いまさら聞けないマーケティングの基本

書いてあること

  • 主な読者:「マーケティング」を意識できる組織を作りたい経営者
  • 課題:マーケティングの概念は幅広く、どこから学べばよいのか分からない
  • 解決策:マーケティングの基本として「マーケティング・ミックス」を学ぶ

1 マーケティングは「売るための取り組み」

マーケティングについては多くの専門家や団体が定義していますが、まとめるならば、

製品やサービスを販売するための一連の取り組み

といえます。そして、その具体的な取り組みがデジタル化の進展やコロナ禍などによって変化しているのです。

一方、マーケティングの重要性は認識しつつも、その専門的な知識がないため、過去と同じ手法の営業を続けている企業が少なくありません。どこまでマーケティングに集中するかは経営者の考え次第ですが、基本は押さえておきたいものです。この記事では、マーケティングの基本を紹介します。

2 マーケティングの基本構造

1)「主体」「対象」「目的」を明確にする

マーケティングには、外部の多様な対象に対して行われる活動が含まれます。マーケティングを「主体」「対象」「目的」の3つに分けた基本構造は次の通りです。

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マーケティングの主体である「企業」は、「市場創造(需要の開拓と拡大)」を実現するために、主要な対象となる「市場(ターゲット顧客)」に、さまざまな形で働き掛けます。

企業が市場にアプローチする際に、企業自身がコントロールできる要素として、「製品」「価格」「プロモーション」「流通チャネル」があります。これらの要素を「マーケティング・ミックス」(以下「MM」)と呼び、これらを組み合わせながら狙った市場にアプローチします。

2)自社内の他の活動と一体化させるための3つの適合性

マーケティングは、企業理念や企業目標を実現するための活動である必要があり、マーケティングは他の企業活動と一体的なものでなければなりません。次の3つの適合性を確保しながら、活動を行うことが重要です。

  • MM間の適合性
  • マーケティングの対象とMMの適合性
  • マーケティングと他の企業活動との適合性

3 市場(ターゲット顧客)の決定

1)3つの基本方針で市場(ターゲット顧客)を開拓する

マーケティングの目的である「市場創造(需要の開拓と拡大)」を実現するため、市場細分化基準を用いて市場調査を行い、対象となる市場を決定します。市場の特徴ごとに、次の3つの基本方針で参入します。

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1.マスマーケティング

ターゲット顧客や市場を特に指定せず、単一のMM(「製品」「価格」「プロモーション」「流通チャネル」を組み合わせたもの)で対応します。大量生産・大量消費を狙った製品やサービスを市場に投入する際などに使われます。大量生産や流通網の統一などでコストを抑え、市場で大きなシェアをつかむ際に取られる手法ですが、予算がかかるため、大企業向けの戦略といえます。

2.差別化マーケティング

画一的な手法のマスマーケティングに対し、差別化マーケティングは、市場を細分化し、その市場に最適なMMを提供することで、他社との差別化を図るものです。細分化した市場のニーズに合致した製品やサービスを提供することができれば、マスマーケティングとの激しい価格競争にも巻き込まれずに済みます。一方で、細分化した市場ごとに製品を作り、マーケティング手法も変えていかなければならないため、それをカバーできる経営資源が必要です。

3.集中的マーケティング

差別化マーケティングと同様に、1つのターゲット顧客層や地域市場などに経営資源を集中させる取り組みです。ターゲット顧客を絞り込むことで、他社よりも効率的に活動できる一方、ターゲット顧客を慎重に選ぶ必要があります。また、市場そのものが縮小・消滅するリスクも念頭に置かなければなりません。

2)市場細分化基準

差別化マーケティングや集中的マーケティングでは、市場細分化基準によって市場を分類します。市場細分化基準には、「デモグラフィック変数(人口動態的変数)」「サイコグラフィック変数(心理的変数)」があります。

デモグラフィック変数には、年齢、性別、学歴、職業、所得水準などの変数があります。しかし、市場の成熟化やそれに伴う消費の多様化などによって、同じ年齢層でもニーズが異なるなど、これのみで市場を細分化するのは困難になりつつあります。

こうしたデモグラフィック変数の問題点をカバーするものが、サイコグラフィック変数です。サイコグラフィック変数には、ライフスタイル、パーソナリティー、価値基準、購買動機などがあり、顧客のニーズを明確にすることができます。

4 マーケティング・ミックス(MM)で市場にアプローチする

MMは、先に紹介したそれぞれの市場(ターゲット顧客)に実際にアプローチするときの取り組みです。代表的な例として「4P」があります。これは、以下の「製品(Product)」「価格(Price)」「プロモーション(Promotion)」「流通チャネル(Place)」の4つの観点から、具体的な取り組みを組み合わせます。

1)製品(Product)

