【業種別データ】医療・衛生用ゴム、その他のゴム製品製造業の動向

書いてあること

  • 主な読者:各業種の産業規模、経営指標などを知りたい経営者
  • 課題:さまざまなデータを集める必要があり、時間や手間がかかる
  • 解決策:事業所数や製造品出荷額等から近年の動向を把握する。経営指標で各業種の平均値を知る

1 業界動向

1)業界全体

2019年のその他のゴム製品製造業の事業所数は355事業所(対前年比100.3%)、従業者数は1万1195人(対前年比97.3%)、製造品出荷額等は2571億3500万円(対前年比99.4%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は32人(対前年比97.0%)、現金給与総額は1億3300万円(対前年比100.7%)、原材料使用額等は3億9600万円(対前年比98.8%)、製造品出荷額等は7億2400万円(対前年比99.1%)、付加価値額は2億9500万円(対前年比100.6%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は422万円(対前年比103.8%)、製造品出荷額等は2297万円(対前年比102.1%)、付加価値額は936万円(対前年比103.7%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は54.7%(対前年比99.7%)、同付加価値額比率は40.8%(対前年比101.6%)、同現金給与総額比率は18.4%(対前年比101.7%)となっています。

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2)ゴム引布・同製品製造業

2019年のゴム引布・同製品製造業の事業所数は25事業所(対前年比92.6%)、従業者数は643人(対前年比94.4%)、製造品出荷額等は150億6600万円(対前年比97.9%)となっています。

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3)医療・衛生用ゴム製品製造業

2019年の医療・衛生用ゴム製品製造業の事業所数は45事業所(対前年比97.8%)、従業者数は3159人(対前年比96.0%)、製造品出荷額等は650億6800万円(対前年比104.3%)となっています。

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4)ゴム練生地製造業

2019年のゴム練生地製造業の事業所数は69事業所(対前年比97.2%)、従業者数は1835人(対前年比93.6%)、製造品出荷額等は676億2900万円(対前年比93.1%)となっています。

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5)更生タイヤ製造業

2019年の更生タイヤ製造業の事業所数は36事業所(対前年比102.9%)、従業者数は1005人(対前年比102.4%)、製造品出荷額等は193億1700万円(対前年比99.7%)となっています。

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6)再生ゴム製造業

2019年の再生ゴム製造業の事業所数は16事業所(対前年比100.0%)、従業者数は323人(対前年比97.0%)、製造品出荷額等は59億1700万円(対前年比109.5%)となっています。

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7)他に分類されないゴム製品製造業

2019年の他に分類されないゴム製品製造業の事業所数は164事業所(対前年比103.1%)、従業者数は4230人(対前年比99.2%)、製造品出荷額等は841億3700万円(対前年比100.6%)となっています。

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2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2019年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2019年実績)は次の通りです。

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3 経営指標

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以上(2022年1月)

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【業種別データ】鉄素形材製造業の動向

書いてあること

  • 主な読者:各業種の産業規模、経営指標などを知りたい経営者
  • 課題:さまざまなデータを集める必要があり、時間や手間がかかる
  • 解決策:事業所数や製造品出荷額等から近年の動向を把握する。経営指標で各業種の平均値を知る

1 業界動向

1)業界全体

2019年の鉄素形材製造業の事業所数は1003事業所(対前年比98.1%)、従業者数は4万8368人(対前年比98.1%)、製造品出荷額等は1兆3598億6500万円(対前年比94.6%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は48人(対前年比100.0%)、現金給与総額は2億3100万円(対前年比101.6%)、原材料使用額等は8億1000万円(対前年比95.2%)、製造品出荷額等は13億5600万円(対前年比96.4%)、付加価値額は4億4700万円(対前年比94.0%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は479万円(対前年比101.5%)、製造品出荷額等は2811万円(対前年比96.4%)、付加価値額は927万円(対前年比94.0%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は59.8%(対前年比98.8%)、同付加価値額比率は33.0%(対前年比97.5%)、同現金給与総額比率は17.0%(対前年比105.4%)となっています。

