18歳未満の労働者を深夜に使用することは可能でしょうか。

QUESTION

18歳未満の労働者を深夜に使用することは可能でしょうか。

ANSWER

原則的に禁止されています。

解説

労働基準法第61条第1項で、使用者は満18歳未満の年少者を午後10時から午前5時までの深夜時間帯に使用する事を原則として禁止しています。
しかし、次のような場合は使用できます。

  • 満16歳以上の男性を交替制によって使用する場合
  • 交替制によって労働させる事業について、所轄労働基準監督署長の許可を受けて、午後10時30分まで労働させる場合
  • 農林水産業、保健衛生、及び電話交換の業務に従事させる場合
  • 非常災害等、臨時の必要がある場合に、所轄労働基準監督署長の許可を受ける等により使用する場合

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.93060

画像:Mariko Mitsuda

派遣先企業が、派遣社員を特定して選考することができますか。

QUESTION

派遣先企業が、派遣社員を特定して選考することができますか。

ANSWER

選考することはできません。

解説

派遣先企業が派遣社員を特定することや、選考することは認められていません(労働者派遣法26条6項)。
たとえば、派遣社員について履歴書を求め、あるいは事前面接を実施することは禁じられています。
また、短期間の派遣契約を締結し、良否を判断した上で派遣契約を更新してその派遣社員を指名するような行為も、事実上の特定行為として禁じられています。
ただし、派遣社員の判断で行う派遣就業開始前の事業所訪問及び履歴書の送付などは、派遣先による派遣社員の特定に該当しないものと告示されました(派遣先指針第2の3)。
性別や年齢を要件とすることも、派遣社員の特定行為となります。ただし、合理的な理由があるときだけ、性別を特定することができます。

男女雇用機会均等法を具体化するためのいわゆる性差別指針(平成18年10月11日厚生労働省告示第614号)は、

  • 芸術・芸能の分野
  • 守衛、警備員などの危険な分野
  • 宗教上、風紀上などにより性別を区別する必要がある分野

等においては、男女の区別を認めています。
また、募集・採用に関し年齢制限が認められる場合が、労働施策総合推進法施行規則1条の3で規定されています。
この場合も、派遣会社に対して年齢制限の理由を説明して初めて、年齢の制限が認められます。
さらに、外国籍である者や特定の思想活動を行っている者を派遣してはならないというような労働者派遣契約を結ぶこともできません。
労働者派遣法は、派遣先が、派遣社員を国籍・信条・性別・社会的身分・労働組合活動歴などを理由に派遣契約を解除してはならないと定めているからです(労働者派遣法27条)。

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No.94060

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就業規則に「退職金は6ヶ月以内に支払う」との規定がありますが、有効でしょうか。

QUESTION

就業規則に「退職金は6ヶ月以内に支払う」との規定がありますが、有効でしょうか。

ANSWER

6ヶ月以内に支払うとの規定は有効です。

解説

労働基準法23条で「使用者は、労働者の死亡又は退職の場合において、権利者の請求があった場合においては、7日以内に賃金を支払い、積立金、保証金、貯蓄金その他名称の如何を問わず、労働者の権利に属する金品を返還しなければならない。」とされています。
労働基準法23条は使用者の負担する賃金支払債務ですでに履行期の到来したものについて、権利者から請求があった時に7日以内に支払をしなければならないと定めたものです。
そもそも、退職金は、その額が相当高額になる場合や支払方法が全額一括して支給される場合、また年金として支給される場合等様々であり、毎月支払われる通常の賃金とは異なる性格を有しているといえます。
行政通達においても「退職手当は、通常の賃金と異なり、予め就業規則等で定められた支払時期に支払えば足りるものである」(昭和26.12.27基収5483号、昭和63.3.14基発150号)とされていることから、就業規則の条項は退職金の支払期日自体を定めたものですから、労働基準法23条には違反しないとされております(久我山病院事件:東京地判昭和35.6.15)。

