小学校就学前の子を養育する労働者は、一年間に何日看護休暇を取得する事ができるのでしょうか?

QUESTION

小学校就学前の子を養育する労働者は、一年間に何日看護休暇を取得する事ができるのでしょうか?

ANSWER

一の年度(原則として4月1日から翌年3月31日まで)に小学校就学前の子が1人であれば5日間、2人以上であれば10日間取得する事ができます。

解説

育児・介護休業法16条の2において、小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者は、次に定める事由による子の世話等のために、事業主に申し出ることによって子の人数が1人であれば5日間、2人以上であれば10日間取得する事ができます。
※令和7年4月1日より下記3・4が追加されます。また、名称も子の看護休暇から子の看護等休暇に変更となります。

  • 1負傷し、又は疾病にかかった子の世話
  • 2当該子に予防接種や健康診断を受けさせること
  • 3感染症に伴う学級閉鎖等になった子の世話
  • 4当該子の入園(入学)式、卒園式への参加

ただし、日々雇用の労働者の方は対象外です。
また、子の看護等休暇を取得される場合はその日を明らかにしていなければなりません。
合わせて⼦の看護休暇・介護休暇は時間単位で取得が可能です。

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.99120

画像:Mariko Mitsuda

有期契約のパートから次回の契約から無期契約にしたいと言われましたが、必ず無期契約にしなければならないでしょうか。

QUESTION

有期契約のパートから次回の契約から無期契約にしたいと言われましたが、必ず無期契約にしなければならないでしょうか。

ANSWER

有期契約が通算して5年を超えている場合は、無期契約への転換が必要です。

解説

労働契約法が改正され、同一の使用者との間で有期労働契約の通算契約期間が5年を超えたときは、労働者は、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)への転換を申込むことができるようになりました。
なお、通算契約期間のカウントについては、平成25年4月1日以後に開始する有期労働契約が対象となります。
(平成25年3月31日以前に開始した有期労働契約は、通算契約期間に含めません。)
平成27年4月1日から無期転換の特例として①高度専門労働者、②定年後引き続いて雇用される者は一定の要件を満たせば通算契約期間のカウントの対象外となります。

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   社会保険労務士法人中企団総研

No.94170

画像:Mariko Mitsuda

従業員が10人しかいない小さな会社ですが、所定外労働の免除や介護休暇を従業員に認める必要がありますか?

QUESTION

育児介護休業法が改正されたと聞きました。従業員が10人しかいない小さな会社ですが、所定外労働の免除や介護休暇を従業員に認める必要がありますか.

ANSWER

認める必要があります。

解説

改正育児介護休業法は平成22年6月30日から施行されました。

【改正育児介護休業法の概要】

①子育て期間中の働き方の見直し

  • 3歳までの子を養育する労働者について、短時間勤務制度(1日6時間)を設けることを事業主の義務とし、労働者からの請求があったときの所定外労働の免除を制度化する。
  • 子の看護等休暇制度を拡充する(小学校就学前の子が、1人であれば年5日(現行どおり)、2人以上であれば年10日)。

②父親も子育てができる働き方の実現

  • 父母がともに育児休業を取得する場合、1歳2か月(現行1歳)までの間に、1年間育児休業を取得可能とする(パパ・ママ育休プラス)。
  • 配偶者が専業主婦(夫)であれば育児休業の取得不可とすることができる制度を廃止する。

③仕事と介護の両立支援

  • 介護のための短期の休暇制度を創設する(要介護状態の対象家族が、1人であれば年5日、2人以上であれば年10日)。

④実効性の確保

  • 苦情処理・紛争解決の援助及び調停の仕組みを創設する。
  • 勧告に従わない場合の公表制度及び報告を求めた場合に報告をせず、又は虚偽の報告をした者に対する過料を創設する。

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No.99150

画像:Mariko Mitsuda

私傷病休職規程は、一般的にはどのように定めればいいですか。

QUESTION

私傷病休職規程は、一般的にはどのように定めればいいですか。

ANSWER

以下のとおりです。

解説

私傷病での休職は、欠勤が長期に渡り一定の期間を超えた場合に、勤続年数および疾病により3ヶ月から2~3年、事故休職では1ヶ月から3ヶ月の期間を定めている企業が多くなっています。
また、休職として取り扱うまでの欠勤期間は、欠勤期間が長引くかどうかの判断基準として1ヶ月から3ヶ月の期間を定めるのが一般的です。
休職期間の延長規定を設ける企業も、少数ですがあります。この場合は、「会社が特に必要と認めた場合には」等と限定することが望ましいです。
休職期間を勤続年数に算入するか否かは、休職事由ごとに決めておきます。私傷病休職の場合は、一般に算入しません。
賃金その他(社会保険料等)について、一般と異なる取扱いをする場合は、賃金規程等の別規程に整理しておきます。
私傷病休職期間については、一般的には無給とする会社が多くなっています。社会保険料の労働者分も、本人に負担させています。
復職については、医師の診断書および復職願を提出させる会社が一般的です。そして、「同じ事由でさらに休職した場合、休職した期間は中断しない」との規定も有効です。
そして、「休職期間が満了した時点で休職事由が存続しているときは、退職とする」という規定も必要です。