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2)銑鉄鋳物製造業(鋳鉄管、可鍛鋳鉄を除く)

2019年の銑鉄鋳物製造業(鋳鉄管、可鍛鋳鉄を除く)の事業所数は564事業所(対前年比96.6%)、従業者数は2万3758人(対前年比97.2%)、製造品出荷額等は5414億1300万円(対前年比96.1%)となっています。

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3)可鍛鋳鉄製造業

2019年の可鍛鋳鉄製造業の事業所数は48事業所(対前年比104.3%)、従業者数は2621人(対前年比117.2%)、製造品出荷額等は859億1300万円(対前年比108.8%)となっています。

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4)鋳鋼製造業

2019年の鋳鋼製造業の事業所数は64事業所(対前年比95.5%)、従業者数は7336人(対前年比93.2%)、製造品出荷額等は1761億8500万円(対前年比81.9%)となっています。

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5)鍛工品製造業

2019年の鍛工品製造業の事業所数は318事業所(対前年比100.3%)、従業者数は1万2968人(対前年比99.3%)、製造品出荷額等は4696億2000万円(対前年比96.0%)となっています。

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6)鍛鋼製造業

2019年の鍛鋼製造業の事業所数は9事業所(対前年比112.5%)、従業者数は1685人(対前年比99.9%)、製造品出荷額等は867億3500万円(対前年比94.7%)となっています。

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2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2019年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2019年実績)は次の通りです。

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3 経営指標

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以上(2022年1月)

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【業種別データ】楽器製造業の動向

書いてあること

  • 主な読者:各業種の産業規模、経営指標などを知りたい経営者
  • 課題:さまざまなデータを集める必要があり、時間や手間がかかる
  • 解決策:事業所数や製造品出荷額等から近年の動向を把握する。経営指標で各業種の平均値を知る

1 業界動向

1)業界全体

2019年の楽器製造業の事業所数は184事業所(対前年比96.3%)、従業者数は5880人(対前年比97.4%)、製造品出荷額等は1036億6900万円(対前年比101.5%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は32人(対前年比101.1%)、現金給与総額は1億4100万円(対前年比104.7%)、原材料使用額等は2億9100万円(対前年比116.2%)、製造品出荷額等は5億6300万円(対前年比105.3%)、付加価値額は2億5400万円(対前年比95.5%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は441万円(対前年比103.6%)、製造品出荷額等は1763万円(対前年比104.2%)、付加価値額は796万円(対前年比94.5%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は51.6%(対前年比110.3%)、同付加価値額比率は45.1%(対前年比90.7%)、同現金給与総額比率は25.0%(対前年比99.4%)となっています。

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2)ピアノ製造業

2019年のピアノ製造業の事業所数は4事業所(対前年比100.0%)、従業者数は1018人(対前年比95.4%)、製造品出荷額等は245億7000万円(対前年比103.0%)となっています。

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3)その他の楽器・楽器部品・同材料製造業

2019年のその他の楽器・楽器部品・同材料製造業の事業所数は180事業所(対前年比96.3%)、従業者数は4862人(対前年比97.8%)、製造品出荷額等は790億9900万円(対前年比101.0%)となっています。

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2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2019年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2019年実績)は次の通りです。

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3 経営指標

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以上(2022年1月)

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【収支シミュレーション】認知症高齢者グループホームの開業収支モデル

書いてあること

  • 主な読者:認知症高齢者グループホームの開設を検討している人
  • 課題:自社の所有地に認知症高齢者グループホームを2ユニット新築する
  • 解決策:開業、運営に掛かる費用の目安を押さえ、収支計画をシミュレーションしてみる

1 認知症高齢者グループホームとは

認知症高齢者グループホームは、認知症の高齢者(利用者)が専門スタッフの支援を受けながら共同で生活する小規模の介護施設です。利用者は「ユニット」と呼ばれる5~9人のグループに分かれ、家庭的な雰囲気の中で、入浴、排せつ、食事などの介護、その他の日常生活上の世話、機能訓練を受けつつ、できる限り自立した生活を送ります。