ターゲット顧客に提供する製品を検討します。製品そのものだけではなく、顧客にどういった利益(価値)を与えるかという視点からも検討します。具体的には、コンセプト、開発・製造方法、仕入れ方法、品質保証、アフターサービス、ブランドなどです。

2)価格(Price)

製品の販売価格を検討します。顧客に「製品には価格以上の価値がある」と思ってもらうことが重要です。なお、価格を下げるのは簡単ですが、価格は収益に直接的な影響を与えるので、安易な低価格販売は避けなければなりません。

3)プロモーション(Promotion)

販売促進やブランドの構築・維持のために、広告や販売促進方法などを検討します。プロモーションの手法には、テレビ・ラジオ・新聞などがあります。製品にもよりますが、動画を使ったインターネット広告も効果的です。

4)流通チャネル(Place)

製品の販売場所などを検討します。例えば、卸売業者を経由するか否か、または顧客に直接販売するか否かを考えます。小売店で販売する際にも、店舗をGMS(総合スーパー)のような大型店にするのか、小型の専門店にするのかなどを検討します。

以上(2022年8月)

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画像:unsplash

中小企業の経営者が知っておきたい 事業承継のお金や税金に関すること

前回は中小企業の事業承継で何を引き継ぐのか、概要を解説したが、今回はより具体的に、事業承継のお金や税金に関することを中心として、制度や特例にも触れていく。また、親族内承継と親族外承継の違いと問題点や解決策についても解説する。

(日本法令ビジネスガイドより)
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70歳雇用継続時代を見据えた 定年後再雇用者の活用と有期特措法第二種計画認定

今後ますますニーズが高まるであろう、有期雇用特別措置法の第二種計画認定の手続きについて解説するだけでなく、第二種計画認定を単なる手続きで終わらせない、自社の高齢労働者を活かすための措置の実施についても検討していきます。

(日本法令ビジネスガイドより)
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精神障害に関する労災を防ぐために

6月に厚生労働省より、令和3年度「過労死等の労災補償状況」が公表されました。これは過重な仕事が原因で発症した脳・心臓疾患や、仕事による強いストレスが原因で発病した精神障害の状況について、労災請求件数や、「業務上疾病」と認定し労災保険給付を決定した支給決定件数などを、取りまとめたものになります。
本稿では、本資料の傾向を読み解きながら、労災に関するリスクについてご案内いたします。

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精神障害に関する労災を防ぐために

6月に厚生労働省より、令和3年度「過労死等の労災補償状況」が公表されました。これは過重な仕事が原因で発症した脳・心臓疾患や、仕事による強いストレスが原因で発病した精神障害の状況について、労災請求件数や、「業務上疾病」と認定し労災保険給付を決定した支給決定件数などを、取りまとめたものになります。
本稿では、本資料の傾向を読み解きながら、労災に関するリスクについてご案内いたします。

1 労災補償状況の傾向

公表資料を見ると、「脳・心臓疾患」に関する事案の労災支給決定件数については、減少傾向がみられるものの、「精神障害」に関する事案については、増加傾向かつ過去最高の件数となっており、喫緊の対策が求められていることが見て取れます。

■脳・心臓疾患の労災補償状況

脳・心臓疾患の労災補償状況

■精神障害の労災補償状況

精神障害の労災補償状況

2 「精神障害」の労災支給決定の原因となった出来事

それでは、増加が懸念される「精神障害」に関する事案について、具体的にどのような出来事を原因として労災が認定されているのでしょうか。資料を見ると、ハラスメントに関わる支給決定件数が約3割を占めていることが見て取れます。

■精神障害の出来事別決定及び支給決定件数一覧

精神障害の出来事別決定及び支給決定件数一覧

※支給決定件数上位6件を記載
※「特別な出来事」は、心理的負荷が極度のもの等の件数

3 ハラスメントが発生する職場の特徴

昨年公表された「職場のハラスメントに関する実態調査報告書」では、パワハラを受けた方がいる職場の特徴として次のものがあがっています。

■職場の特徴(パワハラ経験有無別)現在の職場でパワハラを受けた方の数値

職場の特徴(パワハラ経験有無別)現在の職場でパワハラを受けた方の数値

※上位5件を記載

4 さいごに

パワハラという一事を取り上げましたが、前述の労災認定の出来事すべてにおいても、上司と部下との職場のコミュニケーションがあれば、「精神障害」の労災を回避できる可能性は高まるのではないでしょうか?今一度、職場のコミュニケーションを見返し、活性化を図ってみることをお勧めします。

※本内容は2022年7月12日時点での内容です

(監修 社会保険労務士法人 中企団総研)

