とに分けられます。

静的ストレッチは、筋肉の張りを緩めるだけでなくリラックス効果もあることから、血圧や心拍数を下げ、副交感神経の働きを活発にします。血の巡りを促すことで、むくみの解消や、肩こり・腰痛の緩和、防止が期待できます。

椅子に座ってできる静的ストレッチの例

車の運転は、同じ姿勢で絶えず緊張感を求められるため、疲労や凝りが生じやすく、特に長時間の運転では脚がむくんだりします。そこで、休憩時などに座ったままでできる簡単なストレッチをいくつかご紹介しましょう。

①ふくらはぎのストレッチ(むくみの解消に効果的)

椅子の半分より前に座り、背筋を伸ばします。片方の足を伸ばし、かかとを床につけて、つま先は上に向けます。その状態で、上体を腰から前に倒して、5呼吸程度維持します。片方の足も同様の動作を行います。

ふくらはぎのストレッチ

②肩のストレッチ(肩こりの解消に効果的)

椅子に座り、両腕を曲げ指先を肩に置き肘で円を描くようにしながら、腕を後ろに大きく回し、約6秒間で一周します。反対回しも同様に行い、交互の動きを片方5回ずつ繰り返します。

肩のストレッチ

③首のストレッチ(肩から首筋をほぐすのに効果的)

てのひらで頭を押さえて、ゆっくりと首を傾けていき首の筋肉を伸ばし、首から肩にかけて伸びているところで30秒保持します。これを左右2回行います。

首のストレッチ

以上(2024年10月)

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画像:amanaimages

労働トラブルの最新事情

厚生労働省は今年7月、「令和5年度 個別労働紛争解決制度の施行状況」を公表しました。個別労働紛争解決制度は、企業と労働者の間の労働トラブルを解決するための公的制度です。労働基準監督署などで行われている総合労働相談、都道府県労働局長による助言・指導などの方法があり、労働者や企業が無料で利用できます。個別労働紛争解決制度の施行状況を分析すると、労働トラブルを防ぐためのポイントが浮かび上がり、大変参考になります。

本稿では、公表資料のポイントを紹介しながら、近年の労働トラブルの傾向と企業が留意すべき点について解説していきます。

1 労働相談121万件

令和5年度の総合労働相談は、121万412件に上りました。4年連続で120万件を超え、高止まりしています。この相談は、全国の労働基準監督署などにある「総合労働相談コーナー」で無料で行われています。ケースによっては、相談員が2~3時間かけてじっくり話を聴くこともあり、労働トラブルの身近な駆け込み寺となっています。相談がもととなって、労働基準監督署が企業に調査に入るケースもあり、「たかが無料の相談制度」と甘く見ないほうがよいでしょう。

令和5年度の総合労働相談121万412件の内訳(重複計上あり)は、「法制度の問い合わせ」83万4,829件、「労働基準法等の違反の疑いがあるもの」19万2,961件、「民事上の個別労働関係紛争相談」26万6,162件でした。

令和5年度の総合労働相談

令和5年度の総合労働相談

※厚生労働省「令和5年度個別労働紛争解決制度の施行状況」より

「法制度の問い合わせ」の中には、賃金、時間外労働、年次有給休暇、休憩などについて、勤務先の対応に不満を持つ労働者が法令の細かい点を質問してくるケースが少なくありません。

「労働基準法等の違反の疑いがあるもの」は、賃金未払い、最低賃金違反、違法な時間外労働などです。企業が刑事責任を問われる可能性もあるので、注意が必要です。

2 いじめ・嫌がらせがトップ

「民事上の個別労働関係紛争相談」は、「いじめ・嫌がらせ」(6万125件)、「自己都合退職」(4万2,472件)、「解雇」(3万2,944件)など、労働トラブルの宝庫であり、企業が気をつけるべきポイントと言えます。

詳しい内訳は、次のようになっています。

週に何日働きたいか

令和5年度の民事上の個別労働関係紛争相談

※厚生労働省「令和5年度個別労働紛争解決制度の施行状況」より

どのトラブルも民事上の争いなので、訴訟に発展するリスクがあります。特に「いじめ・嫌がらせ」は、事実関係の把握に時間と労力がかかり、企業の本来業務に支障を及ぼしかねません。

上のグラフに記載されたトラブルに注意するだけでも、労務管理上のリスクを大幅に減らすことができます。

3 さいごに

平成13年度にスタートした個別労働紛争解決制度は、相談件数の状況を見ても、広く認知されていることが伺えます。これを踏まえると、社内の労働トラブルを放置していると、大きな問題に発展する可能性があると言えるでしょう。企業の健全な運営のためにも、前述の気をつけるべきポイントを今一度確認いただくとともに、判断に迷うことがございましたら、お気軽に弊所にご相談ください。

※本内容は2024年9月10日時点での内容です。

(監修 社会保険労務士法人 中企団総研)

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