有期契約のパートと無期契約の正社員、仕事に違いがない場合は賃金に差をつけてはいけないと聞きましたが、本当でしょうか。

QUESTION

有期契約のパートと無期契約の正社員、仕事に違いがない場合は賃金に差をつけてはいけないと聞きましたが、本当でしょうか。

ANSWER

期間の定めがあることを理由として、基本給・賞与その他の待遇のそれぞれについて、差別的取り扱いをしてはなりません。

解説

令和2年4月1日(中小企業は令和3年4月1日)施行のパートタイム・有期雇用労働法は、第9条で「通常の労働者(正社員等)と同視すべきパート・有期雇用労働者」を対象として、差別取り扱いを禁止しています。

適用する際の考え方は、次の通りです。

  • 「職務の内容」「人材活用の仕組み(雇用関係が終了するまでのすべての期間が対象)」が通常の労働者と同一であるパート・有期雇用労働者が対象となります。
  • 対象労働者については、「基本給、賞与その他の待遇のそれぞれ」について、パート・有期雇用労働者であることを理由とする差別的取り扱いが禁止されます。

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.94190

画像:Mariko Mitsuda

マイカー通勤途上の事故で会社が責任を問われることがありますか。

QUESTION

マイカー通勤途上の事故で会社が責任を問われることがありますか。

ANSWER

社員が完全に自分の都合だけでマイカー通勤をしているということでなければ、会社は使用者責任や運行供用者責任を問われる可能性があります。

解説

社員が完全に自分の都合だけでマイカー通勤をしているということでなければ、会社は使用者責任や運行供用者責任を問われる可能性があります。
マイカー通勤が何らかの形で業務と関連性があり、会社の支配が及んでいると考えられるのは、次の場合です。

  • マイカーを会社業務にも使用していた場合
    この場合、通勤途中の事故についても会社が使用者責任、運行供用者責任を負います。
  • 会社がマイカー通勤を命令し、又は助長していた場合マイカー通勤を命じることや、ガソリン代や修理費等を支給してマイカー通勤を助長した場合は、会社が使用者責任、運行供用者責任を問われることになります。
  • マイカー通勤することが業務上も好都合であるために会社が承認、黙認していた場合
    この場合も、業務との関連性や会社の運行支配・運行利益が生じてくるため、会社が使用者責任、運行供用者責任を負います。

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.95040

画像:Mariko Mitsuda

働き方改革関連法の時間外労働の上限規制とはどのようなものですか?

QUESTION

働き方改革関連法の時間外労働の上限規制とはどのようなものですか?

ANSWER

残業させることができる時間数の上限が法律で規定され、違反した場合の罰則が設けられました。

解説

「時間外労働の罰則付き上限規制」が平成31年4月1日施行(中小企業:令和2年4月1日施行)され、1か月及び1年に残業させることができる時間数の上限と罰則が法律に規定されました。法改正のポイントは次の通りです。

1.時間外労働(休日労働は含まず)の上限は、月45時間・年360時間となり、臨時的な特別の事情がなければ、これを超えて労働させることはできなくなります。

2.臨時的な特別の事情があって労使が合意する場合でも、以下の通りとする必要があります。

  • 時間外労働         年720時間以内
  • 時間外労働 + 休日労働  月100時間未満、2~6か月平均80時間以内

3.月45時間を超えることができるのは、年6か月までです。

また、法律に違反した場合の罰則は、6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金と定められています。

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.92000

画像:Mariko Mitsuda

固定給と歩合給の併給のタクシー運転手の場合、最低賃金制度の時間当たり賃金算出には歩合給を含めますか。

QUESTION

固定給と歩合給の併給のタクシー運転手の場合、最低賃金制度の時間当たり賃金算出には歩合給を含めますか。

ANSWER

歩合給を含めます。

解説

最低賃金制度とは、最低賃金法に基づき、都道府県が賃金の最低限度を定め、使用者はその金額以上の賃金を労働者に支払わなければならないとする制度です。
タクシー運転手の賃金制度が、固定給と歩合給とが併給される場合であっても、オール歩合給の場合であっても、給与額を1時間当たりに換算した金額が、都道府県ごとに定められた最低賃金額未満となった場合、最低賃金法違反となります。
タクシー運転手で、固定給と歩合給が併給される場合、ある月の賃金を