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画像:photo-ac

【中小企業のためのM&A】財務デューディリジェンスの調査ポイント

書いてあること

  • 主な読者:対象会社(売り手)の財務上のリスクを把握したい買い手の経営者
  • 課題:対象会社の財務上のリスクを把握したいが、どのようにすればよいのか分からない
  • 解決策:財務デューディリジェンスで対象会社の財務・会計上のリスクを把握する

1 なぜ、財務デューディリジェンスが必要なのか

M&Aにおいて、対象会社(売り手)は何らかの目的や課題があって会社や事業を売却します。ですから、買い手は相手の実態を正確に把握しなければならず、その一環が「デューディリジェンス(以下「DD」)」です。DDの直訳は、「正当な・相当な(Due)、努力・注意(Diligence)」ですが、噛み砕くと、

買い手が、対象会社やその事業の実態を事前に把握し、価格や取引について適切な判断をするための調査

となります。

DDの分野はいくつかありますが、この記事では「財務DD」を取り上げます。財務数値は、

M&Aの可否に加えて、買収価格の決定などに大きく影響

します。ただし、一般的に財務DDは範囲が広い上に期間が短いです。また、対象会社から提出される財務数値は、企業の実態を正確に表していないケースが少なくなく、その判断に専門知識が多く必要とされるため、外部の専門家に依頼するのが通常です。

2 財務DDの進め方

財務DDでは主に次の3つのことが実施されます。

  • 資料の閲覧
  • 対象会社の経営者・実務担当者へのインタビュー
  • 上記1.と2.の情報の分析など

通常、財務DDの期間は3~4週間です。この期間内に、買い手と対象会社との間でやり取りし、情報開示が行われます。

インタビューは、経営者の他、必要に応じて経理等の実務担当者にも行うことがあります。ただ、M&Aは公にせずに実行されることが少なくないので、通常、情報共有の範囲は限定されます。実務担当者にもインタビューする場合は、情報漏洩の可能性に十分留意しましょう。

3 財務DDで調査されること

財務DDには、一般的な調査対象事項と呼ばれる項目はありますが、厳密に決まっているわけではありません。そのため、

経営者が「こんな情報があればM&Aの可否を検討できる」という情報の調査・分析が必要

ということになります。そうした意味では、対象会社にある財務・会計上の潜在的なリスクを調査し、その結果に応じて次のように対応を検討します。

  • 買収価格に反映する:正常収益力(事業そのものが生み出す実態の収益)などを基に企業価値を算定し、買収価格に反映する
  • スキームを変更する:簿外債務を引き継いでしまうリスクがあるので、株式譲渡から事業譲渡にスキームを変更する
  • 買収契約書または買収後の統合作業のプランニングなどに反映する:保有している不動産の収益性が低いので、売却する旨を契約書に反映する

では、具体的に財務DDの主な調査対象事項・分析手法を確認していきましょう。

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各分析手法の詳細や、実施に当たってよく見られる問題点を以降で紹介します。

4 財務DDで注意すべきこと

1)対象会社に対する理解

対象会社に対する理解では、対象会社の人員、管理体制の状況などを確認します。

この分析を実施することで、限られた財務DDの期間中にどの項目にリスクがあるかを把握しやすくなります。

よく見られる問題点は次の通りです。

  • 事業規模に比して、経理部門の人員が著しく不足している
  • 仕訳の作成と承認を同一担当者が行うといったように職務権限の分掌が十分でない
  • 対象会社が採用している会計方針が会計基準に則していない

2)純資産分析

純資産とは、

資産から負債を差し引いた正味の財産で、投資家からの出資金や利益の積み立て分など

です。純資産分析では、貸借対照表の各項目を精査し、含み損や簿外債務などがないかを調査します。そして、含み損などがあった場合、それを一定の基準日時点の対象会社の簿価純資産に加味し、調整します。

この分析を実施することで、買収後に買い手側の財務諸表に計上される、のれんの計上額および償却額の分析や、対象会社の貸借対照表において簿価と時価との差額が生じている項目を把握します。

よく見られる問題点は次の通りです。

  • 回収困難な売上債権について、貸倒引当金の計上や貸倒処理などの必要な処理がされていない
  • 長期間滞留している、または陳腐化している棚卸資産について、評価減などの必要な処理がされていない
  • 減損が必要な固定資産について、必要な処理がされていない
  • 支払義務のある仕入債務が計上されていない
  • 貸借対照表に計上されていない簿外債務の存在や、係争中で判決の結果によっては負債を負う可能性のある偶発債務の存在が考慮されていない

3)純有利子負債(ネットデット)分析

純有利子負債(ネットデット)とは、

有利子負債残高から現金および現金同等物を差し引いた正味(ネット)の有利子負債

です。純有利子負債分析では、有利子負債や余剰現預金に加え、

  • 将来のキャッシュフローに影響を及ぼす恐れがある非経常的な残高(デットライクアイテム)
  • 対象会社の事業遂行にあたり不要な資産(非事業用資産)
  • 一定の条件下で顕在化する可能性のある簿外債務(コミットメントや偶発債務)