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No.95060

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障害者雇用率を下回る場合、納付金の徴収があると聞きましたが。

QUESTION

障害者雇用率を下回る場合、納付金の徴収があると聞きましたが。

ANSWER

法定雇用障害者数に不足する障害者数に応じて1人につき原則月額5万円の障害者雇用納付金を納付しなければなりません。

解説

障害者の雇用に伴う事業主の経済的負担の調整を図るとともに、全体としての障害者の雇用水準を引き上げることを目的に、雇用率未達成企業(常用労働者100人超)から不足する障害者数(障害者法定雇用率2.3%(令和3年3月以降)(令和3年3月前は2.2%)に基づく人数)に応じて1人につき月額5万円の障害者雇用納付金を徴収しています。
一方、常時雇用している労働者数が100人を超える事業主で障害者雇用率を超えて障害者を雇用している場合は、その超えて雇用している障害者数に応じて1人につき月額2万7千円の障害者雇用調整金が支給されます。常用労働者100名以下で雇用障害者数が一定数を超えている(いわゆる“障害者多数雇用中小事業主”である)場合は、その一定数を超えて雇用している障害者の人数に21,000円を乗じて得た額の報奨金が支給されます。

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No.99170

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賃金の過払いを翌月に清算してもいいですか。

QUESTION

賃金の過払いを翌月に清算してもいいですか。

ANSWER

翌月に清算することは可能です。

解説

行政解釈は、前月分の過払賃金を翌月分で清算する程度は賃金それ自体の計算に関するものであるから、労働基準法24条(賃金の全額払の原則)の違反とは認められないとしています。
また最高裁判例においても過払賃金の清算は、合理的理由があり、労働基準法24条(賃金の全額払の原則)に反しないとしています。
ただし、判例では、清算の時期は過払い後2~3ヶ月程度の期間内、清算金額は賃金水準の高低等によりケース・バイ・ケースであり、事前に労働者に予告したうえ、労働者の経済生活の安定を脅かすおそれのない場合について事後の賃金との相殺による清算が許されるとしています。

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   社会保険労務士法人中企団総研

No.92050

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賞与支給日直後に退職したいとの申し出を拒否できますか。

QUESTION

賞与支給日直後に退職したいとの申し出を拒否できますか。

ANSWER

拒否できません。

解説

労働者が一方的に使用者に通告して退職する場合は、通告の翌日から起算して2週間たつと使用者の承諾がなくても効力が発生します。このように労働者には退職の自由が認められていますので、賞与支給日直後に退職したいとの申し出も拒否することはできません。
民法627条1項によれば、期間の定めのない契約はいつでも解約の申入れをすることができ、2週間経過すると効力が発生すると定めているからです。

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No.97090

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営業秘密の漏洩を防ぐためにライバル会社への転職対策を講じることができますか。

QUESTION

営業秘密の漏洩を防ぐためにライバル会社への転職対策を講じることができますか。

ANSWER

講じることができます。

解説

まず、就業規則や雇用契約書の中に、社員が会社の営業秘密について、秘密保持義務を負うことを明記します。
次に、制裁に関する規定および競業避止に関する契約書を準備します。

  • 1.在職中に営業秘密を漏洩した場合は、それを理由として懲戒解雇できるとする。
  • 2.在職中に営業秘密を漏洩した場合は、雇用契約上の債務不履行を理由として、その社員に対し損害賠償請求もできるとする。
  • 3.「退職後に同業他社に就職したときは、退職金の半額を返金する」と退職金規程に盛り込む。
  • 4.営業秘密を管理する立場にある幹部社員または取締役との間で退職後も2年間は、競合他社で就業(役員就任を含む)しないという特別の契約を結ぶ。

その際、以下の妥当性を判断し適正でないものは裁判上無効となることもあるので注意が必要です。
 (a)競業避止義務の対象職種・制限期間・地域範囲の妥当性
 (b)退職者の在職者の地位・職種の妥当性
 (c)労働者の競業行為の背信性の程度
 (d)代償措置が設けられているか
《参考》三晃社事件(最高裁判例昭和52年8月9日判決)
中小の広告代理業で、従業員と顧客との個人的なつながりが強く、その従業員が同業他社に移ることによって、営業上の不利益が生じる場合には、退職後一定期間内に競合他社に就職したときに、退職金を減額支給するとの扱いを合法としました。

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
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   社会保険労務士法人中企団総研

No.99110

画像:Mariko Mitsuda

年俸制適用者にも残業代を支払わなければなりませんか。

QUESTION

年俸制適用者にも残業代を支払わなければなりませんか。

ANSWER

年俸制でも、管理監督者に該当しない限り、労働時間を管理し、残業代を支払う義務があります。

解説

年俸制の労働者であっても管理監督者に該当する場合を除き、残業時間に応じた割増賃金の支払いが必要です。使用者は、この場合も始業・終業時刻の把握をしなければなりません。
通達では、