認知症高齢者グループホームを開設するには、

  • 法人格を取得する
  • 厚生労働省が定める「指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(第五章 認知症対応型共同生活介護)」の人員配置基準、設備基準、運営基準(基準)を満たす
  • 施設の所在地の市区町村から介護保険法の「認知症対応型共同生活介護事業」に係る「地域密着型サービス事業者」の指定を受ける

必要があります。

なお、市区町村によって基準が異なる場合や、設置を計画していた施設の数を満たしているといった理由で申請を受け付けていない場合があるため、事前に市区町村の担当部署に確認しましょう。

また、市区町村によって施設整備費や設備整備費などに補助金を出していることもあるので、併せて確認するとよいでしょう。

2 開業収支を考える

1)前提条件

1.売上高

売上高は、施設定員18人(9人×2ユニット)として年間8831万円とします。算出式は次の通りです。

(介護サービス費29万400円+日常生活費等14万円)×定員18人×12カ月×稼働率95%≒8831万円

認知症高齢者グループホームの売上高は、介護サービス費と日常生活費等から成ります。

厚生労働省「介護給付費等実態統計月報(令和3年4月審査分)第5表 介護サービス受給者1人当たり費用額,要介護状態区分・サービス種類別」によると、認知症対応型共同生活介護(短期利用以外)の介護サービス受給者1人当たり費用額は29万400円となっています。介護保険が適応されるので利用者の負担は1割(一定基準以上の所得がある場合は2割または3割)となります。

日常生活費等は、家賃、食材料費、光熱水費、共益費、その他(理美容代、おむつ代、日用品代など)で、利用者が実費を負担します。

2.原価率

原価率は、後掲の図表4(認知症対応型共同生活介護(予防を含む)の1施設1カ月当たり収支)の介護事業費用のうち(4)その他を参考に26.8%とします。

3.人件費

人件費は同じく後掲の図表4(認知症対応型共同生活介護(予防を含む)の1施設1カ月当たり収支)の介護事業費用のうち(1)給与費64.2%を参考に5569万円(8831万円×64.2%)とします。

4.施設整備・設備整備費用

建物(2ユニットを新築。延床面積700平方メートル。1平方メートル当たり工事単価30万円)で2億1000万円、建物附属設備(消火設備など)で1500万円とします。

その他の諸条件は次の通りとします。

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2)収支シミュレーション

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3 認知症対応型共同生活介護施設の1カ月当たり収支

厚生労働省「令和2年度介護事業経営実態調査」によると、認知症対応型共同生活介護(予防を含む)の1施設1カ月当たり収支は次の通りです。

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以上(2021年12月)

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【第2弾】「売れる」科学 行動経済学を活用して売上をアップさせるマーケティング手法と実践例

書いてあること

  • 主な読者:感情や直感など消費者の心に働きかけて売上アップにつなげたい経営者
  • 課題:人間の行動を分析した行動経済学を理解し、売上アップのための施策に活用したい
  • 解決策:「最後通牒ゲーム」で行動経済学を体感し、コーズ・マーケティングやアンカリング効果を活用した身近なマーケティングの実践例を学び、導入してみる

1 「最後通牒ゲーム」で行動経済学を体感してみよう

伝統的な経済学と行動経済学の違いを知ることができる、簡単なゲームがあります。その名も「最後通牒(つうちょう)ゲーム」。まずは一緒にやってみましょう! 近くにいる方とペアをつくり、取り組んでみてください。

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準備はよろしいでしょうか。事前交渉はダメですよ。はい、スタート!

いかがだったでしょうか?