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   社会保険労務士法人中企団総研

No.92180

画像:Mariko Mitsuda

得意先接待で飲酒運転を起こした場合に会社も責任を問われますか。

QUESTION

得意先接待で飲酒運転を起こした場合に会社も責任を問われますか。

ANSWER

会社も責任を問われます。

解説

社員が得意先を接待することは、会社の業務の一環です。その接待相手を送り届けるのも、接待行為と密接に関連する行為です。
すると、業務の執行につき相手に損害を与えたことになります。
会社の運行支配・運行利益の下に行われた運行行為により、他人の身体を害したことになります。会社の使用者責任、運行供用者責任が認められます。
社員の飲酒運転が正当な業務行為とはいえないからといって、業務執行性も会社の運行支配や運行利益もないとは主張できません。
使用者責任の規定が被用者の故意又は過失を前提としていること、運行供用者責任の規定が自動車の運行という事実だけを前提としていることから明らかです。
好意同乗者が、危険承知や危険関与の場合、過失相殺の考え方に従って賠償額はある程度減額されます。
危険承知とは、同乗者が飲酒運転を承知していたことです。また、危険関与とは、飲酒運転をそそのかしたことなどをいいます。
この場合同乗者に対しては、保険会社から支払われる損害賠償額が減額されます。
保険金が減額された分は、会社が負担することになる可能性が高いです。

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   社会保険労務士法人中企団総研

No.95050

画像:Mariko Mitsuda

労働災害で入院中の労働者の定年退職は延ばさなければならないのでしょうか。

QUESTION

労働災害で入院中の労働者の定年退職は延ばさなければならないのでしょうか。

ANSWER

原則、延長しなくてもよいです。再雇用や勤務延長の慣行があれば、これに則って対応が必要となります。

解説

労基法第19条では、労働者が業務上の災害を被った場合、その療養のために休業する期間とその後30日間は解雇してはならないことになっています。
しかし、この条文で制限している解雇とは、労働契約を将来に向かって解約する使用者側の一方的意思表示のことを指すものであり、同じ労働契約の解約であっても、労使間の合意による解約、労働契約の期間の定めがある場合の期間の満了、労働者側からするいわゆる任意退職などはここでいう解雇ではありませんから、労基法第19条にいう解雇制限期間中であってもこの適用を受けずに労働契約を終了させることが可能となります。
定年退職の場合も同様となります。定年による使用従属関係の終了は解雇ではありませんので、業務上の災害による休業期間中に定年退職日が到来しても、法の制限を受けることなく定年退職として取り扱われても差し支えありません。
ただし、この場合に注意すべき点は、定年に達しても引き続き雇用している例が多いことです。再雇用や勤務延長等、定年後も引き続いて働いているというような慣行が存在していれば、これに則って対応しなければなりません。

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
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   社会保険労務士法人中企団総研

No.99010

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残業代を計算する際に、諸手当は割増賃金の基礎となる賃金に算入しなくていいですか。

QUESTION

残業代を計算する際に、諸手当は割増賃金の基礎となる賃金に算入しなくていいですか。

ANSWER

原則的に割増賃金の基礎となる賃金に算入します。

解説

基本給と諸手当は、原則的に割増賃金の基礎となる賃金に算入されます。算入されない手当は、

  • 家族手当
  • 通勤手当
  • 別居手当
  • 子女教育手当
  • 住宅手当
  • 臨時に支払われた賃金
  • 1ヶ月を超える期間ごとに支払われる賃金

だけです。
ただし、扶養家族がある者に対して、その家族数に関係なく一律に支給されている家族手当、距離にかかわらず一律に支給されている通勤手当、住宅の形態ごとに一律に定額で支給されている住宅手当などは、割増賃金の計算の基礎に含まれます。

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   社会保険労務士法人中企団総研

No.92090

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派遣労働者の有休について派遣先に時季変更権はありますか。

QUESTION

派遣労働者の有休について派遣先に時季変更権はありますか。

ANSWER

派遣先に時季変更権は認められません。

解説

派遣労働者が有休を使用する際時季変更権を行使する事業主とは、派遣元のことをいいます。
時季変更権は、雇用する者(派遣の場合は派遣元)の事業の正常な運営の妨げとなる場合に行使できる権利のことをいいます。
したがって、派遣先の事業の運営に支障がある場合のときを考えて、派遣元と代替要員確保に関する規定などをしっかりと整備しておく必要があります。

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
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   社会保険労務士法人中企団総研

No.94160

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育児・介護休業法が改正され、父母がともに育児休業を取得する場合、育児休業取得可能期間が、子が1歳から1歳2ヶ月に達するまでに延長されましたが、父母それぞれが取得できる休業期間に変更はありますか?

QUESTION

育児・介護休業法が改正され、父母がともに育児休業を取得する場合、育児休業取得可能期間が、子が1歳から1歳2ヶ月に達するまでに延長されましたが、父母それぞれが取得できる休業期間に変更はありますか?