を特定します。

この分析を実施することで、買収価格の決定に必要な情報が得られます。買収価格の決定には株式価値が最終的に大きな影響を与えますが、この株式価値は企業価値から純有利子負債(ネットデット)を差し引いたものになります。

よく見られる問題点は次の通りです。

  • 有利子負債の大部分をグループ会社からの借入に依存している
  • 確定給付型の退職給付制度を採用しており、退職給付会計上、貸借対照表に計上されていない退職給付債務が多額に存在する
  • 簿外債務の存在や訴訟等結果によっては負債を負う可能性のある偶発債務の存在がある

4)運転資本分析

運転資本とは、

事業運営上、短期的に計上・決済されることにより回転している資産および負債

です。一般的には、営業取引関連の運転資本である売上債権、棚卸資産、仕入債務の他、 未払金、前払金、その他流動資産、その他流動負債が含まれます。運転資本分析では、過去の運転資本残高の季節的変動やトレンドを分析し、正常的な運転資本水準を算出します。

この分析を実施することで、事業上、最低限必要とされる運転資本の水準が把握できます。

よく見られる問題点は次の通りです。

  • 回収可能性に疑義のある長期滞留売上債権や、販売可能性に疑義のある長期滞留在庫が存在する
  • 仕入先への支払条件や得意先からの回収条件が悪化し、必要となる運転資本金額が増加している
  • 運転資本水準の季節的変動が大きいため、買収のタイミングによっては、買収後に追加の出資が必要になる可能性がある

5)固定資産・設備投資分析

固定資産・設備投資分析では、過去に実施された設備投資や事業計画達成のために、将来的にどの程度の設備投資が必要かを明らかにします。具体的には、設備投資を新規投資と既存設備の維持・保守投資とに区分し、それぞれがどのような水準で推移しているか、また、対象会社の規模や業種に基づいて必要な投資サイクルを把握します。それを実績と比較し、必要な投資が先延ばしにされていないかを検証します。さらに、現行の生産能力や稼働率等を理解し、余剰の生産能力および投資予定の新規設備による生産能力の増強と事業計画上の前提が整合しているかの検証を行います。

この分析を実施することで、新たな設備投資や不要な固定資産の売却などを検討できます。

よく見られる問題点は次の通りです。

  • 事業継続上、必要性が高い設備投資が、資金的な理由により先延ばしになっている
  • 不採算店舗閉鎖後に、他の用途に転用できていない遊休状態の土地、建物や設備がある
  • 減損会計における資産のグルーピングの方法次第では、減損が必要な可能性がある

6)収益性分析

収益性分析では、調査の対象期間において同じ会計方針で財務諸表が作成されていることを前提に、過去の損益構造を理解するために、収益力の把握において有効な指標の特定やその変動要因を分析します。その上で、過去実績(非経常的要因が含まれている場合には調整を実施)と、事業計画の財務情報における比較可能性や一貫性を検討して、対象会社の収益性を分析します。

この分析を実施することで、対象会社が持つ稼ぐ力の実力値が把握できます。

よく見られる問題点は次の通りです。

  • 過去実績において一時的または非経常的な要因による収益が多額に計上されており、対象会社の「本来の実力値」である正常化損益に影響を与えている
  • 調査対象期間にわたって、適用されている会計処理や会計方針に一貫性がない、もしくは誤りがある
  • 多角化事業を営んでいる対象会社の場合、コア事業に関連しない事業や赤字が継続している事業がある

7)事業計画検証

事業計画検証では、対象会社が作成した事業計画の前提条件が過去の実績や現状と整合しているか、現状の余剰生産能力および新規の投資計画による生産能力増強分に比較して過度に乖離していないかなどを把握します。

この分析を実施することで、今後の事業運営を検討したり、企業価値を評価する際に使う情報が得られたりします。

よく見られる問題点は次の通りです。

  • 事業計画上、リリースされたばかりの新製品の売上に大きく依拠している
  • 計画期間における販売原価に原材料や人件費の増加分を見込んでいない
  • 生産計画が、既存設備及び新設設備による生産能力を遥かに上回っている

上記は比較的よく検出される懸念事項の一例に過ぎません。財務DDにおいて、ディールに重要な影響を及ぼす種々のリスクが出てくることも少なくないため、M&Aにおける財務DDのプロセスは非常に重要であることを改めてご認識いただければと思います。

以上(2022年8月)
(執筆 公認会計士・米国公認会計士 碓田篤史)

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画像:Bits and Splits-Adobe Stock

駐車場での事故防止(2022/08号)【交通安全ニュース】

活用する機会の例

  • 月次や週次などの定例ミーティング時の事故防止勉強会
  • 毎日の朝礼や点呼の際の安全運転意識向上のためのスピーチ
  • マイカー通勤者、新入社員、事故発生者への安全運転指導 など

駐車場は安全だと思い込んでいませんか?

