労働条件の明示事項が変更になったと聞きましたが、具体的にどう変更されたのでしょうか?

QUESTION

労働条件の明示事項が変更になったと聞きましたが、具体的にどう変更されたのでしょうか。

ANSWER

2024年4月1日以降、労働条件の明示事項が追加されました。

解説

追加事項は下記の通りです。

①全ての労働契約の締結時と有期労働契約の更新時に、就業場所・業務の変更の範囲を明示
②有期労働契約の締結時と更新時に、更新上限( 通算契約期間または更新回数の上限)の有無と内容(併せて、最初の労働契約の締結より後に更新上限を新設・短縮する場合は、その理由を労働者にあらかじめ説明すること)
③無期転換申込権が発生する契約の更新時に、無期転換申込機会と無期転換後の労働条件を明示

無期労働契約を締結する場合は①を、
有期労働契約を締結する場合は①~③の明示が必要です。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.91050

画像:Mariko Mitsuda

在職老齢年金制度が見直されたとききましたが、何が変わったのでしょうか?

QUESTION

在職老齢年金制度が見直されたとききましたが、何が変わったのでしょうか?

ANSWER

年金を受給しながら働く場合、賃金と老齢厚生年金の合計が基準額の月50万円を超えると老齢厚生年金が減額されるのですが、その支給停止となる基準額が月62万円に引き上げられます。

解説

高齢者の活躍を後押しし、できるだけ就業調整が発生しない働き方(働き控えの緩和・人手不足の解消)とするため、在職老齢年金制度の支給停止基準を現行の50万円から62万円に引上げられることになりました。2026年4月から施行されます。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.98060

画像:Mariko Mitsuda

定期昇給の廃止など、賃金体系を変更する際に従業員との話し合いは必要ですか。

QUESTION

定期昇給の廃止など、賃金体系を変更する際に従業員との話し合いは必要ですか。

ANSWER

合理性があれば、個々の労働者の同意は不要です。ただし、実際には労使で時間をかけて話し合うべきであり、慎重な取り扱いが求められます。

解説

賃金額は労働条件のひとつであり、これを引き下げるには、原則として、個々の労働者の同意が必要です。
個々の労働者の同意を得ないで定期昇給の廃止などを行うには、合理性の認められる範囲で就業規則の不利益変更をすることになります。
就業規則の不利益変更で労働条件を引き下げようとするときは、次のことが必要です。
 1.その変更が、以下の事情などに照らして合理的であること。
  ・労働者の受ける不利益の程度
  ・労働条件の変更の必要性
  ・変更後の就業規則の内容の相当性
  ・労働組合等との交渉の状況
 2.労働者に変更後の就業規則を周知させること。
定期昇給を廃止することは、労働上の不利益変更を伴うため、合理性の認められる範囲であったとしても、従来の人事・賃金制度全体の抜本的な見直しを前提にして、労使で時間をかけて話し合うべきです。経営環境や新人事制度の基本的な考え方を労使で共有し、賃金体系や賃金水準について順次検討して合意を得ていくべきです。
性急な定昇廃止措置は、社員や労働組合の反発を買い、会社を内紛状態に陥れかねません。まして、長期にわたる裁判を経て仮に合理性を認められたとしても、経営的には大きなマイナスであり賢明な労務管理とはいえません。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.92130

画像:Mariko Mitsuda

社会保険の加入対象が拡大されるとききましたが、どのように変わっていくのでしょうか?

QUESTION

社会保険の加入対象が拡大されるとききましたが、どのように変わっていくのでしょうか?

ANSWER

現在51人以上となっている企業規模の要件は段階的に撤廃されます。令和9年10月に36人以上、令和11年10月に21人以上、令和14年10月に11人以上と段階的に緩和し、令和17年10月に撤廃されることになります。

解説

なお、現行の短時間労働者の加入要件についても変更があります。現行では下記の要件を全て満たす場合に社会保険に加入することになりますが、この内の賃金要件が撤廃されることになります。

  • 週の所定労働時間20時間以上であること
  • 所定内賃金が月額88,000円以上であること
  • 2か月を超える雇用の見込みがあること
  • 学生ではないこと(但し、休学中、夜間学生、通信制の学生等は加入対象)

施行日は未定ですが、数年内には施行されることになっています。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.98040

画像:Mariko Mitsuda

懲戒解雇された者に対する退職金を減額・不支給としていいですか。

QUESTION

懲戒解雇された者に対する退職金を減額・不支給としていいですか。

ANSWER

退職金規程に不支給規定があれば、重大な非違行為がある場合に限り、就業規則に基づく退職金の減額又は不支給は認められます。

解説

退職金に関する規程が労働契約・就業規則にない場合は、使用者は当然に退職金の支払義務を負うわけではありません。この場合の退職金は、労働基準法上の賃金ではなく単なる恩恵的給付であり、減額・不支給も自由にできます。
一方、退職金に関する規程が労働契約・就業規則にある場合は、労働基準法上の賃金となります。
労働基準法上の賃金としての退職金は、功労褒賞的性格と賃金の後払い的性格を持ちます。したがって、懲戒解雇に関する規定に退職金の減額および不支給の規定があるだけでは、当然には退職金を不支給とすることはできませんが、重大な非違行為がある場合に限り、就業規則に基づく退職金の減額又は不支給は認められます。
懲戒解雇事由があっても退職金減額又は不支給の規定がなければ減額・不支給とすることはできませんので、トラブルを予防するためには、退職金規程に、「円満退職でない場合」「懲戒解雇相当事由が判明した場合」には退職金を支給しない(もしくは減額する)と明記しておくべきです。
《参考》トヨタ工業事件(東京地裁平成6年6月28日判決)
退職金を全額不支給とすることができるのは、それまでの功労を抹消してしまうほどの重大な行為、たとえば多額の横領といったことがあった場合に限られるとしました。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.97070