私が行動経済学のセミナーでこのゲームをやると、Aの多くの方が5万円を提示し、Bの方は提案を受け入れます。一方で、中には「Aが9万円、Bが1万円」を提案し、提案を拒否されるケースも出てきます。

伝統的な経済学でいう合理的な判断は、次の通りです。

A・・・できるだけ多くの額を取れ、Bが拒否しない金額を考える。

B・・・取り分を最大にしたいと考える。拒否すれば0円だから、1円以上は得たい。

⇒Aは、Bに1円を分け、

A自身が残り9万9999円を獲得するのが最も合理的

しかし、私の経験上、「A:9万9999円、B:1円」の提案をする人はほとんどいません。それはなぜか。人間は合理的な生き物ではないからです。

Aの立場になった多くの人が考えるのは、「自分だけが良い思いをするのはよくない。2人で喜びを分かち合おう」「心の狭い人間だと思われたくない」といった感情から、Bの心情に配慮して、折半を提案します。それでも若干欲が出て、「A:6万円、B:4万円」という提案をする方もいます。

合理的に考え、「A:9万円、B:1万円」で提案した場合、Bは提案を拒否するケースが多いです。それは、「Aばかり良い思いをするのは納得できない。そんな汚いことを考えるなら、自分は1万円はいらない」と感情的に判断するからです。

先日、セミナーで実施した最後通牒ゲームで衝撃的な出来事がありました。

AがBのことを思いやり、「A:4万円、B:6万円」で提案したところ、なんとBが提案を受け入れなかったのです! Bの方に理由をお聞きしたところ、「自分のほうが良い思いをするのは受け入れ難い。だったら一緒に2人で損をしよう」。

人間は、これほど非合理で感情的な生き物なのです。

行動経済学とは、人間の日常生活における経済行動について、心理学を交えて分析する学問のことです。感情や直感など「心の動き」に注目し、人間の行動を分析した行動経済学は、「人間の意思決定は非合理である」という前提に立っています。人間は合理的に動くという前提に立っている伝統的な経済学との違いは、ここにあります。

2 お客さまの感情に訴える「コーズ・マーケティング」

上記のように、人間は非合理で感情的な生き物です。販売や営業の現場でも、お客さまの感情に訴えて購入してもらうことも多いのではないでしょうか。

「今月はもう少しで目標達成できます。目標未達だと上司から怒られてしまいます。どうか私を助けてください!」といった場面はよく目撃しますよね。

マーケティングの世界でよく利用される手法として、「コーズ・マーケティング」があります。「コーズ・マーケティング」とは、特定の商品・サービスの購入が寄付などを通じて社会貢献に結びつくことを消費者に訴求することで、商品・サービスの販売促進、製品ブランドや企業のイメージアップを狙う手法で、分かりやすく言えば「寄付つき商品」です。

私が住んでいる新潟県には、地元のプロバスケットボールチームである新潟アルビレックスBBへの寄付つき自動販売機があり、飲料を購入すると売上の1%がチームに寄付される仕組みになっています。冷静に考えれば100本飲んでも100円程度にしかなりませんが、チームのファンである私は、その自動販売機で購入することがチームの勝利につながると信じて、積極的に買っています。

3 「アンカリング効果」を体感してみよう

次のゲームです。同じくらいの人数の2つのグループに分かれて、結果を比較してみてください。

では、グループ1の皆さんに質問です。一人ひとり挙手をして答えてみてください。グループ2の皆さんは見ないでくださいね。

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では、次にグループ2の皆さんに質問です。

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私が行動経済学のセミナーでこのゲームをやると、グループ1は「4900円:50%、3900円:50%」といった結果になります。一方で、グループ2は「9600円:20%、4900円:60%、3900円20%」といった結果になります。

もうお分かりですね。9600円のワインがあることで、グループ1と比べ、4900円を選ぶほうが断然増えます。

これは「アンカリング効果」の力です。「アンカリング効果」とは、提示された特定の数値や情報が印象に残って基準点(アンカー)となり、判断に影響を及ぼす心理傾向のことです。日本では、「松・竹・梅」つまり複数の価格帯(上・中・下)の商品を用意することで、中間層の商品の売上点数を伸ばす手法としておなじみですね。

4 「アンカリング効果」を使って客単価アップ

1)定食屋の店主お薦めランキング、順番を変えるだけで客単価に違い

以前、ある定食屋のご支援をしたときのこと。店主はランチの客単価が低いことにお悩みでした。メニューを見ると、店主お薦めのランチメニューがランキング形式で掲載されていました。第1回でお伝えした「決定回避」の行動経済学の理論を活用してお薦めすることで、お客さまを誘導しようという作戦は素晴らしいと思いましたが、一方で、お薦めしているメニューを見て驚きました。

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これでは、多くのお客さまが日替り定食を選んでしまうではないですか!

