自転車で会社通勤している場合、通勤手当を返金させることができますか。

QUESTION

自転車で会社通勤している場合、通勤手当を返金させることができますか。

ANSWER

返金させることができます。

解説

通勤にかかる費用は本来労働者が負担すべきものです。
しかし、社員の福利厚生の一環として住居や通勤経路の届出を求めたうえで、合理的な経路による費用を賃金の一部として支給する会社が多くなっています。
通勤手当は実際にかかる費用を支給するものなので、自転車で通勤して費用を支出していないのであれば、通勤手当を返還しなければなりません。
会社に経済的損害を与え、労働契約上の信義則に反するからです。
また、実際は自転車通勤なのに公共交通機関を利用しているように装えば、通勤経路の虚偽申告にもなります。
《参考》
札幌法務局職員が通勤手当を受け取りながら約4年間、徒歩などで通勤していたことが発覚した事件で、職員が不正受給分を全額返済したうえで、2005年9月に減給10%(1ヶ月)の処分を科されています。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.92160

画像:Mariko Mitsuda

高年齢者雇用安定法が改正され、継続雇用を希望した従業員は必ず雇用しなければならないと聞きました。ただ、給料など条件面で折り合いがつかず拒否された場合はどうすれば良いのでしょうか。

QUESTION

高年齢者雇用安定法が改正され、継続雇用を希望した従業員は必ず雇用しなければならないと聞きました。ただ、給料など条件面で折り合いがつかず拒否された場合はどうすれば良いのでしょうか。

ANSWER

労働条件等で合意が得られず、労働者が継続雇用を拒否しても、高年齢者雇用安定法違反ではありません。

解説

高年齢者雇用安定法が求めているものは、継続雇用制度の導入であり、定年により退職した労働者の希望に合致した労働条件を提供することまでを義務付けているものではありません。
従って、会社が合理的な条件を提示していれば、労働者と給与等の労働条件等で合意が得られず、結果的に労働者が継続雇用を拒否したとしても、高年齢者雇用安定法違反にはなりません。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.97100

画像:Mariko Mitsuda

課長以上は残業代なしでいいですか。

QUESTION

課長以上は残業代なしでいいですか。

ANSWER

経営者との一体性がない限り、管理職にも、時間外手当を支払わなければなりません。

解説

労働基準法第41条では、監督もしくは管理の地位にある者は、労働時間、休憩、休日の規定は適用除外とされています。この管理者に該当すれば、時間外手当を支給する必要はありません(なお、深夜業の規定は適用除外とされていないため、深夜の時間帯(午後10時から午前5時)に労働させる場合は、深夜業の割増賃金を支払わなければなりません。)。
ただし、「名ばかり管理職」で注目を浴びた日本マクドナルドの判例などを見ると、

  • 経営に関する決定へ参画している
  • 労務管理に対する指揮監督権限が認められている
  • 自己の出退勤等労働時間について一般従業員のような規制を受けない
  • 賃金が厚遇されている

といった、勤務実態に即して判断すべきものとされています。
管理監督者と認められる事例は非常に少ないのが、現実です。
行政解釈では、労働者が管理監督者に該当するかどうかは、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的立場にある者の意であり、名称にとらわれず、実態に即して判断すべきであるとしています。
具体的には ①残業代を換算した場合に下の役職の者と賃金の逆転が発生しない ②全従業員の1割程度以下、であれば管理監督者として捉えられる可能性が高いと考えられます。
なお、2019年4月1日労働安全衛生法の改正により今まで残業代の支払いが必要な労働者に求められた労働時間の客観的な把握の範囲が、管理監督者や裁量労働制の適用を受ける労働者といった残業代の支払いのない労働者にまで拡大され、すべての労働者が対象となりました。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.92010

画像:Mariko Mitsuda

パートタイマーも社会保険、雇用保険に加入させないといけませんか?

QUESTION

パートタイマーも社会保険、雇用保険に加入させないといけませんか?

ANSWER

各保険の加入条件を満たせばそれぞれ加入させなければなりません。

解説

【社会保険】

パートタイマーやアルバイトなど名称にかかわらず、正社員など通常の労働者の所定労働時間および所定労働日数の4分の3以上である労働者は、原則として社会保険に加入する必要があります。

また同一事業主の適用事業所の厚生年金保険被保険者数(短時間労働者を除く。)の合計が常時50人を超える事業所で勤務する短時間労働者は、以下の要件に該当する場合、社会保険に加入する必要があります。

  1. 週の所定労働時間が20時間以上であること
  2. 賃金の月額は8.8万円(年収106万円)以上であること
  3. 雇用勤務期間が2ヶ月を超えて1年以上見込まれること(通常の被保険者と同じ。)
  4. 学生でないこと

【雇用保険】

  1. 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
  2. 31日以上引き続き雇用されることが見込まれること

のいずれにも該当する者は、雇用保険の被保険者になります。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.94010

画像:Mariko Mitsuda

実態は派遣ですが書類上請負の場合は合法ですか。

QUESTION

実態は派遣ですが書類上請負の場合は合法ですか。

ANSWER

違法になります。

解説

書類上、形式的には請負(委託)契約ですが、実態としては労働者派遣であるものを偽装請負といい、違法です。
労働者派遣法等に定められた派遣元(受託者)・派遣先(発注者)の様々な責任が曖昧になり、労働者の雇用や安全衛生面など基本的な労働条件が十分に確保されないという事が起こりがちだからです。
請負とは、「労働の結果としての仕事の完成を目的とするもの(民法)」ですが、派遣との違いは、発注者と受託者の労働者との間に指揮命令関係が生じないということがポイントです。
自分の使用者からではなく、発注者から直接、業務の指示や命令をされるといった場合偽装請負である可能性が高いと言えます。
請負で働く場合、自分の使用者がはっきりせず、基本的な労働条件が確保されない場合には、まず都道府県労働局の需給調整事業関係業務担当窓口に相談すべきです。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.94110