歩行者が少なく、車も低速で走行する駐車場では、事故の危険を想定していないドライバーも多いと思います。しかし、車両事故の約3割は駐車場で発生しているとも言われており、駐車場には事故の危険が多く潜んでいます。

今回は、駐車場に潜む事故の危険と、事故を防ぐためのポイントについてお伝えします。

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1.駐車場事故の発生状況

令和3年の交通事故件数について、交通事故全体と駐車場での事故における人対車両事故の占める割合を比較すると、駐車場での事故は約2.5倍になっています。

また、車両相互事故件数について、後退時の事故が占める割合を比較すると、駐車場での事故は約13.5倍になっており、駐車場での車両相互事故の半分以上が後退時の事故です。

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出典:公益財団法人交通事故総合分析センター令和3年版「事故類型別(詳細)・昼夜別 道路線形別 全事故件数」より当社作成

駐車場で人対車両や後退時の事故の割合が多い理由として、以下の要因が考えられます。

【環境】

  • 歩行者や車の動きが不規則である。
  • 駐車車両や柱等の構造物による死角が多い。

【心理】

  • 駐車場に入ると、緊張がほぐれ油断しやすい。
  • 駐車スペースを探すことだけに集中してしまい、周囲の状況が見えにくくなる。

【操作】

  • 狭いスペースへのバック駐車など、運転操作が複雑である。
  • 車の前後左右の距離感を見誤る。

※公益財団法人交通事故総合分析センターの統計は人身事故の集計となっています。
※駐車場の定義は、公益財団法人交通事故総合分析センターの交通事故統計において「一般交通の場所」(「一般の交通の用に供するその他の※道路」に該当する場所及び事故が発生した道路が高速道路、国道、都道府県道等に付属して設けられているサービスエリア、パーキングエリア※等の場合をいう)としています。

2.駐車場に潜む事故の危険について

駐車場でよくある事故の事例から、駐車場に潜む危険について考えてみましょう。

【事例1】

駐車車両の死角から現れた歩行者との事故

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駐車場には駐車車両や柱等の構造物による死角が多く、歩行者が思いがけないところから現れたりします。

駐車場内の歩行者は、ドライバーが予測しにくい行動をすることがあります。

【事例2】

バック駐車時の駐車車両との接触事故

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狭いスペースへのバック駐車では、アクセル・ブレーキ・ハンドルの操作が頻繁となり、見落としや見誤りが生じるおそれがあります。

後続車が待っていると、「早く駐車しなければ」と焦りも生じ、安全確認が疎かになることがあります。

【事例3】

駐車場通路でのバックによる後続車との接触事故

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駐車スペースから出る車のために不用意にバックをすると、後続車と接触するおそれがあります。

駐車場通路でバックしたときに後続車等とぶつかってしまったというケースも少なくありません。

3.駐車場での事故を防止するためのポイント

駐車場では、以下の点に留意して、安全運転を心がけましょう。

  • 駐車場も道路の一部と考えて、油断したり気を抜いたりしない。
  • 駐車場では、常に徐行する。
  • バック駐車をするときは徐々にバックし、少しでも接触の危険を・感じた時は、無理をせず、もう一度やり直す。
  • バックモニターやクリアランスソナーが装備されている場合でも、それに頼り切らず、必ず自分の目でも後方の安全を確認する。
  • 発進するときは、両脇の車両との間隔に注意するとともに、通行・車両や歩行者がいないか、必ず確認する。

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バック駐車する時は歩く速度で慎重に!

以上(2022年8月)

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【朝礼】上を向こう。下も見よう。小さなことを見逃すな

1960年代に大変な人気を集めた、坂本九さんという歌手がいらっしゃいました。この方の代表的な歌で、アメリカでも大ヒットした「上を向いて歩こう」という曲があります。歌詞は、「上を向いて歩こう、涙がこぼれないように、思い出す春の日、一人ぽっちの夜」という、どちらかといえば悲しい気持ちを歌ったものです。これは、作詞を担当した永六輔さんが、つらいことがあって落ち込んでいたときに、ある人から「泣きたいときこそくよくよしないで上を向きなさい」と励まされた体験が基になってできた歌詞だといいます。

悲しいことやつらいことがあったときこそ、上を向いて、希望を持ち、前向きでいようというこの歌は、私たちにとっても、生きていく上で大切な気持ちの在り方を教えてくれていると思います。