私は以下のように変更するように助言しました。

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こうすると、多くのお客さまが1000円や800円の定食を注文するようになりました。1300円の定食も以前より出るようになり、その結果、ランチの客単価を大幅にアップすることができました。

2)売るのでなく、見せるためのプレミアム商品

アンカリング効果を活用して客単価を上げるためのお勧めの手法が、「プレミアム商品」を作ることです。あるハンバーグ屋では、極上のお肉を使った1万円の弁当を販売しました。1万円の弁当を買う人はさすがに少数ですが、この弁当を見せるだけで、2000円以上するハンバーグ弁当が飛ぶように売れるようになりました。また、1万円の弁当がマスコミでも取り上げられ、認知度向上にも寄与しました。

皆さまの商品・サービスでプレミアムなものは作れないか、検討してみてはいかがでしょうか。美容室であれば、あらゆるサービスを組み合わせた「ご褒美プラン」を作るなど、既存の商品・サービスを組み合わせた最上位メニューを見せるだけでも効果絶大です。もちろん価格に見合った価値を提供することは大前提ですが、アンカリング効果をうまく活用して、お客さまを幸せに、そして商売繁盛につなげてください。

以上(2021年12月)

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執筆者サイト:https://glocal-marketing.jp/

“数字”を仕事に活かすための基本的な考え方

書いてあること

  • 主な読者:もっとビジネスで数字を活かしたいビジネスパーソン
  • 課題:数字を活用する際の考え方が分からない
  • 解決策:把握、記録、共有、分析、予測、提案・説得、目標設定・計画立案を意識する

1 数字はもっと仕事に活かせる

日ごろ何気なく使っている数字ですが、「把握」「記録」「共有」「分析」「予測」「提案・説得」「目標設定・計画立案」という7つを意識することで、今よりも使いこなすためのヒントが得られます。7つの関係は次の通りで、把握、記録、共有は基本、分析、予測、提案・説得、目標設定・計画立案は数字の応用といった位置付けになります。

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この記事では、数字を仕事に活かすための基本的な考え方とポイントを紹介します。

2 数字の基本的な活用のポイント

把握、記録、共有でポイントになるのは、正確性・客観性・網羅性を担保することです。正確でない数字、客観性のない数字、網羅性のない数字では、正しい把握や分析はできません。

1)把握

数字を見ることで、現状がきちんと把握できます。IoTなどの発達によって、さまざまな情報を数値化できるようになりました。

2)記録

把握した数字を記録し、いつでも検索できるようにしておきます。こうしておけば、後述する数字の分析や共有がしやすくなります。記録の際は、「どのような分野、項目の数字か」「何のために活用する数字か」に基づいて整理するとよいでしょう。

3)共有

共有は記録の延長にありますが、ただ数字だけを共有するのではなく、数字から分析された結果も共有することに意味があります。売上が上がっているという抽象的な話ではなく、「Aクライアントとの取引内容が~のように変化し、その結果、対前年比で150%に増加した。今後の見通しは?」といったように伝えることで、認識を共有しやすくなります。

3 数字の応用的な活用のポイント

続いて、数字の応用的な活用となる分析、予測、提案・説得、目標設定・計画立案についてのポイントを紹介します。人間の主観や判断を盛り込みながら数字を活用するのですが、だからこそ思い込みを排除して数字を素直に受け入れる必要があります。

1)分析

分析することで、把握した数字にどのような意味があるのか、数字全体にどのような傾向があるのかなどを発見できます。分析の基本は、記録した数字と照らし合わせて、過去や別の対象と「比較」することです。別の対象との「大小」や、過去からの「変化」、多くの対象の「区分」、別の対象との相関関係などの「関係性」などから傾向をつかみます。