画像:Mariko Mitsuda

パートタイム労働者に係る事項について就業規則の作成又は変更に当たっては、労働者の過半数で組織する労働組合等の意見を聴かなければなりませんか。

QUESTION

パートタイム労働者に係る事項について就業規則の作成又は変更に当たっては、労働者の過半数で組織する労働組合等の意見を聴かなければなりませんか。

ANSWER

事業場の全労働者の過半数で組織する労働組合等の意見を聴かなければなりません。

解説

就業規則の作成又は変更に当たっては、労働基準法第90条により、労働者の過半数で組織する労働組合等の意見を聴かなければならないとされています。
パートタイム労働者に適用される就業規則も事業場の就業規則ですので、その作成又は変更に当たっては、当該事業場の全労働者の過半数で組織する労働組合等の意見を聴かなければなりません。
それに加え、パートタイム・有期雇用労働法第7条により、パートタイム労働者の過半数を代表すると認められる者の意見を聴くことが努力義務とされています。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.94140

画像:Mariko Mitsuda

先日会社を退職された方を今度は派遣労働者として受け入れたいと思いますが、問題ないでしょうか。

QUESTION

先日会社を退職された方を今度は派遣労働者として受け入れたいと思いますが、問題ないでしょうか。

ANSWER

離職後1年以内の人を元の勤務先に派遣することは禁止されています。

解説

平成24年10月の労働者派遣法の改正により、派遣会社が離職後1年以内の人と労働契約を結び、元の勤務先に派遣することが禁止となりました。
これは、本来直接雇用とすべき労働者を派遣労働者に置き換えることで、労働条件が切り下げられることを防止することを目的としたものです。(元の勤務先が該当者を受け入れることも禁止されています。)ただし、一律に禁止されているものではなく、例外的に60歳以上の定年退職者については、元の勤務先への派遣が認められています。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.94200

画像:Mariko Mitsuda

1年単位の変形労働時間制をとる場合、労使協定は労働基準監督署に届け出ないといけませんか。

QUESTION

1年単位の変形労働時間制をとる場合、労使協定は労働基準監督署に届け出ないといけませんか。

ANSWER

労働基準監督署に届け出ないといけません。

解説

1年単位の変形労働時間制を導入するには、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定を締結し、所轄労働基準監督署長への届出が必要となります。

労使協定には、

  • 1.労働者の範囲
  • 2.対象期間(1ヶ月を超え1年以内の期間)
  • 3.特定期間(対象期間中の特に業務が繁忙な期間)
  • 4.対象期間における労働日及びその労働日ごとの労働時間
  • 5.有効期間

を定めます。

《参考》労使協定の労働基準監督署長への届出が必要なもの

  • 1.貯蓄金管理協定
  • 2.労働時間の1ヶ月変形制協定
  • 3.労働時間の1年変形制協定
  • 4.労働時間の1週間非定型変形制協定
  • 5.時間外・休日労働協定
  • 6.専門業務型裁量労働制
  • 7.事業場外労働のみなし労働時間制で法定労働時間を超える時間を定めた労使協定
  • 8. フレックスタイム制協定(精算期間が1ヶ月超3ヶ月以下の場合)

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.93170

画像:Mariko Mitsuda

採用内定取消しは採用前ならいつでも自由にできますか。

QUESTION

採用内定取消しは採用前ならいつでも自由にできますか。

ANSWER

自由にはできません。解雇をする場合と同様の配慮が必要です。

解説

採用内定は、始期付きの、解約権留保付労働契約とされており、採用内定者の地位は、一定の試用期間を付して雇用関係に入った者の試用期間中の地位と基本的に異なるところはありません。
採用内定を取り消すことができる事由は、採用内定当時知ることができず、また知ることが期待できないような事実であって解約権留保の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ、社会通念上相当として是認することができるものに限られると解するのが相当とされており、これに該当しない場合には解雇権の濫用として判断される可能性があります。
例えば、提出書類への虚偽記載があったとしても、その虚偽記載により内定者の資質や能力への誤認したり、詐称が判明した経緯などから企業内に留めておくことができないほどの不信義性が認められる場合でなければ、内定取消しが無効とされるおそれがあります。
また、内定取消しの経緯や状況によっては、内定者から債務不履行(誠実義務違反)や不法行為(期待権侵害)に基づく損害賠償請求がなされ、裁判で認容される可能性もあります。
さらに、内定取消しがやむを得ないとされる場合でも、内定からその取消しに至る過程で信義則上必要な配慮に欠けていたことを理由に損害賠償責任が課せられた裁判例もあります(パソナ(ヨドバシカメラ)事件‐大阪地判平16・6・9)。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.91020

画像:Mariko Mitsuda

解雇予告後に業務上災害が発生した場合、解雇の効力はどうなるのでしょうか。

QUESTION

解雇予告後に業務上災害が発生した場合、解雇の効力はどうなるのでしょうか。

ANSWER

当初の解雇予定日は、解雇制限期間が終了するまで延期になります。

解説

解雇予告期間満了の直前にその労働者が業務上負傷し又は疾病にかかり療養のために休業を要する以上は、たとえ1日ないし2日の軽度の負傷又は疾病であっても労働基準法第19条の適用があることになります。しかし、負傷し又は疾病にかかり休業したことによって、前の解雇予告の効力の発生は停止されるだけです。
よって、その休業期間が長期にわたり解雇予告としての効力を失うものと認められる場合を除き、治癒した日に改めて解雇予告する必要はありません。

※本内容は2026年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.99020

画像:Mariko Mitsuda