こうした気持ちを持ち続けることができれば、ビジネスパーソンとしてもよい仕事ができるでしょう。ただし、ビジネスパーソンは上を向いているだけでは十分ではありません。上だけでなく、下もしっかり見ておくことが求められます。

ここで、私がいう下とは何か、それは決して「落ち込んだときにはしょぼくれていい」ということではありません。「毎日の仕事や生活の中で起きている、見逃してしまいがちな小さな出来事から目をそらさず、しっかりと見つめて何かに気づくことが大切だ」ということです。

毎日の出来事とは、例えば営業の仕事であれば、営業活動の中で聞くことができたお客様のちょっとした要望や不満、自社の商品を自分で使ってみた感想などがそれに当たるでしょう。

製造現場の仕事であれば、気づいてはいてもなんとなく見逃してしまっていた作業手順の非効率さや、逆に小さな工夫で効率を上げることができることはないかという、小さなアイデアがそれに該当するかもしれません。生活の中で気づいた「こんな商品があったらいいな」というちょっとした気付きも、そんな小さな出来事の一つでしょう。

要するに、毎日の仕事や生活の中で「足元で起きている小さな出来事をしっかりと見ることが大切である」ということを忘れないでほしいのです。

人はもちろん、前向きに上を向いて歩いていくべきだと思います。そうしなければ、仕事の上でもみなさんのプライベートな生活の上でも進歩や向上は得られないでしょうし、私自身もそうありたいと努力しています。けれども、ただやみくもに上ばかりを見て、自分自身の足元を見ないのは「高望み」のように思えます。足元が見えていなくては、逆につまらない石ころにつまずいて転んでしまうことにもなりかねません。

ビジネスでも生活でも、より良いものを作り出す、あるいは良いものへと育てていくための種は、小さな気付きだと私は思っています。その種は、目を凝らしていなければ見えないとても小さなものかもしれません。その小さな種を見逃さないためにも、自分自身の身の回りにあることに気を配り、常に足元を見ることを忘れないようにしましょう。

足元を固めているからこそ、上を向いて、希望を持ち、前向きでいることに自信が持てるのです。

以上(2022年8月)

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画像:Mariko Mitsuda

【朝礼】定年退職するときに残したい言葉

けさは、恐らくあと30年ほどしたら私に直面する問題について話をしたいと思います。「そんな先のことか」と思っている皆さんも、人ごとではないテーマだと思いますので、少しお付き合いください。お伝えしたいのは、私が定年退職するときにどんなあいさつをすべきか、という話です。

この話をしようと思ったきっかけは、あるスポーツ選手の引退発表の記者会見を見たからです。そのときに、ふと、「自分が引退するとき、つまり退職するときに、どんな話をすればいいのだろうか」という疑問がよぎりました。

そこで、スポーツ選手が引退するときに話した名言をインターネットで検索したところ、使ってみたい名言がたくさんありました。多かったのは、その競技やチームへの愛を語った言葉や、今まで応援してくれたファンや支えてくれた家族に感謝する言葉だと思います。

特に、プロ野球選手の中には、引退のときの印象に残る名言が多くありました。古くは長嶋茂雄さんの「我が巨人軍は永久に不滅です」という誰もが知る名言がありますし、イチローさんの「後悔などあろうはずがありません」もイチローさんらしい言葉だと思います。それから、野村謙二郎さんの「今日集まっている子供たち。野球はいいもんだぞ。野球は楽しいぞ」という言葉にも憧れます。

そうした名言が残せるのは、やはり現役時代にしっかりと結果を出しているからだと思います。

そもそも、ちゃんと結果を出していなければ、退職するときにあいさつする機会も与えてもらえないでしょう。たとえ形式的にあいさつさせてもらえたとしても、聞いている人たちにとっての言葉の重みは、話す人が会社でどれくらい結果を残したのかによって変わってくるはずです。私が聞く立場であっても、話す人次第で受け止め方が変わると思います。

そう考えると、定年退職するときのことを意識しながら仕事をするのは、一つのモチベーションになると思います。定年退職するまでに、私は会社に何を残せるのか、定年退職するときに後悔の念を持たず、胸を張って会社を去ることができるのか。そのことを考えることで、仕事中にムダなことに時間を使っている場合ではないと思うようになりましたし、会社のために自分は何ができるのかということを意識しながら仕事をするようになったと思います。私を含めて、ここにいる全員が定年で退職することはないと思いますが、定年退職するときのことを意識して仕事をすることは、自分にとっても会社にとってもプラスになると思います。

話を戻しますが、私が定年退職するときには、一緒に働く方々や取引先の皆さまに感謝の気持ちを伝えたいですし、若い人たちに、職場の素晴らしさを伝えられるようになっていたいです。皆さんは、どんな言葉を残して会社を去りたいと思いますか?