2)予測

把握、分析した結果を基に将来の予測を立てることができます。最も分かりやすいのは、時間に比例して数量が増えているものが、将来も同様の伸び率で増えると予測することです。ただ、将来的に同じ傾向が続くとは限らないので、どういった要素が加わると伸び率が減少していくのかといったことにも目を向けて予測を立てましょう。

3)提案・説得

分析や将来予測といった数字の根拠があれば、社内外の交渉相手に提案や説得をするのに役立ちます。また、その際の数字の見せ方も重要です。図表やグラフを使い、内容を詰め込み過ぎないようにしましょう。ただし、数値の恣意的な見せ方には注意が必要です。例えば、折れ線グラフや棒グラフは、縦軸のとり方によってグラフの変化が大きくも小さくも見えます。

4)目標設定・計画立案

最後は目標設定・計画立案です。目標や計画を掲げることで、今後の行動計画が決まります。目標や計画を数字で示すと、達成状況が明確になりますし、未達の場合は原因の分析および改善方法の提案にもつながっていきます。

以上(2021年12月)

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【業種別データ】電子回路製造業の動向

書いてあること

  • 主な読者:各業種の産業規模、経営指標などを知りたい経営者
  • 課題:さまざまなデータを集める必要があり、時間や手間がかかる
  • 解決策:事業所数や製造品出荷額等から近年の動向を把握する。経営指標で各業種の平均値を知る

1 業界動向

1)業界全体

2019年の電子回路製造業の事業所数は1132事業所(対前年比97.8%)、従業者数は8万208人(対前年比102.0%)、製造品出荷額等は1兆9996億5400万円(対前年比94.5%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は71人(対前年比104.3%)、現金給与総額は3億1100万円(対前年比104.0%)、原材料使用額等は10億8900万円(対前年比92.2%)、製造品出荷額等は17億6600万円(対前年比96.7%)、付加価値額は5億7000万円(対前年比101.0%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は439万円(対前年比99.8%)、製造品出荷額等は2493万円(対前年比92.7%)、付加価値額は804万円(対前年比96.8%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は61.7%(対前年比95.4%)、同付加価値額比率は32.2%(対前年比104.5%)、同現金給与総額比率は17.6%(対前年比107.6%)となっています。

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2)電子回路基板製造業

2019年の電子回路基板製造業の事業所数は417事業所(対前年比99.0%)、従業者数は4万1359人(対前年比106.1%)、製造品出荷額等は1兆583億1800万円(対前年比102.9%)となっています。

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3)電子回路実装基板製造業

2019年の電子回路実装基板製造業の事業所数は715事業所(対前年比97.0%)、従業者数は3万8849人(対前年比97.8%)、製造品出荷額等は9413億3600万円(対前年比86.5%)となっています。

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2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2019年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2019年実績)は次の通りです。

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3 経営指標

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以上(2022年1月)

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【業種別データ】動植物油脂製造業の動向

書いてあること

  • 主な読者:各業種の産業規模、経営指標などを知りたい経営者
  • 課題:さまざまなデータを集める必要があり、時間や手間がかかる
  • 解決策:事業所数や製造品出荷額等から近年の動向を把握する。経営指標で各業種の平均値を知る

1 業界動向

1)業界全体

2019年の動植物油脂製造業の事業所数は190事業所(対前年比99.5%)、従業者数は1万257人(対前年比100.0%)、製造品出荷額等は1兆21億2400万円(対前年比98.2%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は54人(対前年比100.6%)、現金給与総額は3億500万円(対前年比98.9%)、原材料使用額等は39億2900万円(対前年比97.5%)、製造品出荷額等は52億7400万円(対前年比98.7%)、付加価値額は11億3000万円(対前年比103.9%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は564万円(対前年比98.3%)、製造品出荷額等は9770万円(対前年比98.1%)、付加価値額は2094万円(対前年比103.4%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は74.5%(対前年比98.8%)、同付加価値額比率は21.4%(対前年比105.3%)、同現金給与総額比率は5.8%(対前年比100.2%)となっています。