画像:Mariko Mitsuda

建設業の時間外労働の規制についておしえてください。

QUESTION

建設業の時間外労働の規制についておしえてください。

ANSWER

2024年4月1日から、時間外労働の上限規制が建設業にも適用されるようになりました。

解説

建設業は、上限規制の適用が令和6年3月31日まで猶予されていましたが、 令和6年4月1日以降は、時間外労働の上限は原則として月45時間・年間360時間となり、臨時的な特別の事情がなければこれを超えることができなくなりました。臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合(特別条項)でも、以下の上限を超える時間外労働・休日労働はできません。

・時間外労働 年720時間以内

・時間外労働+休日労働の合計 月100時間未満 (※) 2~6か月平均80時間以内 (※)

・時間外労働が月45時間を超えることができるのは、年6か月まで
◎ 災害の復旧・復興の事業に関しては(※) の部分が適用されません。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.93150

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カスタマー・ハラスメント(カスハラ)に関して、企業の義務や責任などは何かありますか?

QUESTION

カスタマー・ハラスメント(カスハラ)に関して、企業の義務や責任などは何かありますか?

ANSWER

改正労働施策総合推進法により、カスタマーハラスメントに対する雇用管理上必要な対策を講じることが義務化されました。

解説

改正労働施策総合推進法により、すべての企業はカスタマーハラスメントに対する雇用管理上必要な対策を講じることが義務化されました。なお、施行は2026年10月からとなります。

    カスタマーハラスメントとは、以下の3つの要素をすべて満たすものとされています。

  • ① 顧客、取引先、施設利用者その他の利害関係者が行う、
  • ② 社会通念上許容される範囲を超えた言動により、
  • ③ 労働者の就業環境を害すること。
    企業が講ずべき措置の内容等は次のものが想定されますが、厚労省の指針等にも詳しく書かれていますのでご確認ください。

  • 事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発
  • 相談体制の整備・周知(相談窓口の設置、拡大等)
  • 発生後の迅速かつ適切な対応・抑止のための措置

企業の責務としては、自社のカスハラはどのようなものであるかを定義したり、その対応などをマニュアル化したり、就業規則などの服務規律等において、カスタマーハラスメントの相談等を理由として、労働者が解雇等の不利益な取扱いをされない旨を規定したり、自社の労働者がカスハラをしてしまった場合の行為者に対する必要な懲戒その他の措置を講ずる旨を定めたりして、労働者に周知・啓発をすることになります。

また、自社の労働者が取引先等の他社の労働者に対してカスタマーハラスメントを行った場合、その取引先等が講じる事実確認等の措置の実施に関して必要な協力を求められた際は、これに応じるよう努めるものとされています。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.93170

画像:Mariko Mitsuda

賃金の支払日が休日に当たる場合、支払日を休日の翌日にすることは可能でしょうか。

QUESTION

賃金の支払日が休日に当たる場合、支払日を休日の翌日にすることは可能でしょうか。

ANSWER

賃金の締め日と支払日の間隔が短く、その間に休日があるなどで事務作業が追いつかないような合理的な理由があることと、就業規則を変更することで、休日の翌日に支払っても違法とはなりません。

解説

労働基準法第24条で、賃金は毎月一定の期日に支払わなければならないと定められています。
しかし、所定の支払期日を変更することに合理的な理由があれば、変更後の期日に賃金を支払うことは可能です。
賃金の締め日や支払日に関する事項は、就業規則の絶対的記載事項となっています。
合理的な理由があれば支払日を繰り下げるという規定を労働基準法90条の手続に従って、記載しておく必要があります。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.92060

画像:Mariko Mitsuda

厚生年金保険の標準報酬月額の上限が引き上げられるとききましたが、どのように変わっていくのでしょうか?

QUESTION

厚生年金保険の標準報酬月額の上限が引き上げられるとききましたが、どのように変わっていくのでしょうか?

ANSWER

現在の厚生年金保険の標準報酬月額は、第1級の8万8000円から第32級の65万円までの32段階に区分されていますが、第32級の65万円(実際の月収は63万5000円以上)の上限額を令和9年9月に68万円、令和10年9月に71万円、令和11年9月に75万円と段階的に引き上げられ、35段階となります。

解説

賃金が月65万円を超える方に、賃金に応じた保険料の負担およびこれまでよりも現役時代の賃金に見合った年金を受け取れることになります。
対象となるのは、毎月受け取る給与などが66万5,000円以上の方となります。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.99190

画像:Mariko Mitsuda

退職後に懲戒解雇に該当する事実が発覚した場合、退職金を返還させることは可能ですか。

QUESTION

退職後に懲戒解雇に該当する事実が発覚した場合、退職金を返還させることは可能ですか。

ANSWER

既に退職している場合は、退職金の返還を求めることができない恐れがあります。

解説

既に退職している場合は、労働契約関係が終了しているので懲戒解雇することは不可能なので、退職金の返還を求めることは原則できません。
しかし、退職金規程の中に、在職中に懲戒解雇に該当する事実があった場合は、退職金の不支給や退職金の返還を求めるという旨の規定を入れておくことで、リスクは軽減できると考えられます。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.96070

画像:Mariko Mitsuda