以上(2022年8月)

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画像:Mariko Mitsuda

“経営的視点”って何ですか?/武田斉紀の『誰もが身に付けておきたい“経営的視点”』(1)

書いてあること

  • 主な読者:会社経営者・役員、管理職、一般社員の皆さん
  • 課題:経営幹部や管理職の方はもちろん、若手社員の方でも「経営的視点で見るように」と会社や上司から求められた経験があるのではないでしょうか。その場でうなずきはするものの、「経営的視点とは何か?」「それは社長以外の社員に必要なのか?」「会社員として働く上で、人生において価値があるのか?」「そもそもどのように身に付けていけばいいのか?」といった疑問があるのではないでしょうか
  • 解決策:課題で挙げたさまざまな質問に対して、『“経営的視点”の身に付け方』というテーマで全国で多くの講演を行っている筆者が明快に回答します。“経営的視点”はこれからの時代において新入社員から求められる視点であって、より早く身に付けることができれば、その分、仕事においても人生においてもプラスであることが分かるはずです

1 社長の口癖「“経営的視点”を持て!」

今回から新シリーズ、『武田斉紀の「誰もが身に付けておきたい“経営的視点”」』をスタートします。

私は普段から一般企業様や各種団体様より講演の依頼をいただくのですが、最も多くご指名をいただくテーマの1つが、この「誰もが身に付けておきたい“経営的視点”」です。

読者の皆さんの仕事上の立場はさまざまでしょう。一般社員、管理職、専門職、経営者…。

社長であれば“経営的視点”は当然身に付けておくべきであり、役員を含めた幹部クラスまでは求められても致し方ないと思えるでしょうが、それ以外の立場の方も「経営的視点で見るように」と社長や上司から求められた経験があるのではないでしょうか。

「“経営的視点”を持て!」が、社長の口癖になっている会社もあるようです。

求められた側はその場でうなずきはするものの、「経営的視点って何?」「社長以外の社員にも必要なの?」「会社で働く上で、人生において価値があるの?」「そもそもどうやって身に付ければいいの?」といった疑問が沸々と湧いていることでしょう。

上から求められるたびに、何か行動しないと怒られるのではないかとひやひやしつつ、疑問符が次々と浮かんで心はモヤモヤするばかりです。

片や社長の皆さんも、幹部をはじめ広く社員に自分と同じような“経営的視点”を持って仕事に取り組んでもらいたいと願いながらも、事あるごとに全く分かっていないと感じてイライラしたり、期待しても無理なのかと逡巡(しゅんじゅん)したりしているのではないでしょうか。

今シリーズでは、社員の皆さんが「“経営的視点”を持て!」と上から言われて抱く疑問にお答えしながら、『“経営的視点”の身に付け方』の具体的なノウハウと、経営における効用、働く側のメリットなどを事例も交えながらご紹介していきます。

“経営的視点”はこれからの経営や働き方において、新入社員から求められる視点であって、より早く身に付けることができれば、その分、仕事においても人生においてもプラスであることがわかっていただけるはずです。

2 社長が“経営者の視点”を求めているとしたら無理な話

先ほど「社長の皆さんも、幹部をはじめ広く社員に自分と同じような“経営的視点”を持って仕事に取り組んでもらいたいと願い」と書きましたが、ここでいう社長の求める“経営的視点”は、往々にして“経営者の視点”のようなのです。

もしも社長が社員に対して、“経営者の視点”を求めているとしたらそれは無理な話だと私は知っています。たとえ相手が一般社員でなく、役員を含めた幹部クラスであってもです。

なぜなら“経営者の視点”は、基本的に会社のトップとしての経営者になってこそ身に付けられるものだからです。
あるエピソードをご紹介しましょう。私がクライアントである社長と2人で軽く飲んだときの話です。

彼は大学を卒業後、他人の飯を食うため数年間大手企業に勤めた後に父親の会社に入社。現場を経験しながら上り詰め、5年くらい前からナンバー2の専務として、社長である父親を支えてきました。そして約1年前、歴史ある会社のバトンを完全に渡され、代表取締役として社長に就任しました。

「○○さんは社長になられて1年ですが、一番変わったことは何ですか?」
彼は即答しました。
「ポジション、つまり立ち位置ですかね。それまで務めていたナンバー2である専務と社長のポジションがこんなにも違うとは。社長になって初めて分かりましたよ」
「専務時代は社長が決めたことを具体化するのが私の仕事でした。社長は指示を出しては文句を言うだけで、自分では何もやらない。結局は専務の自分が全部やっている、自分が社長みたいなものだと思い込んでいたのですよ。でも社長になってみると、それはただの思い込みだったことがよく分かりました(笑)」

3 “経営者の視点”は社長にならないと分からない

「ちなみにそのことは、社長になった瞬間に分かったのではないですか?」と私が聞くと、大きくうなずかれて「いや、その通りです。なった瞬間ですね、不思議なものです」と答えました。