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2)動植物油脂製造業(食用油脂加工業を除く)

2019年の動植物油脂製造業(食用油脂加工業を除く)の事業所数は157事業所(対前年比99.4%)、従業者数は6205人(対前年比101.2%)、製造品出荷額等は6563億6200万円(対前年比97.8%)となっています。

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3)食用油脂加工業の事業所数

2019年の食用油脂加工業の事業所数は33事業所(対前年比100.0%)、従業者数は4052人(対前年比98.3%)、製造品出荷額等は3457億6200万円(対前年比98.8%)となっています。

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2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2019年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2019年実績)は次の通りです。

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3 経営指標

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以上(2021年12月)

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【業種別データ】記録メディア製造業の動向

書いてあること

  • 主な読者:各業種の産業規模、経営指標などを知りたい経営者
  • 課題:さまざまなデータを集める必要があり、時間や手間がかかる
  • 解決策:事業所数や製造品出荷額等から近年の動向を把握する。経営指標で各業種の平均値を知る

1 業界動向

1)業界全体

2019年の記録メディア製造業の事業所数は25事業所(対前年比96.2%)、従業者数は4468人(対前年比99.9%)、製造品出荷額等は1764億4600万円(対前年比90.5%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は179人(対前年比103.9%)、現金給与総額は9億5900万円(対前年比94.8%)、原材料使用額等は40億500万円(対前年比94.6%)、製造品出荷額等は70億5800万円(対前年比94.2%)、付加価値額は27億8300万円(対前年比96.8%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は537万円(対前年比91.2%)、製造品出荷額等は3949万円(対前年比90.6%)、付加価値額は1557万円(対前年比93.2%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は56.8%(対前年比100.5%)、同付加価値額比率は39.4%(対前年比102.8%)、同現金給与総額比率は13.6%(対前年比100.7%)となっています。

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2)半導体メモリメディア製造業

2019年の半導体メモリメディア製造業の事業所数は9事業所(対前年比100.0%)、従業者数は1220人(対前年比104.0%)、製造品出荷額等は88億4400万円(対前年比96.8%)となっています。

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3)光ディスク・磁気ディスク・磁気テープ製造業

2019年の光ディスク・磁気ディスク・磁気テープ製造業の事業所数は16事業所(対前年比94.1%)、従業者数は3248人(対前年比98.5%)、製造品出荷額等は1676億300万円(対前年比90.2%)となっています。

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2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2019年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2019年実績)は次の通りです。

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3 経営指標

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以上(2022年1月)

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【業種別データ】その他のパルプ・紙・紙加工品製造業の動向

書いてあること

  • 主な読者:各業種の産業規模、経営指標などを知りたい経営者
  • 課題:さまざまなデータを集める必要があり、時間や手間がかかる
  • 解決策:事業所数や製造品出荷額等から近年の動向を把握する。経営指標で各業種の平均値を知る

1 業界動向

1)業界全体

2019年のその他のパルプ・紙・紙加工品製造業の事業所数は992事業所(対前年比100.2%)、従業者数は3万7202人(対前年比101.9%)、製造品出荷額等は1兆3018億1500万円(対前年比103.3%)となっています。

1事業所当たりの従業者数は38人(対前年比101.7%)、現金給与総額は1億5500万円(対前年比101.5%)、原材料使用額等は7億8500万円(対前年比103.6%)、製造品出荷額等は13億1200万円(対前年比103.1%)、付加価値額は4億4600万円(対前年比101.7%)となっています。

従業者1人当たりの現金給与総額は412万円(対前年比99.8%)、製造品出荷額等は3499万円(対前年比101.4%)、付加価値額は1190万円(対前年比100.0%)となっています。

製造品出荷額等に占める原材料使用額等比率は59.8%(対前年比100.5%)、同付加価値額比率は34.0%(対前年比98.6%)、同現金給与総額比率は11.8%(対前年比98.4%)となっています。

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2 品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2019年実績)

品目別・都道府県別出荷金額ランキング(2019年実績)は次の通りです。

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3 経営指標

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以上(2021年12月)

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