  • 年俸に時間外労働等の割増賃金等が含まれていることが労働契約の内容であることが明らかであって、
  • 割増賃金相当部分と通常の労働時間に対応する賃金部分とに区分することができ、かつ、
  • 割増賃金相当部分が法定の割増賃金額以上支払われている

場合は、労働基準法第37条(時間外、休日及び深夜の割増賃金)に違反しないと解されるとしています。

また、あらかじめ、年間の割増賃金相当額を各月均等に支払うこととしている場合において、各月ごとに支払われている割増賃金相当額が、各月の時間外労働等の時間数に基づいて計算した割増賃金額に満たない場合も、労働基準法第37条に違反するとしています。

つまり、割増賃金を含めて年俸を決めていても、各自の各月の残業時間をきちんと把握する必要があります。

たとえ、管理監督者であっても、深夜の時間帯(午後10時から午前5時)に労働させる場合は、深夜業の割増賃金を支払わなければなりません。

なお、「時間外労働の罰則付き上限規制」が平成31年4月1日施行(中小企業:令和2年4月1日施行)され、1か月及び1年に残業させることができる時間数の上限と罰則が法律に規定されました。

※本内容は2025年2月28日時点での内容です。
 <監修>
   社会保険労務士法人中企団総研

No.92020

画像:Mariko Mitsuda

【入社1年目の教科書】「契約」は相手との約束。約束の内容を把握し、しっかり守る

書いてあること

  • 主な読者:「契約」という行為がいまひとつ分かっていない新入社員
  • 課題:契約書は独特の言いまわしが多く、もはや日本語とは思えないレベルだ……
  • 解決策:契約は相手との約束。約束の内容を整理することから始める

来週、訪問するA社。先輩から、事前にA社との契約書を読んでおくように言われたけど、聞き慣れない言葉や言いまわしばかりで難しい……本当に日本語か、コレ? はぁ〜、そもそも「契約」っていう言葉自体がよく分からないし、どこを、どのように読んでおけばいいのやら。せめて読むべきポイントが明らかになっていればいいのだけど……。

1 「契約」は相手との約束

仕事は、相手とさまざまな契約をしながら進めます。契約内容をまとめた契約書は難しい言葉ばかりですが、要するに契約とは相手との約束です。ですから、

自分たちがどのような約束をしているのか、つまり契約内容を知ること

が大事です。新入社員の段階で契約書を読みこなす必要はないので、まずは、

誰が、いつまでに、何を、どのような条件(料金など)で、どうするか

といった項目で整理すると分かりやすくなります。

また、契約には有効期間とペナルティーがあります。有効期間とは、その契約がいつまで有効なのかを示すものです。ペナルティーとは、契約を守らなかった場合の措置で、相手から商品を納品してもらえなかったり、損害賠償を請求されたりする危険性があります。

2 契約は自由に決めることができるけれど……

皆さんが気になるのは、契約内容がどのように決まるかでしょうが、これは当事者の交渉によります。一見、会社にとって不利に感じる内容があっても、別の狙いや事情があるかもしれませんので、先輩に確認してみてください。

別の視点で、少し法律の話に触れておきましょう。契約に関する基本は民法という法律で定められています。その中には「契約自由の原則」というものがあって、当事者は、

  • 契約をするのか否か
  • 誰と契約するのか
  • 契約内容をどうするのか
  • どのような方法で契約するのか

を自由に決めることができます。ただ、何でも自由に決めると、一方が不利になってしまうことがあるので、それを防ぐために「強行規定」が整備されています。強行規定とは、

当事者の意思に関係なく、強制的に適用されるルール

です。分かりやすく説明するために、会社と皆さんとが交わしている労働契約を例にしましょう。仮に、皆さんが「休憩は30分あれば十分です!」と言って、会社もそれに合意したとします。しかし、その合意は認められません。なぜなら、労働基準法という法律に「労働時間が6時間を超え8時間以内の場合は、少なくとも45分の休憩時間を与えること」という強行規定があり、これが優先されるからです。つまり、会社と皆さんとの合意に関係なく、皆さんが8時間働いたら、少なくとも45分の休憩をとらないといけないのです。

なお、契約は、当事者が合意すれば、LINEのメッセージでも、口約束でも成立します。ただし、2つの例外があります。

  1. 保証契約等、一定の契約は、書面(契約書)でなければ成立しない
  2. 要物契約(たとえば、書面によらない消費貸借契約)は、借り手がお金などの対象物を受け取らなければ成立しない

3 契約を一方的に終わらせることはできない

一度、契約を交わしたら、一方的に契約内容を変更したり、解約などをしたりすることはできません。ただし、相手の同意がなくても契約を終わらせることができる例外が3つあります。

1つ目は、契約の無効です。契約内容が公序良俗に反するなどの場合、そもそも契約の効力が認められません。

2つ目は、契約の取消です。未成年者が締結した契約など、契約を締結時に遡って無かったことにすることができます。ただし、取消できる期間があり、その期間内に取消をしないと有効な契約として成立します。

3つ目は、契約の解除です。有効な契約であっても、法律や契約で定める規定によって、当事者の一方が契約関係を終了させるパターンです。クーリング・オフなどが該当します。

以上(2025年1月更新)

pj00346
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