ANSWER

父母それぞれが取得できる休業期間(母親は産後休業期間を含む)の上限は、1年間です。

解説

平成22年の育児・介護休業法改正により、父母がともに育児休業を取得する場合の原則的な育児休業取得可能期間が「1歳に達するまで」から「1歳2ヶ月に達するまで」となる制度(パパ・ママ育休プラス)が導入されましたが、この場合であっても、父母それぞれが取得できる原則的な育児休業期間(母親は産後休業期間を含む。)の上限は、1年間となります。

なお、令和4年4月1日改正により、有期雇用労働者の取得要件が緩和されて、入社1年未満のパート・アルバイトの者であっても育児休業を取得することができるようになりました。その結果、法律による育児休業取得の制限は、次に該当する場合のみとなります。

子が1歳6ヶ月(延長した場合は2歳)までの間に契約が満了することが明らかな場合

ただし、労使協定を締結することにより、次に該当する者を対象外とすることができます。

  • .入社1年未満の従業員
  • .申出の日から1年(1歳から1際6ヶ月まで又は1歳6ヶ月から2際までの育児休業の場合は、申出の日から6ヶ月)以内に雇用関係が終了することが明らかな従業員
  • .1週間の所定労働日数が2日以下の従業員

また、令和4年10月1日改正により、下記のとおり制度が改正され、育児休業をより取得しやすくなりました。

  • 産後パパ育休(出生時育児休業)の創設
    出生時育児休業とは、子が1歳に達するまでの育児休業とは別に、子の出生後8週間以内の期間に4週間(28日以内)の休業(出生時育児休業)を取得できる制度であり、2回に分割して取得することが可能です。
  • 育児休業の分割取得
    現行法では、育児休業の申出回数が1子につき1回限りとされていますが、改正後は2回まで可能とされます。

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No.99140

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失踪して無断欠勤を続ける従業員を解雇していいですか。

QUESTION

失踪して無断欠勤を続ける従業員を解雇していいですか。

ANSWER

解雇することはできますが、就業規則の整備が必要です。

解説

失踪して無断欠勤を続ける従業員を解雇することはできます。しかし、無断欠勤の社員を無条件に経営者の裁量で解雇することは許されていません。
無断欠勤の従業員を合法的に辞めさせるには、まず、就業規則の整備が必要です。

  • 退職に関する項目として、一定期間が経過した場合に労働契約が解消される規定を設ける。
    (例)無断欠勤が2週間以上続いた場合は退職扱いとする。
  • 懲戒事由に関する項目として、一定期間が経過した場合に懲戒解雇事由に該当するとの規定を設ける。
    (例)無断欠勤が2週間以上続いた場合

1.は解雇ではなく退職事由の発生による退職です。この2週間は、雇用の期間の定めのない場合は、雇用は解約の申込み後2週間の経過によって終了するという民法627条1項によっています。
2.は懲戒解雇事由であり、解雇とするには解雇予告又は解雇予告手当が必要です。ただし、即時解雇も可能です。理由のない無断欠勤が2週間以上続き、出勤の督促にも応じない場合が、解雇予告除外認定の許可基準の一つになっているからです。
実務的には、無断欠勤が始まるとすぐに、必ず本人に電話連絡をし、出勤を促した事実の日付と時刻を残しておくことが重要です。

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
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   社会保険労務士法人中企団総研

No.96010

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企業は障害者を必ず雇用しなければならないと聞きましたが、本当でしょうか。

QUESTION

企業は障害者を必ず雇用しなければならないと聞きましたが、本当でしょうか。

ANSWER

2024年4月1日以降、従業員数が40.0人以上の企業は、障害者の雇用(常用労働者数の2.5%の人数)が必要となります。
 
※週所定労働時間が20時間以上30時間未満の精神障害者について、当分の間、雇用率上、雇入れからの期間等に関係なく、1人で計算できるようになります。また、週所定労働時間が10時間以上20時間未満の精神障害者、重度身体障害者及び重度知的障害者は、0.5人で計算できるようになります。

解説

常用労働者の数に対する障害者の雇用割合(障害者雇用率)の計算上、2021年3月1日以降、障害者を雇用しなければならない民間事業主の範囲は、従業員43.5人以上となっていました。2024年4月1日以降は、前述のとおり、40.0人以上の企業も対象となります。
なお、その事業主には、以下の義務も合わせて発生します。
①毎年6月1日時点の障害者雇用状況をハローワークに報告する必要があります。
②障害者雇用推進者を選任するよう努める必要があります。

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
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   社会保険労務士法人中企団総研

No.99160

画像:Mariko Mitsuda