  • 固定給(ただし、精皆勤手当、通勤手当及び家族手当を除く。)85,000円
  • 歩合給35,000円

として、所定労働時間を170時間、時間外労働時間を30時間、深夜労働時間を15時間と仮定します。
すると、総支給額は142,594円になります。内訳は、

  • 固定給に対する時間外割増賃金は、
     85,000円÷170時間×1.25×30時間=18,750円
  • 固定給に対する深夜割増賃金は、
     85,000円÷170時間×0.25×15時間=1,875円
  • 歩合給に対する時間外割増賃金は、
     35,000円÷200時間×0.25×30時間=1,313円
  • 歩合給に対する深夜割増賃金は、
     35,000円÷200時間×0.25×15時間=656円

となります。これらを合算して、固定給・歩合給に加えると総支給額になります。
固定給と歩合給が併給されている場合は、それぞれ時間当たりの賃金額を算出し、これらを合算したものが時間当たりの賃金額となります。

  • 固定給部分について、85,000円÷170時間=500円
  • 歩合給部分について、35,000円÷200時間=175円

固定給と歩合給の合算額は675円となります。
この時間当たりの賃金額675円をその地域の最低賃金と比較することになります。

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
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   社会保険労務士法人中企団総研

No.92120

画像:Mariko Mitsuda

お客様が来ないときは休憩して良いという時間は労働基準法上の休憩時間になりますか。

QUESTION

お客様が来ないときは休憩して良いという時間は労働基準法上の休憩時間になりますか。

ANSWER

労働基準法上の休憩時間ではありません。

解説

労働基準法34条1項は、使用者は労働時間が6時間を超える場合は45分、8時間を超える場合は1時間の休憩時間を、労働時間の途中に与えなければならないと定めています。
また、使用者は事業場ごとに労働者に休憩時間を一斉に与えなければなりません(法34条2項)。
この休憩時間一斉付与の原則には、物品の販売などの法令による例外と労使協定による例外が認められています。
休憩時間は、単なる作業休止時間ではなく、労働者が自由に利用できる時間でなければなりません。これを自由利用の原則といいます。
例えば、午前10時から12時までの間のお客様の来ないときを見計らって適宜休憩をとってよいという契約は、来客があれば即座に仕事にかからなければならないのであるから、単に手待時間すなわち労働時間であるという判例があります。
また、店舗などで店員が客待ちをしている時間は、手待時間ではなく、現実に労働している時間とされています。
行政解釈では、休憩時間かどうかは、労働者が自由に利用できる時間かどうかであるとされています。

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
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   社会保険労務士法人中企団総研

No.93020

画像:Mariko Mitsuda

派遣期間の限度はどれくらいですか。また、延長をすることはできますか。

QUESTION

派遣期間の限度はどれくらいですか。また、延長をすることはできますか。

ANSWER

派遣先事業所単位、派遣労働者個人単位ともに3年が限度になります。

解説

労働者派遣契約では、すべての業務に対して、派遣期間に次の2種類の制限が適用されます。
ただし、例外として、派遣元で無期雇用されている派遣労働者、60歳以上の派遣労働者等は対象外となります。

1.派遣先事業所単位の期間制限
同一の派遣先の事業所において、労働者派遣の受入れを行うことができる期間は、原則、3年が限度となります。

2.派遣労働者個人単位の期間制限
同一の派遣労働者を、派遣先の事業所における同一の組織単位(いわゆる「課」など)において受けいれることができる期間は、3年が限度となります。
同一の派遣先の事業所において、3年を超えて労働者派遣を受け入れようとする場合は、派遣先の過半数労働組合(組合がない場合は労働者の過半数を代表する者)からの意見を聴く必要があります。
意見聴取は、期間制限の抵触日の1ヶ月前までに必要であり、過半数労働組合等から異議が示されたときは、対応方針等を説明する義務があります。

なお、この労使協定により派遣先事業所単位の期間制限を延長した場合であっても、派遣労働者個人単位の期間制限は延長されないため、同一の派遣労働者を、同一の組織単位(いわゆる「課」など)に3年間受け入れている場合には、直接雇用へと切り替えたり、別の組織単位での受け入れへと変更するなどの対応が必要となります。

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
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   社会保険労務士法人中企団総研

No.94090

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賃金手当や解雇のトラブルを裁判所内で簡易迅速に解決する方法はありますか。

QUESTION

賃金手当や解雇のトラブルを裁判所内で簡易迅速に解決する方法はありますか。

ANSWER

簡易迅速に解決する方法として労働審判制度があります。

解説

労働関係民事訴訟は、バブル経済が崩壊した平成3年を境に急増しています。それまでは年間600件から700件前後の件数で推移していましたが、平成15年には約4倍になり過去最高の2,433件となりました。平成3年頃と比較すると、平成15年には、賃金手当等の事件が約5倍、普通解雇の事件が約4倍に増加しています。
急増している個別労働関係民事紛争を、さらに短期間で実情に即して解決する仕組みとした、いわゆる司法型のADR(裁判外紛争解決手続)が労働審判制度です。
労働審判法は、平成16年5月12日に公布され、平成18年4月1日から施行されました。