そうなのです。

“経営者の視点”は、基本的に会社のトップとしての経営者になればおのずと身に付くものなのです。

先代が代表権のある会長として背後に君臨している間はまだダメで、後ろにもう誰もいないトップになった瞬間に、目の前に突如表れるのが“経営者の視点”です。

簡単に言ってしまえば、社長は経営に関わるヒト・モノ・カネ全ての最終責任を負っているということなのですが、それは新入社員でも何となく理解できることでしょう。しかしながら

実際社長になってみると、最終責任を負うということの重みのリアリティーが全然違ってのしかかってくるのです。

それは会社の規模には必ずしもよりません。大手でも限られた数年だけ社長のバトンを受け取って次の人に渡せば上がりになる会社や、最終責任者としてオーナーが別にいる会社の社長になったとしても実感できないことでしょう。

逆にあなたが今のポジションをなげうって、自ら会社を設立登記し、1人でもいいので他人を雇った瞬間に“経営者の視点”を体験できるだろうと想像します。

従業員1人と1000人ではもちろん重みは違うでしょうが、最終責任を負っているという点では同じだからです。

「社長と副社長の距離は、副社長と新入社員との距離より大きい」

ナンバーワンで最終責任者としての社長の“経営者の視点”は、ナンバー2の副社長や専務の視点とは比べものにならないくらい違うという意味です。

社長の身近にいるナンバー2たちは、本当はうすうす社長が見ている“経営者の視点”に気付いているのかもしれません。けれど、一緒に負うと心底しんどそうだし、自分は所詮ナンバー2なのだからまだいいやと逃げて見て見ぬふりをしているのです。

ナンバー2だとなぜそう思えるかというと、まさに後ろに社長がいるからです。後ろに誰もいない社長は、最後は自分で決断を下さなければいけないし、最終責任を負わなければならない。でも副社長や専務は会社の一大事に1人で決断を下せないし、責任も負えないのが現実なのです。この違いは一言で言えたとしても、ものすごく大きい。

4 あえて区別するべき、“経営者の視点”と“経営的視点”

私が以前勤めていた会社では、マネジメント研修事業も扱っていて、この「“経営者の視点”を身に付ける研修」を開発していました。現場の営業担当者が経営者に直接会って交渉することが多く、社長と同じ“経営者の視点”を持てれば武器になると考えたのです。

プログラムを開発すると、すぐに自社の社員向けに研修を実施することになり、社内で選抜されて、その研修の講師の訓練を受けることになりました。私も突然その1人に呼ばれて青天のへきれき、初めて研修講師としてのいろはから教わり、同時にまず私自身が“経営者の視点”を身に付けることを求められたのです。

ナンバー2のように毎日そばで社長を見ているわけでもなく、私自身が社外の社長と直接お話しした経験も十分にはありません。ヒト・モノ・カネなど経営に関する基本的な知識も当時あまり身に付いてはいませんでした。

異動扱いで業務の現場を離れて終日訓練を繰り返すこと数カ月、苦労して苦労して、ようやく“経営者の視点”がうっすらと分かってきました。トレーニング期間の後半では、実際に社内を巡り、講師として1、2日コースの研修を実施して、受講者に“経営者の視点”を身に付けてもらうことになりました。

研修のノウハウを詰め込んでトレーニングを重ねたところで、私が苦しみ抜いてようやく手に入れた“経営者の視点”を、初めて会う受講者に1日や2日で伝えられるものでしょうか。

終了時には毎回反応が気になりました。一番多かったのは「何となく分かったような気がする」という感想でした。

私が出した結論は、一般の人に“経営者の視点”を求めるには無理があるということでした。

“経営者の視点”を身に付けるためのプロセスは、時に胸が急に締め付けられるような苦しさがあったり、無意識に冷や汗をいっぱいかいていたりするものです。そんな体験をわざわざしないと得られない“経営者の視点”が使える場面といえば、社長と直接経営レベルの話をするときくらいのもの。そうした場面が多くの人の日常にあるでしょうか?

“経営者の視点”と“経営的視点”とは言葉は似ていますが、あえて区別するべきです。

“経営者の視点”は最終責任者としての社長の視点であり、起業を含めて社長になる機会があれば誰でも身に付けられますが、そうでなければ無理に身に付ける必要はありません。翻って “経営的視点”なら、ナンバー2といわず、中間管理職や一般社員、新入社員にも比較的簡単に身に付けられます。

第1回のタイトル「“経営的視点”って何ですか?」への答えは、次回以降で順にご紹介していきましょう。最後までお読みいただきありがとうございました。

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以上(2022年8月)
(著作 ブライトサイド株式会社 代表取締役社長 武田斉紀)
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