労働審判制度の内容は、次の通りです。

  • 1.裁判官である労働審判官1名と中立かつ公正で知識経験共に豊富な労働審判員2名からなる労働審判委員会で行なう。
  • 2.労働審判委員会は、全国に50ある地方裁判所に設けられる。
  • 3.労働審判手続においては、原則として3回以内の期日で審理し、結論を出す。
  • 4.調停による解決を原則とし、調停が成立しない場合は、事案の実情に即した労働審判を行なう。
  • 5.労働審判に不服のある場合は、2週間以内に異議の申立をすることができる。
  • 6.労働審判に対して異議の申立があった場合には、労働審判手続の申立時に、労働審判がなされた地方裁判所に訴えの提起があったものとみなす。
  • 7.労働審判に対して異議の申立のない場合は、労働審判は確定し裁判上の和解と同一の効力を持つ(民事執行力を有する)。

いじめや嫌がらせに関する会社の労働環境配慮義務を問う場合や、賃金を不当に差別されているなどと主張する場合、すぐに権利関係を主張するのが難しく内容が複雑である場合等は審判になじまないと判断されることもあるので注意が必要です。

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.99080

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解雇予告手当を受領拒否された場合、解雇できますか。

QUESTION

解雇予告手当を受領拒否された場合、解雇できますか。

ANSWER

労働者が受け取り得る状態にしていれば、支払いと同様の効果となります。

解説

労働基準法第20条の規定は、労働者が突然解雇されて生活に困窮するのを緩和するために、使用者に対し労働者を解雇する場合30日前に予告するか、30日分以上の平均賃金の支払いを義務付けているものです。
解雇予告手当の支払いが解雇の効力要件とされていることから、解雇に異議がある労働者がその受領を拒否するケースもあるかと思いますが、この場合、使用者としてどのような措置を講ずればよいかが問題になります。
解雇予告手当は、労働者に受け取られることによって始めて法律的な効果が生ずることになりますので、その支払いは一般債務の弁済と考えられています。従って、法務局に供託することを要する説もありますが、原則としては「現実に労働者が受け取り得る状態に置かれれば」支払いがなされたと同様の効果が生じるとされています。
その状態は、次の条件を満たすときです。
1.解雇予告手当を郵送等で労働者あてに発送し、労働者の生活の本拠地に達したとき。(直接労働者が受領するか否か、また在宅か否かに関係がない)
2.労働者に解雇予告手当を支払う旨を通知したが、本人が受け取りに来なかった場合。(指定日がある場合はその日、指定のない場合は通常であれば受け取り可能な日)

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.99030

画像:Mariko Mitsuda

年次有給休暇取得時の賃金の取り扱いに決まりはありますか。

QUESTION

年次有給休暇取得時の賃金の取り扱いに決まりはありますか。

ANSWER

休暇中の賃金に関しては労働基準法第39条第9項に規定があります。

解説

労働基準法第39条第9項の規定内容は、以下の通りです。
使用者は、有給休暇の期間についての賃金は、就業規則その他これに準ずるもので定めるところにより、
1.平均賃金
  又は
2.所定労働時間労働した場合に支払われる通常の賃金を支払わなければなりません。

ただし、労使協定による場合は、
3.健康保険法に定める標準報酬日額に相当する金額(労使協定が必要)を支払わなければなりません。

この場合、一般的には、2を選択することが適当です。

1を選択することの問題点

  • その都度、計算をしないといけない。
  • 残業代を含めないといけないので、割高になる可能性がある。

3を選択することの問題点

  • 勤務実態と金額に誤差がある。
  • 残業代を含めないといけないので、割高になる可能性がある。

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.92170

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18歳未満の労働者を深夜に使用することは可能でしょうか。

QUESTION

18歳未満の労働者を深夜に使用することは可能でしょうか。

ANSWER

原則的に禁止されています。

解説

労働基準法第61条第1項で、使用者は満18歳未満の年少者を午後10時から午前5時までの深夜時間帯に使用する事を原則として禁止しています。
しかし、次のような場合は使用できます。

  • 満16歳以上の男性を交替制によって使用する場合
  • 交替制によって労働させる事業について、所轄労働基準監督署長の許可を受けて、午後10時30分まで労働させる場合
  • 農林水産業、保健衛生、及び電話交換の業務に従事させる場合
  • 非常災害等、臨時の必要がある場合に、所轄労働基準監督署長の許可を受ける等により使用する場合

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.93060

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